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欲望に汗を揉み込み腸詰にしたら、至高のダイエット食(なんでもない日に短歌でタイトルをつける日記5/20~26)

好きな歌集から短歌を一首紹介しつつ、毎日の日記を書いています。
週のタイトルは自分で詠んだ短歌になります。

先週までと冒頭の文言を変えてみた。内容は好きな短歌と日記で変わらないが、他人の短歌を1日の日記のタイトルに戴く、という文言は、短歌選びにかける時間を徒に伸ばしているような気がしたから。

5月20日

みつあみを習った窓の向こうには星がヒュンヒュン降っていたこと

『水中翼船炎上中』穂村弘

『響け!ユーフォニアム』の小説を読み始める。アニメだとどのキャラもかわいくデザインされているから、そのなかで誰がかわいいとか、高校生になると胸が大きくなると思っていたのに貧相なままの体だとか、そういう主人公のルックスにまつわる悩みも、キャラクターデザインを区別するための都合でしかないように思える。

けれど、小説で読むと現実の女子高生として目の前に立ち上がってくる気がする。デフォルメすることで捕捉される部分も大いにあるだろうけれど、失われる想像力もあるようだ。アニメもいいけど、本を手に取ってよかった。まだ数ページしか読んでないのに言うのもなんだが。最近は読書から遠ざかっているので、リハビリがてら楽しもうと思う。

まるで少女時代の記憶でもあるのかしらと思ってしまう短歌。そんなヒュンヒュン振ることある?ってくらいの絶妙なリアリティと、そのタイミングで習ったみつあみ、という男性には縁遠い想像力。昔から少女マンガが大好きだという、穂村さんならではの一首だと思う。

21日

あしあとにつきのひかりがしみてくるここをすぎればわたしのきしべ

『カミーユ』大森静佳

トニ・クロースが引退発表。率直な物言いだったり、皮肉っぽいところだったり、サイコパスなどと変わり者扱いされることも多いけれど、クロースは自身の美意識に圧倒的に忠実なだけだ。

クロースは引退について以前から何度も仄めかしてきたし、この時が近いことはマドリディスタならずとも海外サッカーファンなら誰もが知っていたことだが、とはいえそれは来年の夏だと思っていた。
マドリディスタとしては、この夏別れることになると思っていたモドリッチとの契約が、つい先日もう1年続きそうだとわかったばかりだったので、油断していた。
CLのファイナルを控えて、さらにはその先の来季に向けて、最近は期待が膨らむばかりだった。
が、避けられない別れもあり、ついにその時が来てしまったかという心持ち。

クロースとモドリッチを除いたレアル・マドリーの中盤の主力は、誰もが技術も運動量もあって、サッカーが個人競技なら誰にも何一つ不足はないが、個人として不足がなさすぎるためにかえって周囲を使うところに物足りなさを感じる。クロースが抜けた後も、頭数としては十分揃っている中盤に、さらに補強するのかという問題もある。クロースと同等の才能が見つかるとも思えない。

しばらくは彼のこれまでの功績とともに、寂しさを引きづることでしょう。

22日

水滴をまとうトマトが思い出す人間だったころの戒名

『あなたのための短歌集』木下龍也

トマト目線で人間だった前世の短歌という、ふしぎな短歌。
「生まれかわる」をお題に詠んだ一首。おそらく同じお題で詠むとしたら、人間以外の何かだった前世か来世で何に生まれかわるか、というあくまで人間目線になりそうなところだし、思い出すのが戒名ってのもおかしい。戒名がある時点で一度死んでいるわけだから、何度目かの生としてのトマトってことになり、意外と重層的な意味を持っている短歌だ。

さて、夏野菜といえば、トマトだ。ぼくはとにかくトマトが好きで、小学生のころにおやつ代わりにミニトマトをバクバク食べてたら、1パックまるごとなくなって、怒られたこともあった。いざ使うときに全部食べられてないようにってことで、その後しばらくミニトマトが自宅の冷蔵庫に入ることはなかった。

