USCPA合格体験記No.3 アルケーちゃん
どうも、「Q:これはドラム缶ですか? A:いいえ、これはもっちゃんはおともだちです」でお馴染み、もっちゃんはおともだち(@mocchan_friend)です!
も「USCPA合格者インタビュー第3回のゲストは、アルケーちゃん(@arkhe_314)です!ご自身でnoteをやっておられるにも関わらず、インタビューを受けて下さってありがとうございます!(URLはこちら!)」
ア「宜しくお願いしますぅぅぅー!」
も「この記事のサムネのイラストはなんと、アルケーちゃん作!有難うございます!」
ア「いえいえ!受験生の皆さんを応援したくて描いちゃいました!」
も「(この人、USCPAで人柄も素敵、画力も高い、惚れてまう…!!)それでは、アルケーちゃんのインタビューをどうぞ!」
プロフィール
(大学)
国公立大学文系卒
(年齢)
気持ち18歳、身体30代前半
(語学力)
TOEIC830
(会計知識)
日商簿記2級
(仕事)
金融機関⇒地方公務員(上級)。現職で主に税務と人事に関する業務を経験。
(予備校)
Abitus
(勉強期間)
2019/5~2020/12(1年7か月:1,580時間)
(受験記録)
FAR:81(1回目)
AUD:81(1回目)
BEC:89(1回目)
REG:89(1回目)
勉強を開始した動機
動機は二つあり、一つは専門性を付けて会社に依存しない働き方をするためです。会社の業績や人事異動、人間関係で自分でキャリアをコントロールできない方をこれまで多く見てきたので、組織に依存しなくても自分の専門性で会社をいつでも移れる状況にしたいと感じました。専門資格の中でもUSCPAを選んだ理由は、興味のある会計分野で、尚且つ働きながら短期間に合格が目指せるからです。司法書士や社会保険労務士等の法務・労務分野に興味が無いので会計・税務分野の資格を検討しましたが、JCPAと税理士は受験に専念して短期に合格するか、働きながら長期間勉強する必要があると思いました。30代前半でキャリアを中断させたり、3~5年といった長期に渡り仕事と勉強を両立させるのは難しく、年齢を鑑みるに合格後の選択肢も限られるはずです。そこで、会計分野かつ働きながら短期間で合格を目指せるUSCPAを選びました。
二つ目は、キャリアの目標を達成するためです。僕は「FP&A等の社内専門家として外資系企業を渡り歩き、行く行くはCFOになる」という目標があります。そのため経歴に箔を付けるべくMBAを検討していましたが、諸事情により断念せざるを得ない状況(も:詳しくはアルケーちゃんのnoteで!)になりました。そこで会計財務領域の専門性の証明としてUSCPAを選択しました。
基本的な学習方法
(インプット期間)
以下の内容で3周しました(25~30時間/週)。
1周目:講義動画視聴 + チャプター毎のMCのみ演習
2周目:テキスト通読 + チャプター毎のMCのみ演習
3周目:テキスト通読のみ
‘①短期間で3周する、②テキスト通読では声に出して自分の言葉で説明するように読む、③テキストを映像記憶するイメージで理解・暗記する(例:3-4はXXの論点でYYの図が書いており、内容はZZ)、④問題になっている・なっていない問わずテキストに書いていることは全て理解する、の4点を意識しました。
(アウトプット期間)
MCのみを2周(これで通算4周)してからTBSを1周しました。
僕の持論ですが、MCで出題される論点をしっかり理解出来ていれば、TBSは問題形式に慣れるだけで十分得点できます。問題形式に慣れるとは具体的に、添付資料の読み方、問題とそれに対応する情報の見つけ方、解答箇所で何を問われているのかを把握する等です。従いまして、僕は論点を理解するためではなく、問題形式に慣れる練習としてTBSを少しだけ解くことにしました(25~30時間/週)。
アウトプット期では、Abitusの質問箱で疑問点を解消(合計質問数約70件/4科目)し、補足情報をテキストに書き込んで理解を深めました。
(直前期)
試験の1~2週間前から問題集で正答率が低い問題、模試、直前対策、AICPA RQ3~4年分、AICPA Sample testに取り組みました。直前期はインプット・アウトプット期間より勉強量を増やして、受験する科目の内容を一通り振り返ってから試験に臨みました(45~50/週)。
FAR(1回目:Score 81)
(学習時間)
650時間
(使用教材)
