〜これが実話なんて勘弁してよ〜映画「日本で一番悪い奴ら」

映画の中でもヤクザものが大好物のワタクシ。特に韓国ノワールのヤクザものね。最近、日本でも韓国でもヤクザものが少なく飢えていたので、大変楽しみにしていた一作。(本当は刑事ものだけど…)

しかも、実話にもとづいたストーリーで、主役が綾野剛ときたもんだ。観に行くっきゃないね!他のメンバーもなかなかよろし。(ってどっから目線!)

ストーリーは…子どもの頃から柔道一筋、その腕っぷしの良さを買われて北海道警察本部の刑事となった諸星要一(綾野剛)は正義感を持って警察官になるも、犯人もあげられず悶々とした日々を過ごしていた。そんな時、署内イチの敏腕刑事(ピエール瀧)から刑事のイロハを教わる。「刑事は点数。点数を稼ぐには裏社会に飛び込み自分だけのS(スパイ)を持つこと」ということだった。その教えを素直に受け止め、スブスブと裏社会へのめり込んでいくことに――。

この主人公諸星の素直で物を知らなさ過ぎるというか、世間ズレしてなさには脱帽する。それが良い方向にいけばよかったのだけど、どんどん悪い方向へと動いていく。それも刑事としての正義感を持ってやっている。というよりも「正義感」を盾にして悪いことをやる。刑事という権力を持っているので、ヤクザなんかよりもタチが悪い。

悪いことってやっぱり「麻薬」なんだろうな。どんどんどんどん強いもの・刺激が欲しくなっていく感じがよく描かれていた。

刑事なのにこんな顔しちゃってるよ。。

警察独特のノルマや制度、周りの評価などによって、主人公のやることがエスカレートしていく様が大変興味深かった。人間、いきなり悪をやるっていうよりも流されていって、大きな事やってしまう。でも、その時にはもう引き返せない。

正義って一体何なんだろう?警察って何?秩序って何じゃろか?
観ていて訳がわからなくなる。というか、「あんたら警官やのにおかしいよ!」という場面が多くあって、もはや笑えるレベル。

しかし、これは実話をもとにしている。しかも、10年くらい前に普通に行われていたことというのが本当に恐怖!!北海道という独特の土地柄みたいなのがあるのかな?そのあたりもすごく気になった。

綾野剛があんなに男前なのに、最後には本当にキモいおっさんに成り下がっていた。俳優さんってすごいわ。。
薬きめてイッた時の顔は必見!あれ演技よね?あんなの見たらヤクなんて絶対やりたくない!キモいもん。薬の抑止力になりそう。

しかし、残念だったのがせっかくのヤクザものなのに(いやいや、警察もの)エグさが足りないっっ!もっとちょうだい!!

#映画 #映画評 #コラム #日本で一番悪い奴ら

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