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映画「エイス・グレード 世界で一番クールな私へ」

「痛い…痛い、痛いーーー!やめてーー!!」

見ている間中ずっと、心の中で叫びまくってましたよ。忘れていた「中2病」のカムバック。あの頃に負った傷が齢(よわい)41になってもまだ痛むとは……。おそるべし、中2の時の傷。「われに取り憑く悪霊・怨霊・中2病、立ち去れーーーっ!!」と祈祷師にでも頼みたいレベルである。

タイトルにもなっている「エイス・グレード」とは小・中学校における最終学年のことで、主人公のケイラは13歳。日本でいうところの中学生でニキビがたくさんでぽっちゃり体型の女の子。

学校では『学年で一番無口な子』に選出される陰キャ(…って言葉、初めて使ったわ。あんまりいい言葉じゃないね)。趣味はYou Tubeに「毎日が少し良くなる」ようなライフスタイルアドバイスをアップすること。締めのセリフは人差し指と親指で丸を作って「グッチーーー!」。でも、いまだに視聴者は「0」。

あぁぁ、書いているだけでも痛い。チクチクチクチクするよー。

中学最後の1週間、親同士の付き合いから『学年で一番魅力的な瞳を持つ子』(”瞳”っていうのが、アメリカっぽいな…)に選ばれたケネディからお誕生日を兼ねたプールパーティーに招待される。

プールパーティーに出席するということは、水着にならないといけないし、イケてるメンバーの輪に入っていき、会話を成立させなければならない。あまりのハードルの高さ……。しかし、クラスメイトでイケメン男子のエイデンもやってくる。みんなと仲良くもなりたい。揺れるケイラの心がまるで自分のことのように迫ってくる。

意を決してパーティーへ出かけるケイラ。しかし、そこにケイラの居場所はなく、持っていった誕生日プレゼントも女子チームにけなされてしまう。話ができたのはケネディの従兄弟で一風変わったの男の子のゲイブのみ。

しかし、ラッキーチャンスがあり、エイデンとも話すことができたケイラだったが、盛り上がりもせずに終了…。さらに次の日、勇気を出して学校でケネディに話しかけるも小馬鹿にされて玉砕する始末。
あぁぁもう、本当に胸が痛い…。や……やめてーー。まるで中学生の頃の自分を見るよう。げぼげぼ。発作起きちゃう。

しかし、ご安心ください! 空回りでも勇気を持って一歩踏み出したケイラの人生が少しずつ変化を見せていきますよーーー!! どんなに無様でも、傷ついても自分で踏み出す以外に人と関わる方法はないんだよね。その中で、唯一無二の人との出会いもあるだろうし、そうでない場合もある。そうやって人生が進んでいくんだもん。だもん!

ただ、この映画を見ていて思ったのは、自分の中学や高校時代にSNSがなくてホントによかったーーー!ということ。
センスや知力、財力含めて自分が持っているものすべて問われる気がするだろう。今は立派なオトナになったから、アップしたものが全てではないとわかるけど、子どもの自分だったら、それは理解できないだろうな。そして、無駄に傷つくんだろう。家電(かでん、ではなく、いえでん、家の電話)の時代で良かったっス。

#映画 #コラム #感想 #エイスグレード世界で一番クールな私へ #031

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