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中華料理布袋

北海道には飛行機で行った。
僕の好きな芸人、空気階段鈴木もぐらさんやオードリー若林正恭さんは飛行機が苦手らしい。
若林さんは「誰が操縦してるのかも分からないんだから、墜落する不安が拭えない」
空気階段もぐらさんは
「俺は重いから、俺の所だけ床が抜けて落っこちるかもしれない」
「飛行機は早いから、鳥が窓にぶつかったりしたら窓が割れて
窓際に座っていたら外に飛ばされてしまうかもしれない」
との事らしい。

僕が思うに、二人とも共通して「考える力」が強いので飛行機が苦手なんだと思う。
若林さんで言えば、
日頃物事を納得いくまで考える。だから得体の知れない人間の操縦なんて「安心だ」と納得出来ないのであろう。

もぐらさんで言えば「こんなことが起こり得るかもしれない」と色んな可能性を考えるので、飛行機でも色んな可能性が頭に浮かび不安なのだ。

そんな風に日頃から物事を考えている人間だからこそ
こうして面白いネタを作り上げることが出来るのだと思う。


一方日頃「仕事辞めてえなー」くらいしか考えない僕は
何の不安もなく飛行機に飛び乗り、離陸直後には気持ち良く眠ってしまった。

途中で眠りから覚めて「こんなんだから何一つ作れねえんだろうな」
と、少しだけ自己嫌悪に陥る。



14時半頃。
新千歳空港に到着してからは
鉄道でとりあえず札幌駅まで向かった。
空港から都心部までの交通手段はバス移動が多いと思っていた。
バスは苦手なので電車1本で行けるなんてありがたい。

この日の予定は
札幌に到着し次第、遅めの昼飯として
中華料理布袋 でザンギを食べる。

ホテルにチェックイン後
少しゆっくりしてから
19時半頃「海味はちきょう」でつっこ飯を食べる。

といった具合だ。


この予定の組み方は実はかなり苦肉の策だった。
せっかくならどちらも最高に美味しいなぁって気分で食べたい。
例えばつっこ飯は到着日の夜、ザンギは翌日の昼とか。

しかし、まんぼうや空気階段の単独やお店の営業時間の関係で
どちらも
札幌到着〜その日の夜8時までの間しか食べれないのだ。

つっこ飯は空気階段を北海道まで追いかける理由の一つと言うか
空気階段の次に北海道で楽しみにしてた物だし
こんな飯の存在を知った三年前からずっと食べてみたかった。
だからこれを断念するって選択肢は無い。

じゃあザンギを諦めて、マックスまで腹を空かせてつっこ飯を食べるか。
でもせっかく北海道に2泊するのに
ちゃんとその土地の美味い飯として食うのがつっこ飯だけってのも少し寂しいな。
等色々考えた、悩みに悩んだ結果「やっぱり両方食べよう!」と結論を出し
上記のスケジュールを組んだのだ。



JR札幌駅から徒歩で20分くらいで布袋に到着。

お腹もペコペコだったので店に入り早速注文。

布袋での食事に課されたミッションは
「美味しく食べる事」と
「後に控えたつっこ飯に備えて腹8分目に抑える事」だ。


ザンギはザンギ定食等色々あったが
2つ目のミッションに従い、一番量の少なそうな「小盛ザンギ」を注文した。
そして何を思ったのか、人気No2の麻婆麺も注文した。

麻婆麺に関してはなぜ注文したのか今でも意味が分からない。
人気NO2の商品らしく、凄く美味しそうだなぁと確かに思った。
でも注文しよう!と思った記憶がない。
魔が刺したように、気付いたら注文していた。


まずザンギが出てくる。


布袋のザンギ

美味しい。正直ザンギと唐揚げの違いも分かっていないのだが凄く美味しかった。
こちらのお店はタレにつけて食べるタイプだったんだけど
タレ無しでも全然美味しい。
しかしやっぱりタレをつけると別格だ。
一気に「こりゃ、今まで食べた唐揚げとは違うな」となる。

