M-1グランプリ 2021を観た
2021年12月19日、この日また新たに漫才のチャンピオンが誕生した。
この日の笑御籤によるネタ順(決勝出場回数)
①モグライダー(初)
②ランジャタイ(初)
③ゆにばーす(3)
④ハライチ<敗者復活>(5)
⑤真空ジェシカ(初)
⑥オズワルド(3)
⑦ロングコートダディ(初)
⑧錦鯉(2)
⑨インディアンス(3)
⑩もも(初)
なんと今年は初出場が5組もいるという新鮮な大会となった。
今大会で私が感じたことは、楽しそうに漫才をしているコンビが多かったということ。
モグライダーやランジャタイや、インディアンス、錦鯉は特に楽しそうに漫才をしていて良かったと思う。
見事、敗者復活を果たしたハライチはウケるかどうかよりも自分たちがやりたいネタを選んだ、と言っており、ラストイヤーにふさわしく生き生きとした姿を見せてくれた。
今年はおうち時間の影響で例年ではお笑いに触れていなかった層のテレビ視聴者が増えたせいか、POPで比較的分かりやすいお笑いが流行した。
その影響もあってかPOPで明るいスタイルのネタがヒットしたのではないだろうか。
また、近年の賞レースが終わるたびに話題に上がるうちのひとつである、敗退した後のコメントいわゆる”敗者コメント”。
今大会の敗者コメントMVPはゆにばーす・川瀬名人だろう。
ゆにばーすは下ネタよりのネタを披露し、賛否両論を得た。そして敗退した直後「今夜初めて風俗に行こうと思います」という最高の捨て台詞を放ち退場した。
他にもランジャタイや真空ジェシカが小道具を使って爪痕を残し、新しいお笑いの時代が来ているなとワクワクした。
また、個人的に東京吉本を特別推していた私が、今大会で唯一残念だと思ってしまったのはオズワルドが2本目のネタで失速してしまったことだ。
私的にはまだあまりテレビで演じていないネタを期待していたのだが、オズワルドが2本目に披露したのはほかの賞レースで披露したネタだった。
そのネタはとても面白く、彼らのネタの中で1.2を争うものだが、きっとお笑いに詳しいであろう観覧のお客さんは見たことがあったに違いない。お笑いというものは皮肉なことに初見であるほどウケやすい。
もちろん、それでもとても面白かったんだが、あと一歩だったと思うともったいないと思わざるを得なかった。
そして栄えある優勝は2年連続決勝進出の錦鯉。
歴代最年長チャンピオンを記録した。
年齢は長谷川が50歳、渡辺は43歳。
(この年の差にも驚きだった。)
どの世代にも共感を得られそうな設定と、彼ららしいPOPなネタでこの日いちばんの笑いをかっさらった。
長い長い下積み時代を過ごし、なかなか芽を出せない中で約20年もの年月をお笑いに費やし、やっとの思いで優勝を勝ち取った彼らは人々の誇りだと思う。
そう思うと優勝の直後に長谷川が流した涙はぐっとくるものがあった。
M‐12021も面白くて楽しくちょっぴり感動を与えてくれた最高の大会になったと思う。来年も楽しみにしている。
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