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USCPA合格体験記No.5 Anonymous1号さん

トム!ボクはなんてラッキーなんだ!こんなところに干しブドウがあるじゃないか!

アンディー、それは干しブドウじゃなくてもっちゃんのつぶらな瞳だよ。

どうも、目が干しブドウくらい小さいでお馴染み、もっちゃんはおともだち(@mocchan_friend)です!

も「USCPA合格者インタビュー第5回のゲストは、初の匿名インタビュー、Anonymous1号さんです!」

1号「いやー、身バレが怖いので匿名にしちゃいました!でもその分、予備校の合格体験記では言えない等身大の私をお話しますね!」

も「有難うございます!それでは、Anonymous1号さんのインタビューをどうぞ!」

プロフィール
(大学)
私立大学商学部卒
(年齢)
30歳±3歳
(英語)
TOEIC920
(簿記)
日商簿記検定は取得していませんが、商学部だったので2級レベルの内容は学習済でした。
また、証券アナリストを取得していたので、FARの基本的な財務会計及びBECのファイナンスや経済学の学習はスムーズにできました。
(仕事)
金融機関(個人向け営業4年⇒プロダクト部門)
(予備校)
Abitus
(勉強期間)
2019/5~2021/1(1年9ヶ月:総勉強時間1,050~1,250時間)
(受験記録)
FAR:67(2019/11)⇒78(2020/3)
AUD:67(2020/6)⇒67(2020/7)⇒77(2020/8)
BEC:68(2020/1)⇒88(2020/6)
REG:78(2021/1)

勉強を開始した動機
社内研修をきっかけにTOEICスコアアップに取り組んだ後、次に何を勉強するか悩んでいました。そんなときに、職場の先輩にUSCPAを目指さないかと誘われて学習を開始しました。そのため、特にキャリアチェンジや社内異動を希望していた訳ではなく、流されるままに勉強を開始しました。後述しますが、このような経緯もあってか勉強開始当初はなかなか勉強に本腰を入れられず、自分に鞭打つために通学したりNTSを同時に2枚発行したりするなどして、無理矢理自分を追い込むような形で学習を進めていました。

基本的な学習方法
(インプット期間)
Abitusに入学した直後のモチベーションが高いうちに、英文会計入門と不足単位の取得を終わらせました。単位取得という最初の目標が終わってからはモチベーションがぐんぐん低下してきたので、学習を継続するために通学講義でインプットしました。この頃は、業務が暇だったため週末に授業を聞いてインプットし、平日の朝にMCを解き直して復習をするというサイクルでだらだらと勉強していました(10~15h/週)。

(アウトプット期間)
私はアウトプット重視の勉強が性に合うので、Abitusの問題集を何周も解くことで問題パターンに慣れました。平日にほとんど勉強時間を確保出来なかったときは、土日に集中して長時間勉強するよう心掛けていました。繫忙期は平日全く教材に触れていなかったので、忘却曲線に抗うことを意識して、土日はできるだけ全論点をさらっとでも勉強するよう心掛けました(20~25h/週)。

(直前期)
科目毎に以下のように取り組みました(20~25h/週)。
FAR:頻出論点と苦手論点の解き直しをやりつつ、公会計は毎日触れるようにしました。

AUD:1回目の受験でAbitus教材を7周以上して答えだけを覚えてしまったので、それ以降はWileyの一部を1~2回転しました。加えて、「不正・誤謬を見抜く 実証手続きと監査実務(EY新日本監査法人著)」を読んで監査手続きのイメージを膨らませました。

BEC:Abitusの問題集と直前対策、AICPA RQ、AICPA Sampleを解きました。

REG:Abitusの問題集・直前対策・模試、AICPA RQ、AICPA Sampleを解きました。

Abitusの直前対策はおすすめです。FARは教室で受講しましたが、直前に勉強すべきところをピンポイントで教えていただけるのみならず、試験を受ける前に先生から溢れんばかりのエネルギーを貰えました。

試験の解き方(4科目共通)
(時間配分)
私は4科目全て時間が余りました。問題集を解く中で、この計算パターンは暗算(+手書きメモ)・電卓・Excelのどれを使うのが一番早いのか、問題を見て間髪入れずに選べるように練習していたのが功を奏したのだと思います。加えて、仕事柄、時間の制約がある中で電卓やExcelを使う機会が多いのも速さの理由だと思います。試験の際、電卓は皆さん借りられるかと思いますが、もしExcelに慣れておられるなら電卓とスプレッドシートの併用がオススメです。会場の電卓が非常に使い辛く、私は科目によっては暗算(+手書きメモ)でほとんど解きました。

