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✴︎ひとかどアーカイヴ✴︎ by イーディ

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物語珈琲、お酒と2階があるお店「Innocence Define✴︎イーディ」の日々のアーカイヴ。女主人が綴るここでの日々の記録はいつか「ひとかどの文化史」になるのか。 https… もっと読む
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記事一覧

第23話 ✴︎ 「 不納得を納得に変える旅」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎2023✴︎

”ひとかどアーカイヴ”としてはほぼ1年ぶりの投稿を作家のくせに他の人の言葉の引用で始めて申し訳ないが今日言いたい「不納得を納得に変える旅」というのは140文字以内で呟くとまあ↑こういうことである。 そして現在、イーディの女主人わたくしがどのようなステージにいるかというと2023年11月21日現在コレ↓である。 2023年11月に自身のマネジメントとプロモーションをプロに託そうという境地に至るには非常に長い2023のRunがあったわけであり、それは過酷なRunであり必死であっ

第22話 ✴︎ 「 暮らしと時間を制すれば」Byイーディ/InnocenceDefine✴︎2022✴︎

さて。なぜ22話なのかというと現在21話(11月のアーカイヴ記事)を書いている最中でして。先にそっちからあげればいいのだけど、今書きたいことはこれなのでこれを先に書くことにする。 このマガジンは「ひとかどアーカイヴ」というタイトルなので基本的にはアーカイヴものであるが、今回は「これから」について語りたい。そう、わたしは現在「時を制し」過去を追いかけなくて済む状態にいるのである。笑 それがどういう意味なのか語る前にまずは今月のマンスリーを掲載。 言葉の通り〈師走だけど走らず〉

第21話 ✴︎ 「 夢はけっこう叶ってる」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎2022✴︎

コラボなNovember 。そう、コラボな11月を過ごしていた。 そして思った。夢はけっこう叶ってる。 思うんだよね。人っていうのは生きているだけで大変な生きもので、何かしらの苦難に直面していない時というのがないから、いつもその「解決しなくちゃいけない課題」や「乗り越えねばならぬ壁」のことばかりが日々の大半を占めていて、その脇を ”いつかの夢” たちが「叶った」ことをあまり祝福されずに光のように煌めきながら過去へ向かって飛んでゆく。 思ったんだ。それって不幸で、信じられな

第20話 ✴︎ 「 精神と時の部屋を出て」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎2022✴︎

蒸しパスタ、という料理法を近所の割烹の大将に教えてもらって、 パスタ作りにいそしむ10月である。正確には「蒸す」わけではなく、 フライパンで茹でるパスタなんだが、フライパンを使用することで驚くほど時短でパスタが提供できることがわかり、もともとパスタなら乗り気になれるのに、と思っていた女主人モカコのパスタ熱にスイッチが入った。 時々カルボナーラに卵を入れ忘れるが、卵入れ忘れててたって美味しいぞ(いいチーズ使ってるからな、ダメになりかけの、いいチーズ) 9月。本当に9月が心身と

第19話 ✴︎ 「 アンガーマネージメント/本当の周年」By"イーディィ/InnocenceDefine”✴︎2022✴︎

わが右腕の栞に教わってLineの中に自分専用の宛先を作ることに成功した。 信じられないほど嬉しい。そのおかげでiPhoneからPCに写真を送る際の手間が完全に省けた。故に写真投稿スムーズ。 Air Dropという武器が無敵だったのは今は昔、現在はなぜか全ての写真が「HEIC」というフォーマットでDropされてしまい、noteなどへの投稿の際、全ての写真をJpegに変換せねばならんという手間があった。これが割と「記事を書こう!」という気分を削ぐんであって。 ともあれ今日は月曜日

第18話 ✴︎ 「 2021年のアーカイヴ、の手前」By"イーディィ/InnocenceDefine”✴︎2022✴︎

第17話を書いたのがなんと2021年の2月。それでもって今、ほぼ1年経ってようやくこの「ひとかどアーカイヴ」を更新しようというところ。 「店ほとんど閉まってて時間あったんちゃうんかい」 ...とお思いになるであろうが、申し訳ないけどいつもの1年より、忙しかった。今を生きて明日をつなげるのに精一杯、アーカイヴなんてとんでもない、間に合ってません・・・という1年だったねえ。 そう、これは「ひとかどアーカイヴ」、アーカイヴ記なのだから「なう」に寄り添って「謹賀新年!✨」とかやらな

第15話 ✴︎ 「森を持つということ」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎2021✴︎

2022年1月10日に中盤を加筆しました🖋✨ 店のことだけど、店から離れて、わたし個人のこととしても考えているから、ひとかどアーカイヴだけどトップには店の写真を使わずにいく。 年が明けました。おめでとう!と大騒ぎする気分にもなれず、ハロー2021。そんな感じです。この年賀状はDTPバージョン、そろそろみんなに届いた頃かしら。実のところ、心のエネルギーを非常に摩耗する案件が2つと、楽しいのに申し訳ない案件が1つ、年始からあって、我らが栞の誕生日をつつがなく終えた(わたしはリ

