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2022/10/22 北海道7日目(最終日):網走の博物館

※2022年10月に行った北海道旅行のレポ7日目(最終日)です。6日目はこちら

・始発の電車

朝一番の電車に乗るため早起きする。始発といっても7時台で、宿を出るころには外が明るくなっていた。

昨夜は暗くて気付かなかったけど、宿の向こうに大きな山が見える。朝日に照らされた斜里岳がかっこいいシルエットを作っていた。
ときどき振り返って斜里岳を眺めつつ、駅へ向かって歩く。宿の近くにリスのいる公園があると知らされたけど時間がなくて断念した。

釧網線の朝一番の電車に乗る。せんもう線と読むらしい。
事前情報では観光客で混雑する路線とあったから座れない覚悟をしていたが、通学中の学生が数名乗っているくらいで穏やかな空間だった。

車窓からとはいえオホーツク海を見ることができて嬉しい。ずっと北国の海に憧れがあった。


・博物館 網走監獄

網走駅前からバスに乗り網走監獄に向かう。博物館 網走監獄は、天都山という山のふもとに位置している。同じ山にオホーツク流氷館と北方民族博物館があり、1日でまとめて見学する予定だ。

同じ電車に乗って網走まで来た人が、チケットの販売窓口で前に並んでいた。沖縄から来たらしい。

網走決戦の時にインカラマッがいた屋根

ゴールデンカムイに出てきた場所を中心に見学した。

土方歳三と犬童典獄がデスマッチしてた場所
房太郎が入ったと思われる懲罰房

網走監獄といえば特徴的な舎房。教科書でも見たことがあるこの構造は、五翼放射状平屋舎房と呼ばれているらしい。

パノラマ
監視部屋から

監視部屋の中から。確かに見渡しやすいけど、2〜3名で分担を決めてしっかり見張っていないと静かな異変を見逃してしまいそうだった。

のっぺらぼうがいた第四舎の第六六房
たまにこういう囚人がいる
油断してるとびっくりする

部屋によっては中まで入れたり、囚人の暮らしが再現されていたり、脱獄を試みる囚人がいたりして細かいところまで見るのが楽しかった。

部屋の隅にトイレが設置されている。集団生活のうえに、普段過ごす部屋にトイレがあるのって嫌すぎる。慣れていくものなのかな。

衛生的にも気分的にも良くない環境だけど、刑務所だと今も基本的な構造はそんなに変わらないとも聞く。そもそも刑務所には入らない方がいいんだろうな〜。

脱獄王特集の展示があった。白石のモデルと思わしき人物(白鳥由栄)も紹介されている。相当有名な人らしい。
白鳥は、とても人が通れそうにない隙間から部屋を抜け出したりネジに味噌汁をかけて腐食させたりと、創意工夫にあふれた脱獄をしていたとのこと。白石っぽい。

おや
リスだーーーーーーー

舎房を出るとリスが走りまわっていた!間違いなくエゾリスだ。すばしっこくて小さくて、遠くから見てもかわいい。
昔からエゾリスのふわふわなフォルムに憧れていて、この旅で一度は見たかったから念願が叶った。10月下旬だけど想像よりももふもふしていなくて、夏毛のように見える。


浴場。囚人は入浴中も監視されている。監獄での入浴の話は金カムには出てこなかったけど、作中でもこういう状況だとすると、日に日に囚人の背中に増えていく入墨を看守が気づかなかったわけがない。
本編で監獄側とのっぺらぼうがグルだった(あえて見逃していた)ことが言及されていたけど、思わぬところで補完できた。

監獄食堂でランチ。網走刑務所の現在の収容者と同じものが食べられるメニューがあったけど、迷った末にロコモコ丼を選んだ。
食堂に金カムが置いてあったから網走編を復習する。なぜか網走決戦のメインである14巻だけ置いてなかった。