Abitus教材(テキスト・問題集・直前対策)、AICPA RQ 3~4年分
(勉強量)
MC4周(苦手分野は+α)、TBS1周(苦手分野は+α)
(模擬試験)
2週間前に受験して62点
(学習のポイント)
問題文を読んで、即座に仕訳をイメージできる必要があると思います。僕は問題を見て、どのような仕訳が発生し、その仕訳はBS・PLにどのように記載されて最終的に投資家に渡るのか、といった流れをイメージしていました。例えばDepreciationの科目の意味(=固定資産を使用可能期間にしたがって、少しずつ費用を計上する時に使う勘定科目)が分かっても、それが収益・費用・資産・負債・純資産のどこに、何を相手勘定にして計上されるのかを理解するということです。特にTBSだとBSやPLの形式で問われることが多いので、科目⇒仕訳⇒BS・PLという流れを理解することで正答率がグッと上がると思います。
(試験の手応えや時間配分)
初受験ということもあり、時間は全く足りなかったです。Testlet5で時間が足りず、解けそうな問題だけ手を付けて残りはテキトーに埋めて提出した始末です。FARのTBSでは、全ての小問が繋がっていて1つ間違えると芋づる式に間違える形式が多いので、そういった問題は深追いせず1問1答の集合体のような問題は最後まで諦めず回答したため、合格できたのかもしれません。
Testlet2は簡単になった印象でした。
AUD(1回目:Score 81)
(学習時間)
240時間
(使用教材)
Abitus教材(テキスト・問題集・直前対策)、AICPA RQ 3~4年分、AICPA Sample test
(勉強量)
MC4周(苦手分野は+α)、TBS1周(苦手分野は+α)
(模擬試験)
2週間前に受験して71点
(学習のポイント)
“自分は監査人であり、監査業務を全く知らない人にセミナーをする”という設定で、監査手続きの流れを自宅で一人で話していました。テキストで読んだことを自分の言葉で置き換えることによって理解が深まるので、理論問題が大半を占めるAUDでこの方法は特にオススメです。
非監査業務や独立性などの暗記系は、ひたすら声に出して頭に入れました。暗記方法は人に依りますが、僕は書いたり見たりするより声に出す方が頭に入ります。
(試験の手応えや時間配分)
4時間でちょうど全問解き切れました。Testlet2は簡単になった印象ですが、T2~5を自信を持って解答出来たので合格を確信しました。
BEC(1回目:Score 89)
(学習時間)
330時間
(使用教材)
Abitus教材(テキスト・問題集・直前対策)、AICPA RQ 3~4年分、AICPA Sample test
(勉強量)
MC4周(苦手分野は+α)、TBS1周(苦手分野は+α)
(模擬試験)
2週間前に受験して50点(WCは解かず)
(学習のポイント)
日本人受験生のネックはやはりWCだと思います。僕はWC対策として以下の3つを行いました。
① AbitusのWC教材の例題35題を読み、解答に使えそうな表現を100個ぐらいピックアップしてとにかく暗記。ピックアップした使えそうな表現は、”S allow O to 不定詞”, ”help O 動詞原型”, “This information gives O1 O2”といった、クライアントの疑問に回答するために便利なフレーズ。
② AbitusのWC教材の定義110題+テキストから15個ほど抜粋した定義を暗記。
③ 本番では①と②を組み合わせて文章を書く(勉強中は一切書いたりせず、とにかくひたすら暗唱だけしてました。暗唱し過ぎで喉が潰れて熱を出しました…)
Blue printを読んで無いので正確なことは言えませんが、WCは該当する定義を書くだけでは得点出来ないと思います。「クライアントからの質問を専門家として回答すること」 が目的なので、該当する定義を適切なフレーズを使って答える意識が大切ではないでしょうか(偉そうにすみません)。
(試験の手応えや時間配分)
時間はやや足りず、残り40分でWCに取り掛かりました。そこで、WC3題のうち2つは事前に準備したものにかなり近い問題で、1題は全く分からない問題だったので、後者を捨てて残り2題を完璧に回答しました。
Testlet2で難しくなった印象でしたが、手応えは良かったです。
余談ですが、Testlet2を終えた段階で問題以外の敵と僕は戦っていました。。。(詳細はnoteで!)
