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圧倒的な無感覚

井戸は、この家屋に属する他の事物と同じように、かなり長い期間にわたって放棄され、見捨てられてしまっているようだった。そこには、<圧倒的な無感覚>とでも呼びたくなるようなものが感じられた。あるいは人々が視線を注ぐことをやめると、無生物はもっと無生物的になるのかもしれない。

『ねじまき鳥クロニクル 第1部泥棒かささぎ編』

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