唯一現存する高見張り。駐車場の隅にある

昼食後、網走監獄で尾形が狙撃した高見張りを探してみる。結論からいうと、作中の状況と合致する高見張りは無かった。

フィクション的な都合か、網走監獄自体が移築された施設ゆえに位置関係に差異があるのか、老朽化で撤去済みの方だったのか、分からないままだ。

網走監獄の敷地内、撤去済だけど
高見張りがあった場所からの眺め。


・オホーツク流氷館

網走監獄からバスで数分。山のふもとの網走監獄から少し山頂に近づいた。
オフシーズンにしてもやけに人が少ないと思ったら、改装中で流氷を見ることができなかった。

せっかく来たので施設内の展望台に上ってみる。うっすらと見える斜里岳がかっこいい。

展望台の反対側に回ってみると、遠くに海のようなものが見えた。もしかして稚内かな〜^^と調べたら網走湖だった。島の最北端どころか市内すら出ていない。この時、初めて北海道の恐ろしいほどの広さを肌で感じ取った。
展望台は羽虫が多くてあまりゆっくりできなかった。

流氷ソフトを食べ、訪問記念のメッセージをボードに貼った。金カムのために来た人がそれなりにいるようだ。

わたしが描きました
ヤバ落書き


・北方民族博物館

歩いて北方民族博物館へ。

たった10分だからと歩いて移動したら、カーブのきつい一本道をヒヤヒヤしながら歩くことになった。場所によってはほっそい路側帯しかない。
わりと危なそうだから、これから行く人はできるだけ歩かずに車やバスで移動した方がいい。

でもバスの本数はけっこう少なくて不便だ。車を運転しない人はどうしたらいいんだろう。

この旅行中は各地で博物館に立ち寄った。どこも思い出深いけど、一番のお気に入りは北方民族博物館だ。常設展の内容が充実しているし、アプリ不要でスマホのブラウザから音声ガイドを聴けることもあり楽しく鑑賞できた。

まず建物がかっこいい

この施設自体は金カムに出てこないけど、樺太編で描かれているものが大量に展示されている。たしか単行本巻末の取材先にも載っていた。

入口付近 かっこいい


手前はウイルタの上着とスカート

北海道アイヌ以外にも、北方の少数民族の衣服や生活に関わるアイテムが展示されている。

白石がつけてた?


谷垣はネズミと言い、鯉登はクズリと言い、杉元は犬と言い張ってた動物。トラだった。

金カムではちょうどこのシーンの後に長谷川幸一のエピソードが始まり、亜港監獄でのソフィアとの再会を経てキロランケが退場する。そういう意味で、作中では「トラ(ユルバルス)に何かある」と予期させるものとして出てきたのだと思う。


日が沈む頃、バスに乗って女満別空港へ向かう。飛行機までの待ち時間で海鮮丼を食べたりお土産を買ったりした。
リュックとハンドバッグで各地を移動していた都合で、今までほとんどお土産を買っていなかった。ここでやっと好きに買える。とうきび茶を買えて嬉しい。 

羽田に着いてからも北海道が名残惜しくて、東京にある聖地をひとつまわり、金カムの付録がついてるグランドジャンプを買ってから帰った。

杉元の放浪シーンで一瞬出てきた


・追記:まだ行きたいところあるなぁ

6泊7日の周遊、旅程を考えるのが大変!でも楽しかった!旅程を考えるのって大好き。

最初は函館に降り立ち網走から帰ることを決め、自分がどうにかしてくれることを祈りつつ飛行機の予約を取った。

運転免許を持っていないから基本的に電車・バス・徒歩で移動する。行きたいところがあればまず先に行き方と移動時間を調べる癖がついたし、初めての土地でバスを使って遠くに行ったから、今までよりもお出かけの自信がついた。

でも釧路で一泊はさすがに少なかったな。そして今回はまったく道北を周れなかった。金カムの聖地で今回断念した場所もまだまだある。
次は旭川とかに行けるかなぁ。

網走川