(試験環境)
私は全ての受験でヘッドホンも耳栓も使用しませんでした。いつも割と騒々しい中で集中して働いており、そのせいもあり日々の勉強でも音楽を聴いたり耳栓をしない方が集中できるからです。従って、試験本番で慣れない防音グッズは使わず、いつもの自分のパフォーマンスを発揮することに注力しました。

(手応え)
75~80点でギリギリ合格出来たらいいなと思いながら毎回受験していたので、全科目とも受験し終わった後、65~78点くらいの手応えでした。振り返ってみると合格したときの受験では全てTestlet2が難しくて、不合格時は簡単であったように思います。

FAR(2回目:Score 67⇒78)
(学習時間)
350~400時間
(使用教材)
Abitus(テキスト・問題集・直前対策)
(勉強量)
MC3回転(苦手分野は+α)、TBS3回転(苦手分野は+α)
(学習のポイント)
仕訳の理解と公会計の暗記、これに尽きると思います。そこをしっかり抑えて、あとはアウトプットをたくさんすることで解答へのアプローチを身体で覚えるのが良いと思います。

AUD(3回目:Score 67⇒67⇒77)
(学習時間)
300~350時間
(使用教材)
Abitus(テキスト・問題集・直前対策)、AICPA RQ、Wiley、「不正・誤謬を見抜く 実証手続きと監査実務(EY新日本監査法人著)」
(勉強量)
MC8回転(苦手分野は+α)、TBS8回転(苦手分野は+α)、Wiley一部を1回転(苦手分野は+α)
(学習のポイント)
AUDは監査手続きの理解が大切だと思います。問題を解くときも正誤ではなく正解に辿り着く過程、つまり各選択肢への解釈を都度確認してから解くことが大切です。試験では計算がほぼ無いので時間に余裕がありますが、その分できるだけ丁寧に各選択肢を検討することで合格に近付くと思います。ただ私は3回目で合格しましたが、このときTBSで得意な論点が出たので合格できたのだと思っています。ぎりぎり合格できるか否かの水準での理解で、あとは課金ゲームで得意な問題の組み合わせを引き当てられたという運の要素もありました。

BEC(2回目:Score 68⇒88)
(学習時間)
100~150時間
(使用教材)
Abitus(テキスト・問題集・直前対策)、AICPA RQ(2011~2019年)、AICPA Sample test
(勉強量)
MC2回転、TBS2回転
(学習のポイント)
1回目の受験は、AbitusのWC論点集を出来るだけ暗記しようとして試験に臨みましたが、結局あまり覚えられなかったのと、本番で論点集を暗記しただけで解答できる問題が3問中1問もありませんでした。そのため、2回目は勉強方法を変えました。MCとTBSを幅広く学習して抜け漏れをなくし出来るだけ得点力を高め、WCはMCとTBSで学んだ知識を中学英語レベルの簡単な文章で記載する程度の学習に留めました。文章のフォーマットは、洋書やAICPA RQ、AICPA Sample testの解答例を参考にしました。特にSample Testは、公式に出ている唯一の解答例だと思いますので、こちらのフォーマットをベースとしました。また、Googleで検索するとBeckerの解答例がヒットするので、そちらも参考になるかと思います。なお、あくまでもフォーマットの話で、自分の英語力ではBeckerレベルの英文を書くことはできず、英文自体は中学英語です。

REG(1回目:Score 78)
(学習時間)
300~350時間
(使用教材)
Abitus(テキスト・問題集・直前対策・模試)、AICPA RQ(年)、AICPA Sample test、TAC本科生教材の総まとめレジュメ
(勉強量)
TAX: MC7回転(苦手分野は+α)、TBS7回転(苦手分野は+α)
BL: MC2回転
(学習のポイント)
TAXのBasis以外の論点は、問題集を詰め込む勉強で試験問題に対応出来ますが、Basisの理解は時間をかけて行いました。Abitus教材はBasisの論点がまとまっていないので、TAC本科生の方から総まとめのレジュメ(単品売りしている直前対策とは別)を見せてもらい、理解を深めました。

試験当日の過ごし方
私はスコアリリースが最も近い土日にいつも受験していたのですが、東京会場の午前受験は朝8時からしか会場が開かず、開館時点でかなり受験生がいて込んでいました。そのため、初回のFAR以外は午後に受験していました。私は10時頃に会場近くの三田製麺所でつけ麺を食べて、早いときは数時間前には会場入りしていました。午後の部で受験する場合、早く会場入りすると早く受験できることもあるのでオススメです。

