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USCPA合格体験記No.4 Shinya Tadamatsuさん

どうも、“田中圭+30kgみたいな顔してる“でお馴染み、もっちゃんはおともだち(@mocchan_friend)です!

も「USCPA合格者インタビュー第4回のゲストは、Shinya Tadamatsuさん(@TD_net)です!」

S「宜しくお願いします!TACでも合格体験記を記載していますので、よければそちらも参考にしてください(URLはこちら)」

も「有難うございます!それでは、Shinya Tadamatsuさんのインタビューをどうぞ!」

プロフィール
(大学)
中央大学法学部法律学科
(年齢)
40代前半
(英語)
TOEIC665(2006年)
(簿記)
日商簿記2級(2017年6月取得)
(仕事)
大手宅配業社総合職⇒J-REIT資産運用会社管理部門⇒J-REIT資産運用会社運用部門
(予備校)
TAC
(勉強期間)
2017/04~2020/6(3年3か月:2,010時間)※途中、他資格(宅建、マンション管理士)の勉強を6か月間挟みました
(受験記録)
FAR:59⇒77
AUD:70⇒76
BEC:73⇒70⇒77
REG:84

勉強を開始した動機
簿記2級に受かった後に簿記1級の勉強をしていた際、JCPAの同僚に「簿記2級とTOEIC600点があれば、簿記1級よりUSCPAを受験したほうが良い。簿記1級はJCPA受験生でも受かるかどうかという深い内容が問われる割に、名刺に書けない。USCPAは名刺に記載でき、簿記1級より市場価値高い」と勧められたため、受験を決意しました。予備校は、①Abitusは洋書を自分で買い足す必要があると耳にした、②会計資格は大原or TACという印象が強い、③TACはTOEIC割引がある、の3点からTACを選びました。

基本的な学習方法
私はインプット期・アウトプット期・直前期通して、20~25h/週(平日2時間、土日6時間)のペースで勉強していました。USCPA受験前に働きながら司法試験に挑んでいたので、勉強習慣は既に付いていました。

(インプット期間)
私は通学コースを選択したため、授業を受講した後に次の授業までに前回授業の範囲の問題を、テキスト見ないで解答できるよう復習しました。授業のペースについていけない時は一旦通学を止めて、今まで学習した範囲の問題を解けるようになることを優先しました(ただし、安易に通学を止めるのはNG。どうしても通学を中断させるなら、授業の折り返し地点が良いと思います)。通学を中断させてからは、ビデオブース振替フォローの利用、翌四半期に開講されている授業に再合流するなどしてリカバリーしました。
インプット期にBecker online演習ソフトを使うと消化不良になるので、避けたほうが無難です。

(アウトプット期間)
インプット期でTACのテキストと問題集の問題を全範囲解き終えた後、その1ヶ月以内に同様の問題を最初から最後まで解きました。1ヶ月以上経過すると学習した内容を忘れていきますので、1か月以内というのがポイントです。短い期間でテキストを回すことで、忘却を防ぐことが出来ると思います。
アウトプット期では、合計3回転することを目安にしました。加えて、2回転目くらいからBeckerに着手しました。会社での休憩中などコマ切れの時間にBeckerのMCを解いたり、TBSで簡単な問題から解き始めました。Beckerを解くことで、本試験の出題形式に慣れることができると思います。
私はアウトプット期の学習として、ブラッドリー大学の単位試験を活用しました。ブラッドリー大学は2時間で50問を、試験会場のPCで解きます。試験に近い環境で受験するので、試験慣れするには最適です。初受験の前に単位を取りきる方もいらっしゃいますが、私はアラスカ州からワシントン州にトランスファーするつもりだったので、受験資格を得た後も各科目の単位試験を受けていました。

(直前期)
2週間以内にTACのテキストのみを使い、テキストに掲載されている問題を全て解きました。基本的な知識を忘れないよう、記憶のメンテナンスをするためです。同時にBeckerのMCとTBSを解けるだけ解きました。但しBeckerは問題量が多いので、全問解かず科目毎に頻出若しくは苦手な論点のみ演習しました。Mock Examも解いていませんし、Beckerを全て解くことに拘らなくても良いと思います。

