見出し画像

フラッと金曜ライブハウスのイベントコンセプトについて

ライブイベントのコンセプトに興味を持っている人間なんて
果たして一人でも存在するのだろうか?

イベントのコンセプトを書き記そうと思い、ペンを取ったは良いが
そんな疑問が頭から離れない。

こんな疑問が頭に浮かぶ理由は、僕自身がお客さんとしてライブに行く時
そのライブのコンセプトにほとんど興味を持たないからである。

例えばカミングコウベのようにコンセプトがハッキリ分かりやすくて、かつコンセプトまで有名なライブ。

震災の復興や、神戸からの恩返しなど
とても素晴らしいコンセプトであると思う。
でも、カミングコウベに行きたいと思う理由は、
そのコンセプトに同感するからではない。出演者が魅力的だから、僕はカミングコウベに行きたいと感じる。


去年戦争反対のコンセプトの元、新宿で行われた十三月主宰のライブだって
戦争に反対しているから行った訳ではなく、出演者が魅力的だから行った。

(念の為言うけど、もちろんコンセプトに異議を示しているわけでもなければ、
「震災の復興になんて興味ねえっす!」
「戦争反対に興味ねえっす!」って言ってる訳ではない。)

多分どれだけ素敵なコンセプトのライブであっても、出演者に興味が無ければ行かないし
逆に自分に全く興味のないコンセプトのライブであっても
出演者が魅力的なら足を運ぶ。

僕は少し極端なのかもしれないし、僕のような人間は
これらのイベントの主宰者からしたら迷惑な客かもしれない。

だけど正直な話、僕はそういう人間だ。

だからコンセプトをわざわざデカい声で言う事にあまり意味はないと思ってる。
なんなら僕みたいなヘッポコ人間が
ライブのコンセプトを大声で言うのなんて薄寒いかもしれない。

それ故、Twitterのように、
自らの意思にあまり関係なく見えてしまう場所ではなく
noteという、意思を持ってクリックしないと見れない場所に
今回のライブのコンセプトを示す事にした。





前談が長くなってしまったけど、今回のライブは
「職場と家の間にライブハウスを」というのがコンセプトだ。

「職場と家の間にライブハウスを」とか、キャッチコピーみたいに書いたけど
簡単にいうと
社会人もっとライブハウスで遊びましょうよ
みたいな感じだ。


このコンセプトのイベントをやりたいと思ったのは
ビレッジマンズストアの「有」ツアーのファイナル、
フラカンイナ戦、ビレッジの3マンを見に行った時だ。

そのライブでトッパーを務めていたイナズマ戦隊がMCで「ド平日の夜、明日も仕事なのに、こんなライブハウスに遊びに来てる皆さんは
他の社会人よりもちょっとバカだけど、ちょっと楽しい夜になってるはずだ」みたいなMCをしていた。

やりたい訳でもない、生活をするためだけに就いた仕事と、眠るためだけになっている家の往復の毎日を繰り返していて、
自分の人生の退屈さや虚無感を拭えなかった僕に取って
そのMCは個人的に凄く刺さるものだった。

自分の人生、クソほど退屈で虚しい物だと思ってたけど
確かにこうしてライブハウスに来てみれば楽しいじゃないか。
自分の人生の中にも楽しい時間はあるじゃないか、と気付かされたのだ。

そして何気なく周りを見てみると、
思った以上に自分と同じく仕事終わりだと思しき背広姿のお客さんが全然いない事に気付いた。


思えば、仕事終わりに飲みの誘いを受けることは五万とあるのに
仕事終わりにライブに行こうなんて誘われた記憶は無い。
平日だろうが居酒屋には背広姿のサラリーマンが沢山いるのに
何故ライブハウスには全然いないのだろうか。


ライブって特別な楽しい時間だけど
特別な準備が必要な物では無いはずだ。
それこそ仕事終わりに居酒屋に行くくらい気楽に
仕事終わりにライブハウスに遊びに行っても良いじゃ無いか。

