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#7 若者がラジオで音楽を聴いてる件

人生の先輩方が若いころ何をしていたのかを聞くと、古いけど新しい話が聞けて楽しい。特に、20代は裏原ではしゃいでいたという歩くカルチャー辞書こと私の担当美容師のおじ様(推定40代)の話が大好きで、そのために美容院に行っている。

彼によると、どうやらみんな音楽を聴くためにラジオを聞いていた時代があるらしい。そこで今どんな音楽が流行っているのか知ったり、新しい音楽との出会いがあったらしい。音楽体験が受動的だったということか。

1999年生まれの私の世代は、ラジオ世代ではないし、物心ついた頃にはiPodがあり、小学生からYoutubeを見てサブスクと共に成長した。好きな音楽を選んで聞く自由が常に与えられて来た。

つまり、音楽体験に受動性はなくずっと能動的だったということに気づいた。今まではラジオ時代を知らなかったから何とも思わなかったけど、音楽を聴くのも自由主義、個人主義のなかで生きて来たんだなあと感じる。

ラジオはパーソナリティの選曲に身を任せるしかないので、新しい音楽との出会いに加えてパーソナリティとの出会いがあるという意味で豊かだと思う。曲を流すのがAIではなく人間であり、音楽体験が1人で完結しないというのが良い。

しかもこう感じているのは私だけでは無いようで、30年ラジオで音楽を流している山下達郎など大御所たちが口々に若いリスナーが増えたと言っている。彼は、若者がサブスクのおすすめ機能と同じようにラジオを使っているのでは無いかと言っていた。

多分半分ぐらい正解だが、理由はそれだけでは無いように思う。私が感じたように、おすすめの背後に人間がいる温かみが若者にとっては新しくて、人気なのではないか。

以下、私愛聴している番組。


山下達郎のサンデー・ソングブック

「山下達郎の個人コレクションを使って発信される日本最高のオールディーズ・プログラム!!“エバーグリーンなオールディーズ・ソングから、超絶カルトなレア音源まで”最高の選曲と最高の音質でお届け。」公式サイト参照

オールディーズプログラムというだけあり知ってる曲はほとんど流れないけど、山下さんの30年番組を続けているからこその脱力感と貫禄が好き。

年末恒例で奥様の竹内まりやさんがゲストに来て音楽なり自由放談するのだが、お二人がご夫婦であることを昨年末の竹内まりや回で初めて知った無知の22歳が私だ。

村上RADIO(村上春樹)

「この番組は、村上春樹史上初、自らがディレクターとなりテーマに合わせて選曲し、語ります!」公式サイト参照

こないだは村上さんが「エレベーターで流れてたら良いなと思う曲」というテーマだった。

音楽に精通する村上さんのちょっとシュールな世界観が最高。

あと、村上春樹さんはメディアにあまり出ないので、初めて聞いたときはこういう話し方なんだ.....と思った。

MURO presents KING OF DIGGIN'

「TOKYO FMで唯一“全てレコード”で楽曲をOA!!!
「世界一のDigger」として活躍し続けるDJ、MUROが自らNonstop Mixしながら、音楽を“深堀り”していく番組。
パーソナリティーは、NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDのMC・MACKA-CHIN がアナタを先導致します!」radiko 番組ページ参照

大御所DJのMUROさんがテーマに合わせて回す番組。

ルパン特集だったり1人の歌手がテーマの時もあれば、「ジャケ写に手が写ってるレコード」みたいな時もある。

踊らずにはいられないので家の外での聴取注意。

アフター6ジャンクション

「ライムスター宇多丸の聴くカルチャー・プログラム、最高峰。
あなたの"好き"が否定されない、あなたの"好き"が見つかる場所。 映画・音楽・本・ゲームなどの分析や、独自視点による文化研究など、日常の中にある「おもしろ」を掘り起こすカルチャー・キュレーションで現代社会に広がる様々な趣味嗜好の多様性を受け止める。 番組略称は「アトロク」(いとうせいこう命名)。」公式サイト参照

言わずもがな毎週平日夜6時から9時までの超有名番組。

色々なジャンルを取り上げるが、毎日19時からゲストを招いてLIVEやDJ mixで音楽を取り扱う。DJ KOOなどの全員知ってる人の時もあれば、まだ名が知られていないアーティストがゲストの時もある。

既に時代を気づいている人の素晴らしさを再確認する機会としても、知らないジャンルやアーティストに触れる機会としても最高。

個人的には月一でやるtofubeatsのmixが最高。こないだのテーマは「家電量販店のCM音源」みたいなやつだった笑 何がかっこいいって、そんな調子なのに技術が半端ないということ。

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