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これは未来の自分に渡してあげたい本?

10月某日。本棚の整理をした。

これは未来の自分に渡してあげたい本?
そう自問自答しながら、選り分けた。

約130冊をブックオフに持ち込んで得たお金は、楽天のお買い物マラソンで、ヴォルテールの「哲学書簡」と、カゴメの野菜の常備食セットに形を変えて届くことになっている。

私は、整理整頓が大の苦手であるから、大掛かりな作業にはずっと腰が引けていたが、思い切って整理して、本当に良かったと思う。

今の自分とあまり調和していない情報源が、我が領域を占めている状態から脱したことで、こうやって、思い切ってnoteという媒体を使い始めるモチベーションが湧き、実行に移すこともできた。

以前からnoteという媒体が合っていそうだと思ってはいたが、仕事の関係で展開しているSNSやサイトが合って余力がないとか、noteに理路整然と書けるほど思考がまとまりきっていないとか、言い訳ばかりであった。

一歩踏み出すことができたことに感謝し、「未来の自分に渡してあげたい本」かどうかの、私なりの判断基準を書き記しておく。

「未来の自分に渡してあげたい本」

  • 思い出として連れていきたい本。
    例えば、子どもの頃から持っている絵が大好きな本や、頑張っていたころに使い込んだ辞書系はこれに該当するが、彼氏と別れて過ごした日々を慰めた小説などは、これに該当しない。

  • 胸が熱くなるフレーズに満ちた本。
    例えば、モンテーニュの「随想録(エセー)」は、昔以上に、腹の底から「その通り!」と叫びたくなるような、高貴でエッジの効いた言葉にあふれているが、ニューエイジ系のソウルメイト云々本や引き寄せ本は、昔感じた目新しさは薄れ、焼き直した二番煎じのフレーズは陳腐で、心が動くことがないから、これに該当しない。

  • 思考の助けとなる本。
    常識や道徳にとらわれず、素直に「わからない」「どうして?」を表に出し、子どものように考えることを推奨する「0(ゼロ)ベース思考」や、「問題を解く」より「問題を見極める」「イシューから始めよ」などがこれに該当する。

  • この世の仕組みを知るための本。
    自然が抱く神秘を知るための「黄金比」などがこれに該当する。宇宙人がなんたらで、爬虫類系どうたらは、これに該当しない(地球外生命体がいるだろうとは思うが。。)。

一応、この基準を書いてみたが、完璧にやろうと気負わず、とにかく完了させてブックオフに持ち込むことに意識を置いた。どうしても選び切れないときは、保留することも、私は許した。

一旦外に出しても、また入ってくることもあり得る。知識の出し入れを無駄と思うのではなく、豊かな知的行為だと感じられる人間でありたいから。

「これは未来の自分に渡してあげたい本?」という問いかけは、一生続いても良いものだと思うから。

自分を持っていれば、賢者は何も失わない。

モンテーニュ

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