この国には今現在
仕事終わりに気楽にライブハウスに遊びに行くカルチャーが存在しないのならば、
(身の程知らずで大それた事を言うが)自分がそのカルチャーを作る一つの歯車になろうじゃないか。


きっと自分と同じように、仕事に生き甲斐を見出すことも出来ないのに
仕事と家の往復の人生で、
そんな人生に虚しさを感じているサラリーマンは少なくないはずだ。


そんな俺みたいな人達が、ライブハウスに行くという選択肢を得る事で
少しでも生活にハリが出たり、励みになれるなら
それは自分にとっても凄く生活にハリが出て励みになる事だ。


そんな感じで、将来的には
仕事終わりにライブハウスに行く、というカルチャーを日本に定着させてやる!
くらいの意気込みで今回のイベントを企画させてもらった。






そして、ありがたい事に
自分自身も大好きな2バンドが今回のイベントに出演してくれる事になった。

SEVENTEEN  AGAiNと
永原真夏(バンドセット)

の二組だ。(敬称略)



正直「イベントを開催する」ってだけなら
マジで鼻くそほじりながらでも出来る事だと思う。

例えば、パワーコードしか弾けない僕の弾き語りワンマンだとしても
それでもライブイベントの開催ではあるのだから。

でも僕がやりたいのはそういうのじゃない。

自分が本当にカッコいいと思える人達に出てもらって
自信を持って皆さんに「良いイベントになります!!」と言える
そんなライブだ。

そうじゃなければ、ライブハウスに行く楽しさなんてものを体感してもらえないと思うし、
それ以前に「イベント打つから遊びに来てよ!」なんて申し訳なくて声もかけられない。

ましてや、社会人の生活のハリになんてなれないと思うし
なんなら適当なイベントに来てもらうなんて
(僕個人がすごく嫌いな)付き合いの飲み会みたいな苦行でしかないと思っている。


僕がやりたいのはそんな事じゃない。
僕みたいな人生クソつまんねえ人達の生活に少しでもハリを与えられて
いつかはそれをカルチャーとして定着させたいんだ。


だから出演のオファーをかけさせてもらったのも、
僕自身何度もライブに足を運んだ、本当に大好きなバンドにしか声をかけていない。

(実際に今回イベントを開催するにあたって声をかけたバンド数が、わずか4バンドだ、と言えば
どれだけ自分が、本当に好きでライブを見たいバンドにしか声をかけていないかが伝わるだろうか。)

本来なら僕みたいな
どこの誰かも分からないようなドカチンがかけた声なんて
シカト一択で良いのに、それなのにこうして快く出演を決めてくださった2バンドには頭が上がらない。

そしてこの2バンドの2マンを自分の企画で出来るなんて
本当に夢のような気分だ。



正直2バンドとも、爆発的に売れてるバンドという訳ではないから
知らない人もいるかも知れない。
でも、2バンドとも本当めちゃくちゃカッコいいのだ。

こんな事言っていいのか分からないけど
そこいらで「最高のイベントにします!」とか言ってる適当なイベンターの組んだイベントとは訳が違う
本当に最高のイベントになると心から思えている。


だから、この2バンドを今知らない人にも
来てもらって絶対に後悔させない事を保証するので
是非遊びに来てほしい。
そしてあわよくばこれをきっかけにでも
この2バンドのことを知ってほしい。

個人的には、この2バンドが売れてない世の中なんて絶対におかしいと思ってる。
この2バンドの事を知ってもらうきっかけ、
あまり売れてなくて、キャパ100人規模のライブハウスでライブをしているけど
本当にカッコいいバンドというのが
沢山いるという事を
改めて知ってもらえるきっかけにでもなれたら幸いです。

この2バンドが好きな人はもちろん
新しく好きなバンドを見つけたい人や
人生がクソつまんない人など
皆さんこぞって是非。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?