白い雪 #夢現シリーズ
「下校の時刻となりました。
みなさん気を付けて帰りましょう」
そう促されて、アリのようになって
一斉に帰路につきました。
あれは寒い冬の夕方だったでしょうか。
ふ と、地面を見ると、
雪が溶けた後にまだ白い粒が残っているではありませんか。
雪の結晶とは全く違った
丸くてコロンコロンとした白いつぶが。
私はそれが気になって気になって。
後ろの子の迷惑なんぞ考えずにしゃがみこみました。
私はそれを無造作に手にとっては口に放り込み、途端に後悔しました。
なぜならそれが舌を焼くような怪獣に大変身したからなのです。
びっくりして、驚いて、
トゲトゲアツアツの怪獣を急いで口から放り出しました。
もちろんその後はなんにもなかったかのような顔をして家まで帰ったのでした。
私って変でしょうか?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?