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ギネスブックには載っていない幸せのハードル

2日続けて僕が感銘を受けた映画と講演を紹介してきました。
次は何かというと好きな音楽の紹介です。

今回は僕が大学生の時に好きだった
「ギネスブックには載っていない幸せのハードル」といった曲について語らせてください。


愛笑むについて

突然ですが、皆さんは愛笑むといったアーティストを知っていますか。
最近は認知度も増えてきたものの、恐らく知らない人も多いのではないでしょうか。

愛笑むとは、世田谷のりこ(たくのり)さんのシンガーソングプロジェクトです。
たくのりさんはミュージシャンとしてはかなりの遅咲き。
1stアルバムを出したのが30代前半で今42歳。

独特な表現ながらも言葉を大切にしていて、
それを感情がこもった震えるようなハスキーな歌声で
リスナーに訴えかけてくるのが大きな魅力だと思っています。

コンセプトは「悲しみをユーモアに」。
やんちゃながらも不器用な長瀬智也みたいなイメージです。
概要が知りたい方はこちらをクリックしてください。

知ったきっかけ

僕と愛笑むとの繋がりは人との出会いでした。
当時僕は名古屋に住んでいて勉強そっちのけで音楽に没頭していました。
学生だけのコミュニティーに飽き足らず、外部のセッションによく足を運んで腕を磨いていました。(この時の話もいつかブログに書きたいと思っています)
そこでエリアス・チアゴさんといったお兄さんに出会います。

チアゴさんは一言でいうと、とってもファンキー。
ギターを弾いているときも、人柄もとってもファンキー。
セッションが終わった後に「イエーイ!やるじゃん!」とハイタッチして、
一緒にサムズアップするのが僕の幸せな時間でした。
有名無名問わず様々なギタリストを知ってきたけど
「アツいギタリストは誰?」と言われたら迷わずチアゴさんと答えます。
そんなチアゴさんがギターを弾いている「愛笑む」を僕は知ります。

ギネスブックには載っていない幸せのハードル

愛笑むの特徴は歌詞・言葉を大事にしていることです。
公式HPを覗いてみると発表してきた全ての曲の歌詞が全文載っています。
今時そんなアーティストは見たことがありません。
それだけ言葉を大事にしていると僕は考えます。

中でも僕が一番歌詞が好きな「ギネスブックに載っていない幸せのハードル」について書いていきます。
歌詞だけでみてもいいのですが、曲も素敵なので
まずはYoutubeで動画をチェックしてみてください。

【歌詞】
自分に無いもの探すのが巧くて また俺は駄目だって また俺はためらって
三十にもなって「愛」や「夢」なんて笑っちまうだろ? 誰かがピュアだって俺を笑うんだよ
俺が間違っていることは分かってる 俺が一番分かってる
今更になって俺たちに明日がないと段々分かってきて 夢でもみてないと生きてるのが辛くて
自分にしかないものいつも探してたっけ 昔の俺が笑ってる

ギネスブックには載っていないよ 幸せのハードルの高さなんて
最後に笑っていれば勝ちだ 無駄に生きないようにとは思うよ
自分以外の誰かを蹴落としてまで 幸せはやって来ないと分かってる
ほら隠れてないで気まぐれな太陽 俺を照らせ どこにもいかないよ
日増しに上がってく 幸せのハードルはさらに上がってく もう跳べないくらいに
近づきたくても もう近寄れないよ あなたになりたいよ 出来るなら変わって
昔の連れに会って 何も変わっちゃいないけど 笑える昔話と泣ける思い出話も
子どもにも恵まれて幸せを感じたんだよ お前ら俺の太陽 いつまでも照らせ

あと何回みれば分かるんだろう? 同じドキュメンタリーで涙流してる
キミを失ってからじゃ駄目だ 明日にはなんで忘れてしまうんだろう?
散々好き勝手やったバチがこんな価値観を生んでしまったんだろう
そのかじかんだ手を握りたいけどキミが見えないよ 諦めたら最後

若者の声が小さいと嘆くのじゃなくて 大人が黙っていないから聞こえない
外は雨じゃなくてきっと晴れ渡ってる 子どもにはそうやって玄関まで送るよ

ギネスブックには載っていないよ 幸せのハードルの高さなんて
笑われてもいいじゃん また立ちあがって今度こそ幸せのハードルを越えるよ
俺たちじゃなくて子どもたちの未来に キレイ言を並べたこの歌を贈るよ
きっと知らなくていいことだけじゃなくて きっと知らなくてはいけないことがあるんだろう
http://www.aiemu-music.com/lyrics.html

皆さんは今幸せですか?

自分を幸せと思うかつまらないと思うかは、人それぞれ違います。
要は自分の捉え方に依存します。
そして人それぞれに幸せと感じるボーダーライン(ハードル)があるのではと愛笑むさんは考えました。

自分はダメだ。できないやつだ。
周りはどんどん進んでいるのに、未だに綺麗ごとを言ってぐるぐる停滞している。
そんな自分が嫌で辛くて現実を見ていられません。

そんなことを考えていると、日増しに幸せのハードルは高くなっていきます。
見栄だったり、世間体だったりするのかもしれません。
「いい会社に行って出世しなきゃ」
「早く結婚しなきゃ」
「家族を養うためにしっかりしなければ」


愛笑むさんは強く訴えます。
ハードルの高さで他人と競ってもしょうがないと。
だってギネスブックには載ってないんだから。

ハードルを自分の目線に設定して、それを乗り越えることが幸せなんだと。
最後に笑っていれば勝ちだ。
自分のハードルは自分でしか超えられないのだから
超えられなくても、また立ち上がって幸せのハードルを超えるよと

また俺たちだけじゃなくて、このことを次の世代にも伝えていこう。
きっと知らなくていいことじゃなくて、
時代が変わっても知らなくてはいけないこともあるのだから。


遅咲きだったたくのりさんが「30にもなって愛や夢なんて」と歌詞にするのは非常に等身大のメッセージに感じるし、
シンプルな楽曲構成はメッセージを印象付けます

個人的には下記の歌詞部分が好きです。


「30にもなって「愛」や「夢」なんて笑っちまうだろ? 誰かがピュアだって俺を笑うんだよ」
「最後に笑っていれば勝ちだ」
「若者の声が小さいと嘆くのではなくて、大人が黙っていないから聞こえない」


全ての意図を理解できていないかもしれないけど、
人生の長い期間を使ってゆっくり味わっていきたいです。

最後に

愛笑むはオリジナルソングも素敵なのですが、aiemuTVといった形で
Youtubeに有名曲のカバー動画を定期的に載せています。
原曲を大事にしながらも愛笑むさんらしいアレンジが人気の秘訣なのかなと思っています。
カメラワークなどにもこだわりを感じます。

中でも僕が一番好きなカバーはこの動画です。

こち亀のOPでもお馴染み「葛飾ラプソディー」のカバーです。

たくのりさんのハスキーボイスが曲調とマッチしていて
夕方に聞くと、とてもノスタルジーな気分になれます。
是非聞いてみては如何でしょうか。

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