試験の解き方(4科目共通)
(時間配分)
MC×2題に90分、TBS×8題に150分を目安にしました。

(TBSの解き方)
私は2点、特に注意しました。一つは、TBSを解く場合、一番最初にやることは、問題文の最後に書かれている指示を正確に読むことです。「同じ選択肢は何回も使っていいのか」、「小数点第何位まで回答するのか」、「四捨五入なのか切り捨てなのか」といった箇所を確認することで、勿体ない失点が無いようにしました。試験中は緊張しているので、意識しないとこの部分を読み飛ばしかねないので、ご注意下さい。もう一つは問題文を読む前に全ての添付資料を開いて、斜め読みすることです。このタイミングでは絶対に精読してはいけません。たとえ話になりますが、何も指示なく周囲を見渡した後、「赤色の物はどんなものがありましたか?」と聞かれても、赤色の物は見ていなかったため、見落としていると思います。逆に最初から「赤色の物を探してください」と言われたら、すぐに赤色の物を探せると思います。具体的には、全文読むのではなく「XXに関する議事録が一つ、そこにはどんな数字・情報が載っているか、YYのinvoiceが一つ、そこにはどんな情報が載っているか」という風に流し読みします。それから問題文を読んで、添付資料で見たことがある数字・情報が出てきた際に、添付資料を読み込みました。その際は、問題文で必要とされている情報を探しに行くスタンスです。
TBSは、8問中、添付資料がないMCの焼き直しレベルの問題が3問出題されます。この問題を確実にかつ短時間で回答することが合格に必要となります。また、添付資料が複数ある問題は、全問正解を目指すのではなく、部分点狙いを徹底することが必要です。

FAR(2回目:59⇒77)
(学習時間)
662時間
(使用教材)
TAC教材、Becker、ブラッドリー大学単位試験
(勉強量)
TAC教材3回転、BeckerのうちTBSは6割程度を1~2回転(MCは1問も解かず)
(学習のポイント)
TAC生は2017年改正後の日商簿記2級の教材の中で、連結会計の部分を併用することをオススメします。というのも、TAC教材は連結会計の講義が2コマしかなく手薄だからです。連結決算は試験で頻出の論点ですので、改正後の日商簿記2級の教材で補強すると良いでしょう。
試験前日に公会計を総復習すると良いです。公会計は暗記していれば解答できる簡単な問題が多い割にMCで多く出題されるので、短期的に得点力を上げられます。
(試験当日)
Testlet2が難化した印象もなく、TBSでマニアックな論点や改正直後の論点が出てしまい手応えはそれほど良くなかったです。
TBSは「解けそうな問題に目鼻を付けて解くこと」が大切だと思います。この解き方は日商簿記検定の解き方に近いですね。母国語でない試験で全て網羅的に解くことは難しいので、他の受験生も確実に得点しそうな基本的な問題は取りこぼさないようにすると、合格に近づくと思います。

AUD(2回目:70⇒76)
(学習時間)
462時間
(使用教材)
TAC教材、Becker、ブラッドリー大学単位試験
(勉強量)
TAC教材3回転、Beckerに掲載されたTBS&MCの全問題を2回転
(学習のポイント)
TACの教材だけでは試験範囲を網羅出来ていないと感じたので、Beckerをやり込むことをオススメします。Beckerを50~60%程度解いて AUD初受験に挑んだのですが、対応出来ない問題が複数出題されたため、2回目の受験までにBeckerを全問解くことにしました。それでも試験では見たこともない形式の問題が出たので、「Beckerをやり込んでも解けないなら、海外受験生も解けない。課金しまくって力技で合格するしかない」と割り切っていました。Beckerをしっかりやったなら、後は課金ゲームだと割り切って良いと思います。

AUDは最も合理的な解答を問う試験なので、問題文の中から答えを探すというよりかは、問題文を前提として自分でじっくり考えて解答する必要があります。そのため、問題文や添付資料を素早く読み取り、情報を整理して結論を自分で考える時間をたっぷり取ると正答率が上がると思います。
(試験当日)
時間は想定通り4時間で解き終えました。2回目の受験ということもあり、それなりに手応えがありましたが、Testlet2が簡単になった気がしました。結果として合格したので、難易度変化は気にしなくていいと思います。

BEC(3回目:73⇒70⇒77)
(学習時間)
518時間
(使用教材)
TAC教材、Becker、ブラッドリー大学単位試験
(勉強量)
TAC教材3回転、Becker(TBSは全問解く。MCはIT、ECO、CGは全問解く)を2回転
(学習のポイント)
BECで合格できた要因は、WCで以下のポイントを抑えたからだと思います。
① 予備校教材の模範解答のような文章力は要らない
WCたくさん書いたからといって、得点出来ません。予備校の模範解答は非常に長文ですが、あのレベルを試験最後の約1時間で書くのは無理です。従いまして、文章量は気にせず。自分の語学力で書ける文章量で、キーワードをあるべきフォーマットに埋め込むことに注力することをオススメします。

