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シックでモダンなのに安い?!3COINSの万年筆

300円商品を中心に、思わず手に取りたくなるような雑貨を展開する、3COINS(スリーコインズ)。2024年7月29日発売のアイテムに万年筆があった。

「万年筆・コンバーター・インクで税込880円?!」

というのも、国内ブランドの万年筆の場合、万年筆本体とインクを吸入するコンバーターを購入した時点で、安いものでも1,000円以上するのだ。おそらく輸入物なのだろうが、あまりにも安いので気になって購入してしまった。

この夏、万年筆に挑戦してみたい方の参考になるよう、3COINSの万年筆のはもちろん、国内3大メーカーの安価な万年筆も併せて紹介している。

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万年筆&インクセットを開封

専用ボックス入りで高見えする。

万年筆本体(コンバーター込み)、インク、取扱説明書が入っていた。

万年筆

カラバリはアイボリーとベージュの2種類。私はアイボリーを選んだ。NuanceColor Stationeryというシリーズ名にぴったりの、シックでおしゃれなデザイン。

ステンレス鋼と銅でできており、握るとそれなりに重さは感じる。キャップはそのまま引き抜ける勘合式。

ペン先はシンプルなラインが入っている。字幅の刻印はない。

接着剤のはみだしや塗装ムラなどはあるので、細かい部分が気になる方にはおすすめしない。

コンバーター

キャップを開け、本体の胴軸を外すと、ペン先がついた首軸とコンバーターに分かれる。

コンバーターはスライド式。
①プレート(オレンジ部分)を端まで上げて、ペン先をインクに浸す
②プレートを一番下まで下げる
③プレートを一番上まで上げる
とインクが吸入できる。

余談だが、欧州共通規格なのかな?と思い、自己責任でシュナイダーのコンバーターを試そうとしたら入らなかった。

(万年筆の規格には大きく分けて、メーカー独自規格と欧州共通規格がある。でも「欧州共通規格」なのに合わないものもある……という複雑な話なので今回は割愛したい。)

インク

プラスチック容器に入っている。インクの容量は20ml。キャップの機密性は高くないと思われる。重さのない容器なので、インクを入れるとき倒さないように注意したい。

実際に書いてみた

インクは、公式オンラインストアでは「ブラックカラー」と書いていたが、実際のところ、「ブラウンブラック」という印象。

万年筆アイボリー:ブラウンブラック
万年筆ベージュ:ブラック
のインクがそれぞれ入っているようだ。

字幅の明記はないが、手持ちの万年筆と比べると、字幅M相当だと思われる。

書き味は思った以上に滑らか。私は左利きだが、引っ掛かりなく書ける。しかし、インクの立ち上がりが遅いときもあった。万年筆に重みがあるので、キャップをつけない方がバランスよく握れる。

国内3大メーカーの安価な万年筆と比較してみる

国内3大メーカー、パイロット・プラチナ万年筆・セーラー万年筆で買える安価な万年筆をまとめてみた。基本的には一番安いエントリーモデルを選んでいる。

万年筆にはサービスカートリッジ(使い捨ての詰め替え用インク)が付いており、そのまま使える。なので、インク色にこだわりのない方は、万年筆のみチェックして欲しい。

価格は2024年8月執筆時点の情報だ。万年筆関連の商品は値上げの傾向にあるので、気になる方は早めに購入を検討するといいだろう。

パイロット

  • 万年筆 カクノ 税込1,100円
    字幅EF・F・M カラバリ16種類

  • コンバーター CON-40 税込440円
    吸入容量 0.4ml

  • インク INK-30 税込440円
    容量30ml カラバリ4種類
    【=計1,980円】

コンバーターまでトータルで購入した場合、一番安く済むのがパイロット。また、カクノは取り扱い店が多く、比較的手に入りやすいのがうれしい。コラボアイテムを含め、本体、字幅の選択肢が多い。