しかもボリュームがすごい。


定食ではない単品のザンギは、
俺が頼んだ小盛り(3つ)以外で、普通に並盛(7個)のヤツもある。

通常が7個なのだから、
3つしか無い小盛りに
そんなボリュームがあるとは思わなかった。
とりあえず「ザンギを味わう」という目的には丁度良いかと思って注文したのだ。

しかしザンギは想像してたよりも大きく、凄くボリューミーだ。
僕はデブなので一般人より胃袋が大きいと自負しているのだが
そんな俺でも、ザンギ3つだけで
一食として充分な腹の膨らみ方をした。

これだけの味、ボリュームを310円で食べれるのは物凄くコスパが良い。

普通の定食屋でも凄くコスパが良いのに
これだけの有名店がこの価格で提供してくれるのだ。
観光地価格で販売も出来るであろうに
この価格で食べれるのは凄くありがたい。
自分が札幌に住んでいたら行きつけになっていたはずだ。


ザンギでかなりお腹が膨らんだ所で
魔が刺し麻婆麺の登場。
こちらの麻婆麺のコスパ的な感想はザンギと同じくだ。
有名店とか無しで安いし美味い。
これを有名店がやっているというのが信じられない感じだ。

これはザンギでお腹が膨れる前に食べたらもっと美味しかったんだろうなぁ。
と、少しだけ後悔しながらも美味しく麻婆麺を食す。



ちなみに麻婆麺はそのまま食べても美味しかったけど
テーブルの上にあった「辣油胡麻油」みたいなやつを少しかけると
さらに美味しくなったのでおススメ。




麻婆麺まで食べ終わると、舌もお腹も完全に大満足。しっかりお腹いっぱい。

そう、お腹いっぱいになってしまったのだ。

日常生活で有ればこんな
安く美味しくお腹いっぱいになれたら
凄く幸せだ。
しかしこの日はザンギとつっこ飯
両方を食す予定だったので
腹八分で抑えなくてはいけなかった。

それが、
ザンギだけでも腹9分くらいになっていたのに、
追い打ち麻婆麺まで食してしまい、完全に予定が狂ってしまった。

はちきょうに行く予定の夜7時ごろまでにお腹が空いている未来が見えない。



営業日や自分のスケジュールの都合とは言い
布袋→はちきょうは
やっぱり無謀なスケジュールだった気がする。

もっと良いスケジュールの組み方が無かったのか…。
と少し思い悩んでいると

丁度お店に入ってきたお客さんが
ザンギと麻婆麺をテイクアウトで注文していた。



…テイクアウトあったんかい。
普段あまりテイクアウトでご飯を頼まないので
全く視野に入れてない選択肢だったが
完全にそれが正解じゃないか。

札幌ついて布袋でザンギをテイクアウト。
その場で全部食べる必要が無いので
腹八分くらいまでホテルでザンギを楽しむ
→はちきょうでつっこ飯を楽しむ
→帰宅してぐーたら、お腹空いたらザンギの残り。


テイクアウトの選択肢を本日のスケジュールに入れて考えると
すぐに上記のスケジュールが浮かんだ。
絶対に正解はこれだった。






学生時代、マッチングアプリの女の子とカラオケに行ったことがある。

その娘は別に音楽が好きな訳ではなかったので選曲にすごく悩んだ。
マッチングアプリで知り合った女の子なんだし、
せっかくならラブソングでカッコよく決めたい。
でもその娘が知ってる曲じゃないとシラけてしまう。

グーッと頭を捻って
「音楽好きじゃなくても知っていそうなラブソング」を考え抜いた結果
僕は布袋寅泰の「スリル」を歌う大失敗を起こした事がある。

その時の事をすごく後悔しているんだが
北の大地に到着してすぐに
僕は布袋に纏わる後悔をまた一つ増やしてしまった。

布袋まとめ
・ザンギも麻婆麺も美味しいしコスパ良い
・かなりボリュームがあるので、まずは欲張らず小盛りザンギを頼むべし
・麻婆麺は辣油胡麻油的なの入れるとさらに美味しい
・テイクアウトもやってるっぽいのでテイクアウトも選択肢に入れるべし


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