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待っている間に何を待ってたか忘れたけれどもう少し待つ(なんでもない日に短歌でタイトルをつける日記5/13~19)

好きな歌集から短歌を、毎日の日記のタイトルに頂いて、一週間分の日記を書いています。たまに自分で短歌を詠むこともあります。

5月13日

わたしを溢れわたしを棄てていったのだ、心は。銀の鴉ように

『カミーユ』大森静佳

短歌の自由さに溢れた一首だと思う。「心は。」で一度文を区切ることで、倒置法が二重になっていて、句点のあとに続く「銀の鴉」はもうどこかへ飛び立ってしまいそうな気がする。

昨晩、放送された『アンチヒーロー』の第5話をTVerにて視聴する。自分では手に負えない秘密を守ろうとした結果、本当に守りたいはずの自分の生活をも壊していく。この手の話はドラマではよくあることに思われるかもしれないけれど、現実はドラマ以上に秘密でもなんでもないことも含めて、ただひたすらに「記憶にございません」とか黒塗りとかで闇に葬られたりしている。突飛な物語のようでいて、案外ドラマの方が現実よりまともなのだ。

「銀の鴉」の意味するところがよくわからないので、なにかの慣用句などの可能性も考えてググってみたが、ゲームの攻略サイトしかヒットせず、この疑問もわたしを棄てて飛び立ってしまった。

14日

ぜんぶ忘れて似合う服を着ていたい次にあなたの前に立つとき

『たんぽるぽる』雪舟えま

2日前にWEBで買ったBRINGのジャケットが届く。新しい仕事はカジュアルで問題ないと聞いていたが、皆オフィスカジュアルっぽい感じというのもあって、少々浮いて見えてしまうので、職場に置いておくためのジャケットが必要らしい。

ユニクロで買えば5分の1くらいの金額で済むだろうけれど、仕事のためだけの服は買わないと決めているので、仕事でなくとも使いたくなる服として以前から気になっていたBRINGではじめて買い物した。腕を通したところ、着心地がものすごくいい。

例によって、この手の短歌に登場するような「あなた」がぼくにはいないわけで、「ぜんぶ忘れ」たいなんてこともないわけで、もっと言うと似合う服より着たい服を着たいと常々思っているわけなので、選んだはいいものの共感できる要素はない。

着たいと思った服に袖を通したときに、似合う自分でありたいものです。

15日

どんな色でも受け入れるために死はこれまでもこれからも漆黒

『オールアラウンドユー』木下龍也

一瞬、「漆黒」を「膝裏」と空目してしまった短歌。一瞬とすぐ気づいたように書いてしまったが、実際には数秒かかった。一度、誤認識したものを改めて正しく認識することは難しい。

相変わらず、ひたすらインプットすることの多い仕事に四苦八苦して、慣れるまではまだまだ体力を削られそうだ。それに加えて、自分の理解力のなさを思い知っている。
よく、「死」は読みが一種類しかないが、「生」は100以上の読みがあると言う。周囲との違いや自分の不足は目につくけど、改めて受け入れていくしかない。

とりあえず、先週はお菓子を買いすぎたので、今週は2月頃にハマっていたきなこねじりを買うようにした。しかも、1個食べるのに30回噛むことを心がけているので、もうすこし食べるペースを落とせるはず。と思いつつ、1日1袋を消化している。

16日

行先に対し垂直方向に向いて僕らが待つのは電車

『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』木下龍也、岡野大嗣

風が強かったこともあり、電車で通勤する。電車も遅れていて、遅刻しそうなのに、ぼくは電車を待つだけ。結果的には、10分前には着いたからよかった。

仕事帰りにKALDIに寄ると、きなこねじりの新しい味が発売していた。
塩きなこねじり。美味い。

17日

こころにも手や足がありねむるまえしずかに屈伸運動をする

『てんとろり』笹井宏之

新しい仕事場での2週目が終わり、この先この職場で続けていけるだろうか、という不安がなんとなく薄れつつある。やっとリラックスして最近滞っている読書週間も再開していきたい。

18日

なんとなく次が最後の一枚のティッシュが箱の口から出てる

『水中翼船炎上中』穂村弘

次にティッシュ箱が空になった日は、この短歌を選ぼうと決めていたのだが、よくよく考えたら、今使っているティッシュは箱じゃなくビニルタイプのパッケージだった。
パッケージの外から、あとどのくらい残っているかが明らかにわかり、「なんとなく」感がまったくない。何のためかよくわかんないけど、次回から紙箱タイプのティッシュを買おうかしら。

今日は、髪を切りに行こうと思っていたけれど、すっかり予約を入れるのを忘れていて、しょうがないので自分ですくことにした。けっこううまくいったので気分がいい。6月入るくらいまではもちそうだ。

19日

無駄だろう? 意味ないだろう? 馬鹿だろう? 今さらだろう? でもやるんだよ!

『毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである』枡野浩一

もう何度目になるかわからんが、改めてnotionで家計簿をつけようと思う。最近はスマホアプリで支出のみ登録していたが、それもあまりにも気まぐれであまり意味をなしていなかったので、notionに戻ってきた。notion自体は日記や筋トレ記録、読書記録でずっと使っているわけだが、家計簿は一度挫折していた。

今回、使わせてもらうテンプレートはこちらの動画。この方が作ったテンプレートはコメント欄から簡単にダウンロードできるから、自分で作らなくていい。(一応、自分でも作ろうとしたが、挫折した(笑)。)
各カテゴリごとの追加ボタンがいい!詳細は動画の方で確認していただきたいが、このボタンのおかげで毎回の内容入力がかなりラクになる。これは続きそうな気がする。

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