初めての経験

今日、7:58。
設定したアラーム時間よりもだいぶ早い時間にスマホから音が鳴った。

緊急地震速報。
「強い揺れに注意してください」の文字が見えた瞬間、
家が揺れ始めた。
下から突き上げられるような揺れ。
阪神淡路大震災を経験していない私にとって、
ここまで揺れたのは初めての経験だった。

私の地域は震度4だったが、
「怖い」と感じるには十分すぎる揺れだった。
ここ何年かの間で「地震」が多発するようになって、
震度4なんか当たり前のようになっている部分があった。
でも、今日、経験して思った。
「震度の度合い」なんかじゃなくて、
怖いと思ったら怖いのだ。

サスケ(飼い猫)のことが心配で慌てて抱っこした。
猫が地震で怖がっているときは
抱っこをし、体を揺らしてあげるといいらしい。
揺らしている原因が私だと勘違いをして落ち着くのだ。
少し、効果があったみたいで安心した。

テレビを点けると、どのチャンネルを回しても地震のことばかりだった。

「近畿地方で震度6」

私が経験した震度4とは比べ物にならない程怖いのだろうと思った。

画面の向こうに映し出される断水や火災の映像。
人が溢れかえった駅、閉じ込められる電車内の人たちの声。
SNSでも「地震」のニュースは止まらなかった。

心肺停止状態から死亡に変わる9歳の女児のニュースは
胸が痛くなった。
「生き埋め」「下敷き」
いやな言葉ばかりが聞こえた。

馴染みのある街が荒れていく。
何も考えられなくなった。

明日以降もどんどん被害が増えていく。

「3日以内は大きな地震に気を付けてください」
Twitterでもテレビでも何度も耳にする。

今日、感じた恐怖がまた来るのかと思うと、
怖くて眠れない。

地震は怖い。
予め分かることができない。
またいつ来るかわからない恐怖。

今日、私はそんな経験をした。



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