投資用 一棟RC新築の要点まとめ
まだまだ止まらない、東京23区 新築 一棟RCマンションへの投資・売買におけるポイントをまとめました。
そこで、今までのご依頼いただいた多数のボリュームチェックをもとに、建設費で1億~3億ぐらいの規模をターゲットとして、一棟新築RCマンションの企画において、何がポイントになるかまとめました。
記事をご覧頂き、具体的な土地に建物のラフプラン(ボリュームチェック)を見てみたいという方は、是非一度お問い合わせください。
最短で翌日には精度高いボリュームチェックをご提示させて頂きます。
1.対象としている建物規模
今回お話させていただく一棟RC新築マンションの想定規模は、概ね250~800㎡程度の共同住宅です。なぜこの規模なのかというと、都内の各区がそれぞれ出している「通称 ワンルーム条例」にかからない程度の規模感であることが重要なポイントになるからです。
ワンルーム条例が適用される規模になると、駐車場の確保、駐輪場の確保、ごみ置き場、管理人室の確保、敷地境界線からの壁面後退など、高い賃料の取れる床以外の部分の面積が大きくなり、利回りが低下してしまいます。
何十世帯もあるような大規模マンションであれば、駐車場、管理人室などがあっても非収益部分の面積は薄まって影響が微々たるものになっていきますが、250~800㎡規模の共同住宅だと、非収益床にあたる付属施設の有無が利回りに大きく影響します。
言い換えると、ワンルーム条例が適用されるかどうかの境界線にある規模は、どうにか適用しないように住戸条件を変更したほうが利回りが高くなるケースもあります。
ただ、こうした手法がありふれてきている中、区の中にはワンルーム条例の適用を厳しくしようとしている区もあり、常に最新の条例の把握が必要となっています。
例えば、豊島区から23区のワンルーム条例のまとめリストが出されていましたが、こちらはすでに情報の古いものとなっている区も含まれており、注意が必要です。
https://www.city.toshima.lg.jp/100/kuse/shingi/kaigichiran/006471/documents/h30shiryou2-3.pdf
2.高利回りが狙える立地
立地については、投資をしようと考えている方であれば、既にご存じかと思います。端的に言うと、「賃貸需要が見込めて、土地価格がそこまで高くない場所」です。
今まで、ありがたいことにボリュームチェックの依頼を多数いただいておりますが、そのご依頼の多くが下記の区に集約されます。
「高利回りが一番狙いやすい23区」を挙げると、
・大田区 ・豊島区 ・荒川区
・板橋区 ・練馬区
・江東区 ・品川区
「上記の次に、ときどき、いい条件で土地が見つかる区」が下記の区。
・新宿区 ・杉並区 ・中野区
・文京区 ・世田谷区
上記以外の区でも、地主の方であれば当然高利回りが望めますし、条件に合う土地に出会える可能性はゼロではありませんので、ケースバイケースです。
3.ターゲットとなる敷地条件
ターゲットとなる敷地条件を以下にまとめました。
該当する土地をお持ちの方、購入の検討をしている方は下記を参考にしてみてください。
① 敷地面積:70㎡~300㎡
② 用途地域:近隣商業地域、準工業地域、第1/2種中高層住居専用地域、第1/2種住居地域
※商業地域ももちろんOKですが、割高のケースが多い
③ 高度地区:第3種高度地区は◎、第2種高度地区はケースバイケース
④ 日影規制:4階建てまでであれば、日影規制があっても対応可
5階建て以上だと、方位が重要
⇒ 真北方向に縦長の敷地であれば、日影クリアの可能性大
④ 建蔽率 :60%で十分(準防火地域以上で、+10%にできるため)
⑤ 容積率 :敷地によって200%~400%
⑥ 前面道路:4m以上は欲しい
(2項道路も検討可ですが、工事車両の通行が条件に)
⑦ 防火地域:準防火地域または防火地域
なぜ、住宅地でのRC共同住宅の計画・建設がさかんになっているかというと、2019年に建築基準法の改正があり、準防火地域で耐火建築物にすると、建蔽率が+10%できるようになったため、共同住宅の計画ができる土地が大幅に増えたのも大きな要因のひとつです。
4.建物規模と建設費
RC造の気になる建設費についてですが、日々変動しているため2024年現在の状況でお伝えします。※地盤等、敷地条件などによっても変動します
■ 共同住宅(賃貸マンション):税込 坪140~180万(中央値は160万)
■ テナントビル(スケルトン):税込 坪110~140万
内装・住宅設備の仕様が同じ条件だとすると、それ以外の部分で、コストが上下する要因としては、下記等があげられます。
・建物規模 (総額 3億円未満は坪単価が上がりがち)
・地盤状況(杭 or 地盤改良)
・増圧ポンプの有無(特例直圧でいけるかどうか)
・地下階の有無(掘削量、山留工事、仮設工事等が大きく影響)
・前面道路の幅員(狭いと交通誘導員や、トラック往復回数が増える)
5.プランニングにおけるポイント
プランニングにおけるポイントは、以下に集約されます。
① 階高2.55mを基準とすること。
⇒4階建てであっても、建物高さを10m以下に抑え、
日影制限の適用外とできる(1FL=GL-400にする等)
⇒ユニットバス・ユニットシャワー等の設置有効高さを考慮した高さ
② ①に付随して、天井はコンクリート躯体現しを仕上とすること
③ 5階以下の壁式RC造として、柱型無しの効率的なプランニング
④ 壁躯体厚は150~180mmを基準として、室内を極力広く・大きく
⑤ 出窓・備蓄倉庫など、容積緩和できるものは極力利用
その他、敷地形状によって「おすすめ」「おすすめできない」事項がありますが、それは個別にご依頼いただいた方にご提案させて頂きます。
6.ボリュームチェックの事例紹介
最後に、300㎡・400㎡・800㎡規模の具体的なボリュームチェックの事例を紹介します。敷地の間口や形状によって、住戸の割り方のパターンがいくつかありますが、東京都の場合は窓先空地の取り方に工夫が必要なため、プランニングの腕の見せ所になってきます。
基本的には、ワンルーム等小さな規模を多くつくり、住戸数を増やすことで利回りの向上につながりますが、15㎡程度の狭すぎるワンルームは昨今事例が増えており、将来的には競争力の観点から落ちてくることも予想されますので、きちんと人が住みやすい規模の住戸づくり、という観点でもご提案させていただいております。
7.おわりに
mocAでは、ボリュームチェックの企画段階~実施設計まで一貫して対応しておりますので、ボリュームチェック段階で、精度の高い検討が可能です。ボリュームチェック段階で壁厚をきちんと想定して作図いたしますので、実施設計後のブレが非常に少ないのが特徴となっております。
壁式RC造・ワンルーム条例にかからない規模の共同住宅の場合、
ご依頼いただいてから最短翌日には事例のようなアウトプットが可能です。
是非ご依頼ご検討いただけると幸いです。
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