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#4 増量も増やせばいいというものではありません

そろそろオフシーズンになり、増量を始める方も多いかと思います。

いざ始めた時は一気に体重が増えても、その後頭打ちになる方が一定数いらっしゃいます。
今回はどれくらいのペースで行うのがいいのかというところを説明していきます。

ただ前提として、増量というのは除脂肪体重(体重ー脂肪)を増やすこと。であるのはお忘れなく。
トレーニングを行わず食べても、脂肪しか増えませんので体力の向上には全く意味がありませんのでご注意ください。

筋肉量増加の目安

まずはトレーニングによってどれくらい筋肉量が増えるのかを知っておく必要があります。
ひと月で2kgも3kgも増えるような魔法はこの世にありません(一部を除いて

筋肉量の増加はトレーニングの歴により変化します。

トレーニング初心者ほど増えやすく、上級者ほど増えにくくなるのが特徴です。

トレーニング1年目では年間9〜11kg程度の増加が見込めます(月1kg程度)
2年目から一気に減り、4〜5kg程度(月0.4kg)
3年以降は1〜2kg程度(0.2kg)と大変困難になっていきます。

このペースを守った上で増量を行なっていくと、比較的無駄な脂肪を付けずに筋肉量を効率的に増やすことが可能となります。

ちなみにトレーニングを始め、食事を増やした時に一気に体重が増えますがそれには2つの理由があります。

1つは水分量の増加によるものです。
筋肉・肝臓にはグリコーゲンというエネルギー源が貯蔵されています。このグリコーゲンは糖質1個に対して水分子が3つ結合してできています。
摂取する炭水化物量が増えれば、それに応じてたくさんのグリコーゲンを貯蔵します。
仮に300gの糖質を取れば、900gの水分がくっつきますので合計1.2kg体重としては増えていくわけです。

体重70kg程度の男性であれば、筋肉・肝臓合わせて500g程度と言われておりますので、2kg程度は簡単に体重が変わってしまうわけですね。
ですので増量始めたての体重増加は、グリコーゲンが満たされているだけ。と考えるのが良いかと思います。

2つは食事量増加による体内残留物の増加です。

これは単純に食べる量が増えればその分便として出る量も増えますので、出てない間は体重が増加しますよね?という話です。

ですので体重が実際に増えてきているかどうかを測る際は、朝イチで飲食せず排便を済ませた後が最も好ましいと考えられます。
さらに常に一定の条件で計測できれば、比較もしやすくより精度が増していくでしょう。

初心者なら月1.0~1.5%を目安に

ではどれくらいが適切な増量ペースなのでしょうか。

トレーニング初心者に関しては1ヶ月で現状の体重に対して1.0~1.5%程度がバランスの良いペースとなります。
これ以上のペースで増量すると、体重の増えた分は体脂肪の占める割合が大きくなっていきやすいです。
結果的に減量にも時間がかかり、あまり効率がいいとは言えません。

歴の長い方は筋肉量の増加幅が落ちるので0.5~1.0%、上級者ともなると0.5%以下となっていきます。

もちろんPFCバランス(タンパク質・脂質・糖質のバランス)も重要のため、何を食べて体重を増やすのかというのは大変重要です。毎日ドーナツだけを食べてカロリーを稼いでも筋肉量は残念ながら増えにくくなってしまいます。

タンパク質を中心に、バランスのいい食事を心がけていきましょう。

トレーニング無しでは筋肉は増えない

繰り返しとなりますが、トレーニング無しでこの食事をすればただ単に太ります。脂肪を増やすのみです。

週2〜3回を目安にトレーニングを行っていきましょう。

その際にはスクワット、デッドリフト、ベンチプレスといった複数の関節を動かし、たくさんの筋肉を動員できるトレーニングを取り入れていただくのが効率的です。「BIG3」とも呼ばれるほどメジャーなエクササイズです。

トレーニングの基本は上記のBIG3を幹に、懸垂やショルダープレス、アームカールといった補助的なトレーニングを付け加えていくのが一般的です。

ただどのエクササイズもフォームが重要で、間違ったフォームのままで行うと体力向上どころか怪我をしてしまう可能性があります。
最初のうちはパーソナルなどでしっかり基礎を固めた上で、取り組んで頂くのをおすすめ致します。


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