今さら聞けない仮想通貨が上がる理由
日経平均が4万円を突破した。史上最高値を更新すると、「自分は乗り遅れていないか」と焦る人の声が聞こえてくる。これは株式市場に限ったことではない。
代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインも、3月に入って史上最高値を更新し、一時7万ドル(約1000万円)を超えた。2030年までに、150万ドルにもなるという予測もあるそうだ。
ドルなどの外国通貨への投資だけでなく、仮想通貨への投資もここにきて注目を集めている。
この仮想通貨の値上がりのメカニズムとは何なのだろうか。
筆者は長年、金融市場の値動きを見てきた。外国為替市場では、経済指標や中央銀行の動向、さまざまなイベントによって値動きは上下するが、根本的な値動きの理由は「需要と供給」だ。
買いたい人が多ければ価格はあがり、売りたい人が多ければ価格は下がる。
発表された経済指標がどんなに良くても、買いたい人がいなければ値上がりすることはない。
この点については、仮想通貨も通常の通貨(たとえばドルや円)も同じなのだが、両者には決定的な違いがある。
ドルや円には、実体経済が背景にあって、実際の商品やサービスの取引で使用される。そのため、外国為替市場には、さまざまなプレイヤーが存在する。
海外旅行のためにドルを買う日本人旅行客。
人気スキー場に近い北海道の土地を買うために、円を買う外国の会社。
その中には、値上がり期待でドル資産を購入する個人投資家もいる。
しかし、仮想通貨の市場には、主に値上がりを期待して購入する人がほとんどで、実際の取引に使用する人は少ない。この事実が、値動きに大きな影響を与えている。
ここでは、簡単な例をあげてみよう。100枚しか発行されていない架空の仮想通貨タウチコインを考えてみる。
このタウチコインに投資しようと思ったあなたは、何枚買うだろうか?
1枚だろうか?10枚だろうか?
おそらく、枚数にはこだわりはないはずだ。きっとこうつぶやくだろう。
(今回も投資に関する僕の私見なので、限定公開にさせてもらってます)
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