▼こちらのカクノは透明軸タイプ。種類ごとに商品ページが細かく分かれている。

▼こちらのコンバーターは「2個セット」。

▼本体が安いため、送料がかかるので注意。

プラチナ万年筆

  • 万年筆 プレピー 
    字幅EF(02) 税込550円
    字幅F(03)・M(05) 税込440円
    カラバリ11種類

  • コンバーター コンバーター700A 税込770円
    吸入容量 0.53ml

  • インク ミクサブルインクミニ 税込1,320円
    容量20ml カラバリ9種類(混色可能)
    【プレピー字幅F(03)・M(05)の場合=計2,530円】

プレピー万年筆は、カートリッジインク込みでこの価格。なので、低予算で万年筆を始めたい方におすすめ。価格は上がるが、コラボアイテムがかわいい。

万年筆初心者はドライアップ(万年筆を使わないため、インクが乾いてしまう)させがち。だが、プレピーの場合、キャップに「スリップシール機構」を搭載しており、1年間使わなくてもインクが乾かないのがうれしい。

▼こちらのプレピーは字幅EF(02)。種類ごとに商品ページが細かく分かれている。

▼コンバーターはこちら。

▼ミクサブルインクミニはこちら。

セーラー万年筆

カートリッジ、ボトルインク含めインクの種類が非常に多いのが魅力。上記では、ノーマルなインクを紹介したが、個人的には、30種類以上インク色がある、SHIKIORI ―四季織― 万年筆用ボトルインクがおすすめ。

オンラインストア限定品やご当地インクなど、インクに興味がある方は選んでみてほしい。なぜかコンバーターのカラバリも多い。

▼ハイエース ネオ 万年筆はこちら。

▼万年筆用インク吸入器コンバーターはこちら。

▼SHIKIORI ―四季織― 万年筆用ボトルインクはこちら。

3COINSと国内3大メーカー、どちらを選べばいい?

3COINSの万年筆がおすすめ

  • なるべく安価な万年筆がほしい

  • デザインが気に入っている

  • 個体差は気にしない

店舗販売において、万年筆・コンバーター・インクのセット、金属ボディでモダンなデザイン、かつ税込880円という安さの商品は少ない。デザインが気に入った方は、購入してみてはいかがだろうか。

▼デザインと値段的に、フライングタイガーの商品が比較できそう。

国内3大メーカーの万年筆がおすすめ

  • 安定した品質の万年筆がほしい

  • 初期不良の場合、保証してほしい

  • 保証の範囲内で、さまざまな色のインクが使いたい

やはり、安定した品質の万年筆を使いたいなら、文具メーカーから選びたい。また、初期不良の場合、保証期間内であれば対応してくれる。(ただし、万年筆に使ったインクは、同メーカーのものに限る。また、プレピーの場合、本体価格 1,100 円未満なので対象外。)

万年筆インクについて

3COINS、国内3大メーカーどちらも、同メーカーの万年筆インクを使うことを推奨している。万年筆インクは、そのメーカーの万年筆に合わせて作られたもの。コンバーターを介せば、他メーカーのインクも使えるが、あくまで自己責任となる。

…ということで、3COINSは今後万年筆インクを展開してくれると、個人的にはうれしい。

スリコで気軽におしゃれな万年筆を試してみよう

シックでモダンな佇まいながら、税込880円と安価な3COINS(スリーコインズ)の万年筆。

「ずっと万年筆が気になっていたけど、価格で踏みとどまっていた」「ニュアンスカラーの万年筆に一目惚れ!」という方は、この夏試してみてはいかがだろうか?

▼今回紹介した万年筆はこちら。

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文具マガジンやっています。道具として使っている文具と、完全に趣味趣向の文具、どちらも好きで紹介しています。

▼愛用中の万年筆レビューまとめです。プチプラ鉄ペンから、1万円以上の金ペンまで幅広く使っています。

▼プチプラ万年筆なら、プラチナ万年筆のプレピーがおすすめ。アデリアレトロデザインは限定品ですが、定期的にコラボアイテムが販売されているので、チェックしてみてください。

▼Instagramもやってます。


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