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✴︎ひとかどアーカイヴ✴︎ by イーディ

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物語珈琲、お酒と2階があるお店「Innocence Define✴︎イーディ」の日々のアーカイヴ。女主人が綴るここでの日々の記録はいつか「ひとかどの文化史」になるのか。 https…
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#芸術酒場日記

第20話 ✴︎ 「 精神と時の部屋を出て」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎2022✴︎

蒸しパスタ、という料理法を近所の割烹の大将に教えてもらって、 パスタ作りにいそしむ10月である。正確には「蒸す」わけではなく、 フライパンで茹でるパスタなんだが、フライパンを使用することで驚くほど時短でパスタが提供できることがわかり、もともとパスタなら乗り気になれるのに、と思っていた女主人モカコのパスタ熱にスイッチが入った。 時々カルボナーラに卵を入れ忘れるが、卵入れ忘れててたって美味しいぞ(いいチーズ使ってるからな、ダメになりかけの、いいチーズ) 9月。本当に9月が心身と

第15話 ✴︎ 「森を持つということ」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎2021✴︎

2022年1月10日に中盤を加筆しました🖋✨ 店のことだけど、店から離れて、わたし個人のこととしても考えているから、ひとかどアーカイヴだけどトップには店の写真を使わずにいく。 年が明けました。おめでとう!と大騒ぎする気分にもなれず、ハロー2021。そんな感じです。この年賀状はDTPバージョン、そろそろみんなに届いた頃かしら。実のところ、心のエネルギーを非常に摩耗する案件が2つと、楽しいのに申し訳ない案件が1つ、年始からあって、我らが栞の誕生日をつつがなく終えた(わたしはリ

第17話 ✴︎ 「 痛みに鈍くなりすぎて/愛しき我ら世代に捧ぐ」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎2021✴︎

最近、一寸先の未来に起こるかもしれぬリスクや摩擦や痛みに敏感になりすぎて、いつもそこに意識が強く置かれているから、現状、今、自身をえぐっている生傷や、生ものの痛みに鈍くなりすぎているような気がする。 なぜ「愛しき我ら世代に捧ぐ」としているかというかというと、いわゆる10代や20代って、当時はすごく「うおぉぉぉ!」という気持ちで生きてはいたけど、起こる出来事にタイムリーに痛んだり病んだり、泣きわめいたり、つまり不安であったり、センシティヴすぎたりすることが許される年代だったと

第16話 ✴︎ 「どうかそのまま”Stay naked”」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎2021✴︎

2階に敷く新しいフロアシートとの納品があったのでイーディに行ったんだけど、古いフロアシートを剥いで、その下のコルクボードも剥いだら、こんなに美しい床が現れた。なんだよ、これ!✨……ってことで当面は、突如現れたこの床を大切にしてゆく。 こんなに美しい裸体の上に、不似合いな洋服を着せつづけていた、そのことにさえ気づかずに、わたしはここで店を開けていたんだな。誰よりもよく知っているはずの箱の床下にも、こんな秘密が眠っていて、2021年、突然目を覚ます。女神は軽やかに起床した。

第14話 ✴︎ 「あさぼらけて」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎

なんだか9月、早すぎて、 8月よりあっという間に終わってしまうなぁ。何ってことのない日々を過ごしてたんだけど(給付金協力金まわりの申請に追われていたのだワ!) やっぱり、時短解除になってから朝までお店にいて、始発で帰る日々が続いてる。 みんなもなんか「やたら深夜まで飲みたい」のだよね。笑。  わかる。笑。 始発で帰れる体力があるのは、夕方まで寝てるからだけど、ともあれ9月はそんなルーティーンだった。 fbとか見てると「何年前の今日ですよ」みたいなのが恐ろしく何年も経ってい

第13話 ✴︎ 「箸休め」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎

疲れ切って眠い。だからもう眠ればいいんだけどなんか書きたい。笑。 いわゆる「ライターズハイ」である。 なのでおそらく”ひとかどアーカイヴ” 史上もっとも無意味な内容のない記事になりそう。ということでタイトルそのまま「箸休め」。 久しぶりに日曜から火曜まで3日間丸っと家にいた。快感。 そうなんである。わたしは家が好き、わたしは孤独が好き。 だったら酒場とかやってんなよってか。うん、そうやねんけど、実のところ多分、いつも賑やかなところに生息してるから家が好きで孤独が好きなの。女ば