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焚き火の会 戸隠キャンプその一

戸隠キャンプ場に来た。
先輩の会社が昨年まで運営のお手伝いをしていたこともあって、このキャンプ場には何度もお邪魔している。

キャンプとサウナを愛する者にとって、
そこが川辺であると言うことは、最も重要なこと。
霊験あらたかな戸隠神社の湧水を浴びられるというのはなんとも幸せなことだ。

招集された焚火の会メンバーは、
お馴染みThat's梅ちゃん、羊サンライズはると、パラドックス亮介、元ベイスターズのモーリー、京大ギャングスターせいや、この春に虎ノ門から長野に移ったDr.のたかよし、たかよしの友達Dr.のゆう等々、個性的な面々ばかり。

梅雨明け発表のあった翌日、都内は快晴で、東京駅8:26発のかがやきで一路長野へ。
テンション高く、駅弁とビール、酎ハイを買い込みーの、長野に着く頃にはすでにほろ酔い状態。
それにしても大宮の次はもう長野というんだから、本当にあっという間。
いつもなら車で向かう戸隠に新幹線で向かったのには理由があって、帰りに「サンザ」という佐久平にある1日1組限定のフレンチに伺うため。
この話はまた後ほど。

新幹線を降りたら、一目散にお目当ての駅そば「しなの」がある在来線のホームへと向かう。
善光寺と言えば、蕎麦しなのだ。
いつもどおり山菜蕎麦を注文。カウンターの七味は、もちろん八幡屋礒五郎。
ホームで食べるアツアツの駅そばには風情がある。寒い時なら、なおよし(笑)

駅を出ると、先発メンバーがグランドハイエースで迎えに来てくれていた。
長野駅から戸隠キャンプ場までは車で約30分。
戸隠山に近づくに連れ、徐々に霧がかってくる。
山の中腹まではしっとりと霧の中、八月だと言うのに冷んやりしている。
キャンプ場近辺の標高は1200メートル。ここまで来ると一旦霧が晴れることが多い。
霧から抜けた頃、キャンプ場に到着した。
入り口から入ってすぐの右側の聖なる川沿いが僕らの定位置。
2張りの大型タープはリビングタープとキッチンタープに分かれ、リビングには真ん中にいろりが鎮座している。
キッチンは最新のキャンプツールをオリジナルセッティングしてあり、ピザ窯まである。
まるで山の中のレストランだ。
目的地についた面々は、それぞれ早々に自分の仕事を見つけ、テントを張る者、キッチンに立つ者、サウナの調節を始める者、さっさと自分のフィールドを見つけテキパキと動き始める。
さすがはビジネス一流チームだ。実に頼もしい。

正午を少し回った頃、ひと段落。

それぞれ、見合わせたようにビールを手に乾杯。
慣れたメンバーはマイビアホルダー、僕はイエティをセットした。

一通り作業して、軽く汗をかいたところでこの壮大な戸隠山の麓、川のせせらぎを聴きながら梅雨明けの晴れた空の下飲むビールの味を、ぜひとも想像してみて欲しい。

ひと口目の口福を堪能したところで、各々持ってきた食材をプレゼンし始める。
会ごとにテーマを決めるようになって、今回の『日本酒』。

テーマに合う食材を持って来るにあたり、それぞれの故郷や関わりのある地域から取り寄せるのがいつもの流れ。
先ずは梅ちゃんが、気仙沼からキャンプ場まで直送させた山盛りの海鮮を取り出す。
大きめの発泡スチロール2つにパンパンに詰められた海鮮は、牡蠣、ハマグリ、メカジキ、サザエ、カツオ、イカ、金華サバ一夜干しとふんだんな海の幸。
日本酒は新政No.6。さすがは梅ちゃんだ。新政を手に入れるにはルートが必要だ。

続いてせいやが、この時期限定の明石のタコに淡路島の玉ねぎ、そして沢山の日本酒を投入。明石のタコは今回大活躍する事になる。

モーリーが自宅で調理してきた韓国風お刺身をつつきながら、ホタルイカの炙り方について講義していると亮介が福井の干物を広げはじめる。
亮介は今回僕が持ってきた物と全く同じ薫製機を持ち込んでいた(笑)。

そして海なし県長野から遅刻してきた、たかよしはまさかの海鮮持ち込み。
1匹丸ままの真鯛に殻付き帆立「市内の有名な魚屋さんで買ってきました」って、
「そこは長野だったらきのことか熊肉とかだろ〜」と突っ込まれたりしたが、この真鯛のあらは翌朝過去最高の味噌汁にかわる事になる。

そしてメインは今回も羊サンライズはると。
なんと、空輸のオーストラリア産ラム、ラックというアバラ部分の塊。
「やっぱりワイン要るだろ〜」となるのを見越していた森山は当然のように、至極のビオワインたちをチラ出ししている。

素晴らしいメンバーに素晴らしい食材、素晴らしい日本酒達。
いつもどおりひたすら食べて呑んでは居眠り、サウナの繰り返しが始まる。

みんなでなんとなくメニューを決めて、僕はせいやの持ってきた淡路島の玉ねぎを使って、先月ジョバンニで食べた玉ねぎのローストを作ることにした。

soloのダッヂオーブンに塩を敷き詰めて(粗塩忘れてきたのでキャンプ場の売店で、食卓塩を4本買ったけどちょっと違う感じがした 涙)
その上に一皮だけ剥いた玉ねぎをヘタから逆さまにおく。4つくらい。
そして蓋をして6時間焼くだけ。
このsoloダッヂオーブンは高効率なので遠炭火の上に吊って蓋にも炭をおく。
あとは6時間ほっとくだけ。
その間、みんなは唐桑の揉まれ牡蠣をまずは生で頂く。生の牡蠣を開け、そこに日本酒をふりかけてそのまま食べる。
なんとクリーミー!!こんなクリーミーな牡蠣は食べたことないかも。

この辺から、お酒の勢いは止まる事なく、たかよしが買ってきた鯛を捌いて刺身で食べたり、気仙沼直送のサザエやハマグリを焼いていく。
サザエも勿論旨いのだけどハマグリが凄い。身のプリプリが上顎と下顎を跳ね返す抵抗感、そこに少しだけ歯を立てると旨みたっぷりの出汁スープが溢れてくる。
日本酒は次々に空けられ、魚介の網焼きと共にスルスルと胃袋に流れていく。

昼間、大自然の中で味合う日本酒はとにかく格別だ。
火照った顔を時折タープの下を抜けていく風が撫でる。清流のせせらぎと野鳥のさえずり、薪の爆ぜる音。何という贅沢な時間だろう。
幾度となく、気絶してはうっすら目覚め、目覚めてはまた寝落ちする。
ゆったりとした時間の流れを楽しむ。スマホはどこだ?
もうどこに置いてあるかもわからない。

フワフワしながら、体を起こすとフライングしてサウナに入ったはるとが猛然と川に向かって突き進んでいく。少し上流から入り、流されながら無重力水風呂を味わう。
体感温度は10度くらい。メンバー達は前回味わったアウトドアサウナ以来、
施設のサウナでは物足りなくなったらしい。

そりゃそうだ。
戸隠神社の霊験あらたかな“さかさ川”の水浴びの後は、最終兵器ゼログラビティチェアが待っている。そう、人をダメにするあの椅子だ。
今回、ストーブを改良し、薪の質を高めたテントサウナは体の深部まで温度が伝わる。
無重力水風呂から、無重力椅子へ。整うどころか、、、無の境地・・・。

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