REG(1回目:Score 89)
(学習時間)
360時間
(使用教材)
Abitus教材(テキスト・問題集・直前対策)、AICPA RQ 3~4年分、AICPA Sample test
(勉強量)
MC4周(苦手分野は+α)、TBS1周(苦手分野は+α)
(模擬試験)
2週間前に受験して69点(ver.10), 78点(ver.12)
(学習のポイント)
TAXは暗記が重要ですが、IRSのHPで申告書をDLして在米納税者が申告書を埋めるための解説ページを読みました。Abitusの教材はチャプターが細かく分かれており勉強しやすい分、basisのようなチャプターを跨いだ論点の解説が無い、若しくは分かりにくいです。そのため試験当日もbasisの論点に不安が残ったので、TACの直前対策を買えばよかったと後悔しました。
BLは理解重視で勉強しました。BLの問題は法律を理解した上で問題文の事例に当てはめて解答する必要があるので、時間軸や各行動でどのような変化が起きるのかを理解するよう努めました。
(試験の手応えや時間配分)
時間はぎりぎり間に合いましたが、Testlet2は簡単になった印象です。
試験当日の過ごし方
僕は普段からエナジードリンクや栄養ドリンクを飲まないので、試験で普段通りのパフォーマンスを発揮できるよう特別なものは持って行きませんでした。(お手洗いを気にして)ノンカフェインのお茶とチョコレートですね!
(も:あれ…?気にしてノンカフェインにしたのに、BECのとき敵と戦ってましたよね…?)
(ア:う、うるしゃい!)
合格後のキャリア
僕は現在転職活動中ですが、自分が事業会社内で専門的な仕事をしたいのか、社外の専門家(監査法人、コンサルティングファーム)として仕事をしたいのかをじっくり考えています。元々は外資系企業のFP&Aを狙っていましたが、監査法人やコンサルティングファームで働いている方の話を聞いて興味を持ち始めたためです。ただ30代で未経験からのキャリアチェンジはリスクが高く後戻りできないので、慎重にならざるを得ず、したがって今も迷っております。
一応、ちょくちょく書類を提出して受け始めてはいますが、実際、一部の企業からは、年齢と未経験という理由からお祈りメールを頂戴した(書類すら通らなかった)ので、30代未経験という壁をまさに感じているところです。
もし現時点で①全科目合格時に30歳を迎えそう、②会計分野未経験、③転職目的でUSCPA受験を考えている(もしくは勉強を開始している)という状態でしたら、全科目合格を待たずして会計分野の経験を積める企業へ転職した方が良いと思います(もしくは社内異動とかで経理の経験を積ませてもらう)。たとえ全科目合格しても、年齢と経験から転職出来ない可能性は高まりますので、少しでも若いうちに経験を積まれた方が後々のキャリアの広がりが見込めます。
転職市場では、思った以上に「20代」というのが強みになるのと、思った以上に「未経験」というのが高い壁と化すからです。
受験生/受験を検討している方へ
(受験勉強中の方へ)
問題集の回転数より、どれだけ自分が論点を理解できているのかに注目して学習を進めることをオススメします。加えて、紙教材で勉強を進めている方は本番までにPC操作に慣れておく必要があります。現に僕は初受験のFARでPC操作を誤り、Testlet1の数問を失点してしまいました。
僕は勉強を進めるにつれて、また科目合格していくにつれて、「全科目合格しても転職できるのか?」という不安が増していきましたが、全科目合格するまではキャリアのことは一旦忘れた方が良いと思います。僕はこの不安を忘れるために、勉強に一層集中しました。
(受験を検討している方へ)
最もお伝えしたいことは、「USCPAは年齢・経験の壁を越えて人生を逆転させる特効薬にはならない」ということです。僕自身、会計分野未経験の身として転職活動をしてひしひしと感じていますが、USCPAは「これまでの経験に説得力を付ける+α」になる資格です。ご自身の年齢・経験とUSCPAの親和性を考慮して、挑戦するか決めることをオススメします。
100万円前後の費用+1~2年という勉強期間がのしかかるので、そもそもそう簡単な試験ではないです。この選択は人生を左右することになりますから、「USCPA取ったら人生なんとかなるっぽい!しかも働きながら取れるなんて楽勝じゃん」という軽い気持ちで考えていないかどうか、改めてご自身で自問自答いただくことをおススメします。
予備校の「USCPAで未経験からキャリアチェンジ!」というフレーズには、(但し若くてポテンシャルを感じられる方のみ!)という表現が隠れていると思います笑、いやほぼ確実に隠れていますのでご注意くださいね笑
受験生に聞いて欲しい1曲
パスピエ/名前の無い鳥
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