ぼちぼち夏っぽく、Tシャツ一枚で外出したい気温になってきた。

23日

歯磨きは10分ぐらいしたほうがいいと言われている夢だった

『ビギナーズラック』阿波野巧也

とくに自覚はないが、睡眠時の歯軋りか食いしばりがひどいらしい。下の歯の犬歯の下あたりの内側が出っ張っているのがその証とのこと。あと、寝てる間に頬の内側を噛んでしまっている痕もある。

4月に歯医者に行ったときに指摘され、マウスピースをつくることにした。その後、歯医者に行くタイミングがなかったので、今日が1ヶ月以上空いての2回目。歯科衛生士さんが若かったからなのか、上の歯の歯形をとるのに苦戦していて、3回ほど繰り返していた。とりあえず、6月上旬にマウスピースができあがるらしい。それを受け取ったところで、使い続けないといけないわけだが、はたして続くだろうか。

歯磨きに10分間はさすがに長すぎだろ、と思いつつ、絶妙にありそうなウソで、そこがいい短歌だと思う。
そういえば、朝起きたら自宅のトイレがボットン便所に変わっていて大騒ぎしている夢をみてから、今朝は起床した。奇妙な夢をみたときはとりあえずストックしておきたい。

24日

町中は蜜柑のような豚虐め況して小鳩の露の命は

『くるぶし』町田康

職場のビルの駐車場でカラスの子どもが飛べずにカーカー鳴いていて、親カラスも上空で興奮して、騒がしく鳴いていた。土日を前にみなカラスの話題で盛り上がって、仕事はのんびりしていた。

カラスの短歌を探したけれどなかったので、鳩を選んだ。
が、意味がわからなすぎて、困惑する短歌だ。こういう短歌は意味を考えたら負け。カラフルでいろんな生き物がいて、世界は美しく儚い、くらいの理解でいいと思う。

やっと週末だー。

25日

わたくしが切り落としたいのは心 葡萄ひと粒ずつの闇嚥む

『カミーユ』大森静佳

なにかと間食を断てなかったり、夜更かしが改善されなかったり、体づくりが一向に進まない。なので、ここは思い切って、できることは全部するようにしようと思う。

とりあえず、あすけんのアプリをインストールした。今日から夕食はなるたけ炭水化物抜き。23時には寝て、明日は早朝から山登りに行こうと思う。明後日以降は、朝散歩をしよう。やること全部盛り。心を切り離して、体づくりに邁進することをここに誓います。

葡萄一粒より大きな怠惰と欲をどう嚥みこむか。どうでもいいが、「のむ」に「嚥」を充てるのはかっこいい。

26日

詩集から顔を上げれば息継ぎのようにぼくらの生活がある

『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』木下龍也、岡野大嗣

一般的に考えれば、生活の息継ぎとしての詩集。ひっくり返した発想がおもしろいってのもあるが、なんといってもモチーフの詩集が絶妙な一首だと思う。

早朝には、トニ・クロースとナチョ・フェルナンデスのベルナベウでのラストマッチ。あまりサッカー日記にするつもりはないけれど、さすがに大きな節目なので、触れておきたい。今日は山頂でビッグイヤーの獲得を祈ろうと思う。

今朝は7時に家を出て、8時半くらいから登山。11時には下山し、銭湯に入る。普段より2,3時間程度早く出発したこともあって、昼過ぎには帰宅した。帰宅後はかれこれ7,8年使って、ボロボロになったBlundstoneのサイドゴアブーツの修復作業。ソールが割れたり、色褪せたりで、素人仕事でどうにかできることでもないかもしれないが、どうせダメでもまた同じものを買うことになるだろうから、悪あがきに精を出した。

あすけんの食事記録はけっこうおもしろいし、記録するとさすがにムダな間食を摂ることはしないだろうから、どうにかこうにか続けていきたいと思う。明日からは出勤前に朝散歩の予定だったけれど、さっそく雨で朝散歩はできそうにないから、なにか別の朝の運動を取り入れようと思う。

今日は動き回ったから、明日から息抜きとしての仕事をがんばろうと思う。

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