コロナ禍における献血事情
先日、仕事が当日キャンセルになり空き時間ができたので、献血に行ってきました。
献血はこれまで何度か行ったことがありますが、一度するとその後3カ月できないので、つい次に解禁される日を忘れてしまい、ご無沙汰になってしまいます。
そこにコロナ禍もあったので、今回は約1年ぶりの献血となりました。
献血後、事務員の方にお話を伺ったところ、
大学などの敷地での献血カーの入場許可が下りることはほとんど無い状態で、人が集まるイベントなども軒並み中止となっているので、献血ルームでの献血がメインになってくるが、そうなると初めて献血に来る人からすると、情報の不足や、「目に見えるきっかけ」のなさもあり、ハードルが高くなっているのでは、ということでした。
では、数字的には現在どのような状況なのかを見ていきましょう。
現在病院で輸血を必要としている患者は1日平均で3000人いるとされています。
そうなると、1日に必要な献血協力者は1万3000人になるそうです。
そんな現状がある中で、コロナ禍により献血協力者は全国的に減少傾向にあります。原因は先述したように学校が休校やリモートになっている、また大学等への入場許可が下りない、そしてリモートワーカーが増え外を出歩く人が減ったこと、イベントの中止、減少などが考えられます。
実際にどれくらい減っているかというと、
首都圏1都3県での昨年4~12月のデータでは、
必要とされる量に対して、400ミリ・リットル換算で
4万人分以上足りなかったそうです。
東京都内の献血者は、前年より約3万人減ったといいます。
コロナ禍により、血液の必要な手術などが延期されることもあるようですが、医療現場において血液が必要な状況は変わらず、血液が不足すると医療は崩壊しかねません。
輸血を必要とする病気のうち、31%がガン、16%が白血病です。
これだけでも血液が必要な理由としては充分ではないでしょうか。
先述したように、献血は一度すると一定期間空けないといけません。
ということは、いくら「献血常連」の人たちが頑張ったところで限界はあります。
「献血ルーキー」をどれだけ増やしていけるかが大事になってきます。
献血にまだ行ったことのない人で、
「興味はある」
「行ってみたい気持ちはある」
というかたがあと一歩踏み出せない理由としては、
「情報不足による漠然とした不安」
があると思います。
持病があったり血圧が下がると体調を崩しやすかったり、注射が苦手、自分の血を見るのが怖い、といった人に無理強いはしません。
しかし、先ほど言ったように
興味はあるけど行ったことないという人には、ぜひとも行ってほしい。
そのためにいくつか献血の基本知識を書いておくので、参考にしてもらって、「献血ルーキー」になるためのハードルが少しでも下がればと思います。
「献血ルーキー」にとっての懸念をいくつか挙げて、それに応えるかたちでいくつか書いていこうと思います。
詳細や当日の流れなどはもちろん日本赤十字社のホームページのほうが圧倒的にわかりやすく解説されていますので、そちらも参考にしてください。
それではまず1つ目。
「めんどうな手続きは無いか?」
これは結構ネックだと思うのですが、初回は氏名や住所、電話番号などの個人情報を提供するのと、次回以降の生体認証に使用する指紋登録をするなどです。所要時間はそこまで長いものではありません。
これらの初回の受付が終われば、献血カードが発行され、2回目以降は、それを持っていれば受付はスムーズに済みます。
次に「どれくらい時間がかかるのか?」
についてですが、「平均で約40分」と言われています。
当日の混雑状況や問診の状況、ご自身献血後の体調いかんで変動はあると思いますが、僕の経験でもだいたいそのくらいの所要時間と思います。
僕の経験では1時間を超えたことはないですね。
次に「献血不可な条件は?」
これも初めての方には気になるところですよね。
献血当日の流れとしては、
①受付
②質問回答(タブレット操作)
③問診(実際の問診)
④ヘモグロビン濃度測定/血液型事前検査で採血前に一度献血可能な血液の状態かどうかをチェック
⑤採血
⑥休憩
⑦献血カード発行
⑧諸注意を受け帰宅
というものになります。
献血不可ではじかれる条件としては様々ありますので、詳細はホームページを参照していただきたいのですが、ここでは
うっかりミス、そんなことで献血できないなんて…ということだけ取り上げておきます。
①規則正しい生活リズムで行ってください
→前日の睡眠時間を当日に聞かれますが、昨晩寝ていない、今朝朝食を抜いて昼食もまだ摂っていない、などはアウトです。
②現在は子ども同伴はNG
③予防接種やワクチン接種後はNG
→インフルエンザ予防接種は摂取後24時間は献血不可です。その他予防接種はについてはホームページに記載有り
※コロナウイルスのワクチン接種後の献血については、現在明確な基準は発表されておらず、近日発表があると思われます。
最後の「献血ルーキー」の懸念材料として、「三密回避、コロナ対策は?」
ということが挙げられます。
献血ルームに献血に行きたいけど、混雑が不安。血液を扱う場所ということもあり、混んでいると感染がなんとなく不安。ということがあるかと思います。
ご安心ください。献血ルームでの献血は予約ができます。
日赤のホームページでも、来場者の同じ時間での集中を避けるために、
予約してからの来場を推奨しています。
以上が自分が「献血ルーキー」だったら、と仮定しての情報になります。
まずはお住いの都道府県でどこに献血ルームがあるのか、
「大阪市 献血ルーム」といった感じで調べてみてください。
そして、僕のこの記事では情報が少なく不安が残ると思うので、
日本赤十字社のリンクを貼っておきますので、ここから献血についての情報をご覧ください。
最後に。
献血は、不要不急の外出ではありません。
ここに来て東京、大阪ともに感染者は増加傾向にあり、その他地方でもいまだ予断を許さない状況にありますが、
友達と飲みに行ったり、カフェに行ったり、買い物に行ったりして感染リスクを高める代わりに、
単純に外の空気を吸ってリラックスしたい、閉塞感を打破したいというだけなら、献血に行ってみてはいかがでしょうか。
同じ外出でも、飲みやランチの後に、「感染してたらどうしよう」という不安とともに帰宅するよりも、
「これで救われる患者さん、医療関係者がいる」という満足感とともに帰路に就くほうが、気持ちよくないですか?
僕の次回の献血解禁日は6月17日。
今回は忘れないようにGoogleカレンダーに入力しました。
小野トロ
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