第17話 ✴︎ 「 痛みに鈍くなりすぎて/愛しき我ら世代に捧ぐ」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎2021✴︎

最近、一寸先の未来に起こるかもしれぬリスクや摩擦や痛みに敏感になりすぎて、いつもそこに意識が強く置かれているから、現状、今、自身をえぐっている生傷や、生ものの痛みに鈍くなりすぎているような気がする。 なぜ「愛しき我ら世代に捧ぐ」としているかというかというと、いわゆる10代や20代って、当時はすごく「うおぉぉぉ!」という気持ちで生きてはいたけど、起こる出来事にタイムリーに痛んだり病んだり、泣きわめいたり、つまり不安であったり、センシティヴすぎたりすることが許される年代だったと

第16話 ✴︎ 「どうかそのまま”Stay naked”」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎2021✴︎

2階に敷く新しいフロアシートとの納品があったのでイーディに行ったんだけど、古いフロアシートを剥いで、その下のコルクボードも剥いだら、こんなに美しい床が現れた。なんだよ、これ!✨……ってことで当面は、突如現れたこの床を大切にしてゆく。 こんなに美しい裸体の上に、不似合いな洋服を着せつづけていた、そのことにさえ気づかずに、わたしはここで店を開けていたんだな。誰よりもよく知っているはずの箱の床下にも、こんな秘密が眠っていて、2021年、突然目を覚ます。女神は軽やかに起床した。

第14話 ✴︎ 「あさぼらけて」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎

なんだか9月、早すぎて、 8月よりあっという間に終わってしまうなぁ。何ってことのない日々を過ごしてたんだけど(給付金協力金まわりの申請に追われていたのだワ!) やっぱり、時短解除になってから朝までお店にいて、始発で帰る日々が続いてる。 みんなもなんか「やたら深夜まで飲みたい」のだよね。笑。  わかる。笑。 始発で帰れる体力があるのは、夕方まで寝てるからだけど、ともあれ9月はそんなルーティーンだった。 fbとか見てると「何年前の今日ですよ」みたいなのが恐ろしく何年も経ってい

第13話 ✴︎ 「箸休め」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎

疲れ切って眠い。だからもう眠ればいいんだけどなんか書きたい。笑。 いわゆる「ライターズハイ」である。 なのでおそらく”ひとかどアーカイヴ” 史上もっとも無意味な内容のない記事になりそう。ということでタイトルそのまま「箸休め」。 久しぶりに日曜から火曜まで3日間丸っと家にいた。快感。 そうなんである。わたしは家が好き、わたしは孤独が好き。 だったら酒場とかやってんなよってか。うん、そうやねんけど、実のところ多分、いつも賑やかなところに生息してるから家が好きで孤独が好きなの。女ば

第12話 ✴︎ 「女主人の一人言」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎

体が弱い。これがつまり虚弱文筆家が店とかを持ってしまった上での最大の肉体的弱点である。神経が細い。これも本質的に芸術家気質な人間が飲食店などを経営してしまった上での最大の精神的弱点である。 他人から見たら「え、そこでそのチョイス!?」とか「何事にも全然動じない感じ」とか、わたしは割と大胆で腹が据わった人間に思われる。 実際そういうところもあるけどそれは村上龍の名言にある「頭のおかしな奴は、ロックスターになるか作家になるしかない」という言葉通りの気質、つまりちょっと普通の人と

第11話 ✴︎ 「事件」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎

これは作品や極短編やエッセイでもないので淡々と綴ります。 昨日、お店に出勤して銀行にお金を入れようと通帳を持ってお店を出たら、横断歩道の向こうに都を見つけた。 (「みやこじゃん!!!」「何、どっかいくの今から?」) いつものように反射的に思わず声をかけかけて、やめて、わたしから彼女が見えていないように振る舞った。彼女からはもう1週間、連絡がないし、3日前に送ったLineも長らく未読のままにされている。つまり彼女は今わたしと関わりを持ちたくないはずで、街で見かけて声をかけられ

第10話 ✴︎ 新作「わたしと音楽、恋と世界」By"イーディ/InnocenceDefine”✴︎

みなさまお久しぶりです。 実はこの4月に20日ほどかけて一気に新しい小説を書きました。 「緊急事態宣言」が目前に迫る4月3日からの芸術酒場女主人の日々を見つめ書き記した私小説です。                                    わたしはなぜ8年間も文芸で本を出さずに、神楽坂や根津の街場の酒場にたち続けていたのか、その答えが全部詰まった渾身の物語です。今、これだけの臨場感で街場のことを書ける小説家は状況的にも日本ではわたしくらいなんではないだろうかと思い