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作曲家の頭の中 004 『ご家庭の魚焼きグリルで焼鳥を焼くときは』
記念すべき初の歌モノ。
発端はたまに行くバーのマスターから聞いた小ネタ。
以前から歌モノを作ってみたいと思うものの、歌詞が書けない、思いつかない。
しかしこれを歌詞にできるのではないかと閃いた。
言いたいこと、伝えたいことを歌にする。これこそが歌モノの真髄。
まずはAメロの歌詞をざっくり書く。
核となる部分はワンテーマで揺るがないから、あっさり書きあがる。
オケはボサノバ風リズムを基調として、オシャレ風ラテンポップスに。
イメージはピチカートファイヴ。
そうなるとエレピで白玉コードを鳴らし、要所で軽く動く。前半と後半でパターンを微妙に変える。エンディングにはジングル風の短いフレーズを。
ベースとドラムのパターンは一瞬で完成。天才なので。
Bメロの歌詞は実体験。アルミホイルは外れる。
入りはエレピのバッキングを半音で進行させてオシャレ感を出す。
ドラムの刻みはハイハットからライドシンバルへ移り、変化をつける。
ラストにアコギのハーモニクスを入れたくなった。
しかし最後だけに突然登場するのも唐突すぎる。
というわけでアコギにもリズムを刻ませることに。
すでにピアノがいるのにさらにコード楽器を重ねる必要はあるのかと疑問だったが、入れてみたらよりポップさが増した。
ピアノは面、アコギは点。
コーラス的にフリューゲルホーンを入れる。
歌メロを追いかけたりなぞったり、カウンターメロディでシンクロさせる。
これもまたよりラテンポップ感が増した。
パンとフェーダーで適度にバランスを取って、完成。過度なミックスはしない。
こうしてMOP(ムダに・オシャレ・ポップス)な名曲が出来上がった。