② 定義ではなくキーワードを覚える
予備校教材には、各論点の定義が記載されています。不合格だった2回の受験では、この定義をそのまま書くことを意識していました。しかし本番では教科書に定義が載っているような基本問題は稀です。従って定義を覚えるのではなく、その論点を説明するのに必要と思われるキーワードだけは絶対書けるよう訓練しました。
例:Process costing
×:定義を丸暗記
⇒Process costing is used when there is mass production of similar products, where the costs associated with individual units of output cannot be differentiated from each other. In other words, the cost of each product produced is assumed to be the same as the cost of every other product. Under this concept, costs are accumulated over a fixed period of time, summarized, and then allocated to all of the units produced during that period of time on a consistent basis.
〇:キーワードだけを暗記
⇒material costs, conversion costs, accumulate, allocate, individual units, large number of identical products,

③ 英文のフォーマット通り書く
私は同じBEC受験生の方々とWCの勉強会を行ったり、合格者の方に自分の英文を添削してもらい、英文のフォーマットを身に付け増した。①にも通じますが、WCでは、文章量は関係なく、必要なキーワードをフォーマットに当てはめることで得点できます。勉強会では事前に決めた課題を各々が書いてみて、それを見せ合う方法を取っていました。勉強会には私より語学力の高い方が多くいらっしゃったので、そのような方々がどのようなフォーマットでどのキーワードを使っているかを確認しました。
(試験当日)
TACとBeckerをやり込みましたが、合格した3回目の受験でもITで見たことの無い問題が出ました。それでも合格できたので、IT対策のためにUSCPA以外の教材(ITパスポートや基本情報技術者等)に手を出す必要は無いと思います。

REG(1回目:84)
(学習時間)
368時間
(使用教材)
TAC教材、Becker、ブラッドリー大学単位試験
(勉強量)
TAC教材3回転、TBSはBecker50~60割を2回転(MCは1問も解かず)
(学習のポイント)
TAC生なら、TAC教材をきちんとやれば合格出来ます!
REGはformを埋める問題などの独特な出題形式があるので、BeckerでTBSを解くことで形式に慣れました。
BLはTAC教材だけを短期間にしっかり暗記して挑みました。実務で使うことが見込めない分野でモチベーションが湧きにくいですが、2割丸々落とすのは危険なので割り切ってしっかり暗記しました。
(試験当日)
時間はかなり余裕がありました。Testlet2で難化した手応えはありませんでした。「これは損金算入/不算入どっちだったかなあ」という細かい暗記の漏れがあったので、事前に細かい論点もしっかり準備しておくと試験で悩まず問題を解けると思います。

試験当日の過ごし方
受験に必要な荷物(予約番号、NTS、パスポート)を忘れないよう注意しました。水分補給と糖質摂取を兼ねて、休憩中はウイダーインゼリーを飲みました。

合格後のキャリア
現在転職活動中ですが、年齢と未経験がネックになりなかなか書類通過出来ていません(20社エントリーして2社書類通過)。現職も会計税務分野ではないので、試験で学んだことを活用する機会もあまりありません。

受験生/受験を検討している方へ
(受験生の方へ)
会計税務分野のご経験があるなら、USCPAに合格した後に簿記1級をおすすめします。英語で尚且つ長時間の試験を経験した後、日本語の試験を受けるととても解きやすく勉強の習慣も付いているので合格しやすいと思います。私は業種柄、簿記1級ではなくマンション管理士に挑戦しましたが、驚くほどに勉強しやすかったです。その効果もあり、無事合格できました。
(受験を検討している方へ)
これまで会計の勉強や実務経験が無い方は、簿記2級を受けてからUSCPAに挑戦するか判断されると良いと思います。母国語で会計を学ぶことでUSCPAに挑戦してから効率良く学習を効率出来ますし、FARとBECの管理会計の準備にもなります。

会計単位を多く持っておられるなら、単位取得にかかる費用を抑えられるのでTACを選ばれると良いと思います。USCPAは試験制度が変わり、TBSで如何に得点出来るかがより重要になったと思います。そういう意味で、Beckerを使えるTACはとても良い選択だと思います。
(も:Abitusで洋書を買い足した方、多いですもんねえ。。。)

35歳を超えて未経験への転職は相当難しいので、ご自身の経験と年齢を考慮して受験を検討されることをオススメします。USCPAはあくまで実務経験の+αだと思います。35歳を超えると特に実務経験が重要になってくるので、未経験でUSCPAを取っても大幅なキャリアチェンジは難しいと思います。年齢を度外視して大幅なキャリアチェンジを望まれるなら、JCPAか税理士が良いと思います。

受験生に聞いて欲しい1曲
AKB48/365日の紙飛行機


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