今しかない今を生きる『明け方の若者たち』

『花束みたいな恋をした』『ちょっと思い出しただけ』と似た映画かなと思っていたら、たしかに『ちょっと思い出しただけ』に似ていた気がした。

以下、ネタバレ含みます!⚠︎


彼女の秘密の伏線をはりつつも、中盤まで明かさないスタイルは面白かった。反面、彼女と別れる原因が「夫」の存在であることに違和感。そうすることで、今しかない「今」を描写することができたのかな?終わりを意識するからこそ「今」を大切にできる的な?
でも、会社で配属された総務部の仕事に終わりを見えていたのかな。
終わってほしいのに自分で行動を起こさない限り終わらないもの(総務部での日々)と終わらないで欲しいのに否が応でも自分の意思とは関係なく終わってしまうもの(彼女との日々)。そんな皮肉めいた意味が込められていたのかな、と思ったり。

あの頃が俺たちのマジックアワー、か。
辛いことも大事な仲間とバカすることは一見生産性のない時間だけど、それでも後の人生を支える大事な時間なんだろうな。

将来の職業について考えている時に観る映画ではなかったかな。けれど、人生どうにかなると少し希望を持てた作品でした。そして恋は人生のスパイス。自分のことで精一杯で人に興味を持てないとか言ってないで、夢中になれる誰かを探さなきゃな。

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