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「恥の文化」と自粛警察

東京都の新型コロナ感染者が
再度100名を超えたとの
ニュースを見ました。

報道、ネットでまた、
賛否が飛び交うようになってきました。

また、コロナでなく人が人を傷つけ合う
光景が繰り返されそうで不安です。

4、5月の緊急事態宣言下では、
他県ナンバーや、
営業自粛しない店舗に嫌がらせを行う、
自粛警察なる方々が発生しました。

SNSが格段に発達した現代では、
自粛警察の力はまたたく間に拡散され、
増幅し、多くの人の心を痛めます。

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かつて、ルーズ・ベネディクトは
著書「菊と刀」の中で、
日本文化を「恥の文化」と
西洋文化を「罪の文化」と
表現しております。

これは日本人は「恥」を嫌い、
行動基準が「他人の目」に
委ねられているからです。
結果的に日本人は周囲に同調するように
行動すると、書かれてます。

一方、西洋では行動基準が
自分の中の「神」が「罪」を判断し、
行動に移していると記されております。
自分で判断して行動に移す
ということになります。

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オリンピック誘致にも一役買った、
おもてなしの精神は
「恥の文化」がなせる、
世界に誇れる文化だと思います。

4、5月の緊急事態宣言下では、
ロックダウン無しに、
収束を迎えたのはこの「恥の文化」に
よるところが大きいと思います。
他人に感染させないように、
国民全体が行動していた結果が、
上手く抑えられた要因だと感じます。

また、「恥の文化」の極限が、
自粛警察に繋がったとも感じられます。

みんなが自粛してるのに、
なぜ勝手なことしてるんだ。
そのような感情も「恥の文化」が
根付いてるからでは無いでしょうか?

おもてなしの精神も裏返せば、
過剰なサービスとも言えます。

「罪の文化」では、
善悪を自分で判断するため、
ある程度他人に迷惑かけることを
お互いさまと思うようです。



「菊と刀」から70年経ち、
日本人も自己主張するようになってきました。
その上、おもてなしも当たり前になり、
主張をし同調を求める一方で、
寛容さが足りなくなってきたと感じます。


もしかしたら、
また、困難な時期がやってくるかもしれません。
その時は、日本人らしく、
秩序を守った行動をしつつ、
多少、不便や理不尽に思うことがあっても
お互い様の精神で、平穏に過ごして
行けたらと思います。


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