合格後のキャリア
私はUSCPA受験を通して、ただ何となく現職を続けるのではなく自分の意志で現職を引き続き頑張ろうと思っています。というのもUSCPA関連のオフ会で様々な業種や職種、立場の方々と交流し、自分が現職の魅力を改めて再認識できたからです。現職の業務内容に面白さを感じているのみならず、自己研鑽に励む先輩・同僚・後輩など、ふだん勤めているだけでは気付けない現職の良いところに気付くきっかけになりました。また私は社会人が1,000時間程度勉強しただけで、キャリアチェンジしてすぐにプロフェッショナルになれるとは到底思えません。これはネガティブな意味ではなく、今までその道で切磋琢磨してこられたプロフェッショナルの方々に追いつくのはそんなに簡単なことではなく、それをずっと続けてこられた方々の凄まじい努力をこの資格試験の勉強を通じて実感したからです。それならば私は、今まで自分が築いてきたキャリアで今後も価値を発揮出来るように努力し、日々を充実させたいと思っています。

受験生/受験を検討している方へ
皆様というより、勉強開始前と開始したばかりの自分に、「中途半端にやっていると挫折しかないので、やるならやると決めて早く腹を括れ」とよく言って聞かせたいです。

(受験生の方へ)
この試験は50%前後の合格率だと言われています。しかし中途半端な気持ちで長期間低い濃度で勉強しても75点の壁は越えられないと、私は受験を通じて感じました。従って、“絶対に合格する”と自分で決断することが大切だと思います。

予備校やNASBAへの支払い及びそれまで割いた勉強時間は、もう2度と返ってこない埋没費用です。だからといって埋没費用を惜しんで中途半端な気持ちのまま、今後の1,000時間以上の時間とFail含む数回の受験費用を使うことはもっと勿体ないと思います。そのため、まだ覚悟ができていないなら、絶対に合格するのか或いは撤退するのか、どちらを決断するのかご自身に問いかけてみて頂きたいです。絶対に合格すると決断されたなら、読んで字の如く“決めて断つ”、つまり合格して卒業すると”決”めて、まず、撤退という選択肢を捨ててください(撤退ラインを設定してはいけないという意味ではありません)。そして、各人の状況に応じて程度に差こそあるかもしれませんが、仕事での付き合いやプライベートの時間を”断”って合格を掴み取ってほしいです。ただ、決めて断つといっても仰々しいものではなく、私は合格してから振り返ってみると、断つことで何かを失ったというよりは勉強を継続して合格できたことに対する自信や、同じ志の勉強友達ができたので、多くの財産を得たと思っています。

学習方法についてはTwitter校で多くの方々がTipsを紹介なさってるので、ぜひ色々と試して自分に合う方法を見付けて頂ければと思います。一方で試験への心持ちとして私が大事にしていたのは、“試験本番で自分が学習してきたことを発揮できるか”です。その際に重要なのは「ワイってできるんや」と本気で思えるかどうかだと考えています。これは他人と比べるのではなく、例えば毎日5分勉強する、勉強前にMC●問やると決めて解き切る、結果はともかくリスケをせずに試験を受けるなど、何でもいいです。自分で決めた自分との約束を一つ一つきちんと守ってやり切ることが何よりも試験本番で自分を支えてくれると、私は思っています。(こちらは、ゴールを設定してプロセスを経て目標を成し遂げることに関して、職場で教わった考え方の一つです。もし上記にご興味ある方がいらっしゃいましたら「自己効力感」で調べてみてください♪)

(受験を検討している方へ)
少なくとも私にとっては、何となく学習して合格できるレベルの試験ではありませんでした。自分は予備校がターゲットとしている受講生(一定レベルの英語と会計のバックグラウンド)であろうからと、安易な気持ちで始めたのは明らかに間違いでした。
その一方で、私の人生観になってしまいますが、もし他にやりたいこともなく、何となく興味がある方は流されてみるのもアリだと思っています。なぜなら流れに身を任せると、自分の意志では行けないところに辿り着けるからです。私は先輩の誘いで受験勉強を始めて、現職への気付きや受験友達を得ることが出来ました。従って、もしUSCPA受験が満更でもないなら、思い切って勉強を始めてみるのも良いかもしれません。但し、流されるとは言っても、勉強開始後は自分で船を漕いで合格という目的地まで辿り着かなければならないので、決断することも忘れないで下さいね。

受験生に聞いて欲しい1曲
Class / 夏の日の1993
1号「この選曲で私がどのアカウントか分かった人は、私かもっちゃんにDM下さい!カラオケ大会しましょ~♪」
も「(この人、インタビュー中に鼻歌を歌い始めた…!!)ごめんなさい。Classの公式MVが無かったのでゴールデンボンバーverです!」


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