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キャリアプランと総合職は両立するのか

最近、転職活動をしていて、「キャリアプランはありますか?」と質問されることが何度もあった。「5年後、10年後、どのようになっていたいですか」

面接では、求愛のように、なぜ「その業界」の「その会社」の「その職種」で働きたいのかを筋道立てて説明できなければならない。そして入社時だけではなく、入社後も確固たるキャリアプランがなければ、採用されるのは難しい(ように思う)。ストーリーが語れる、確かにそうした人材は企業にとって魅力的に映るのかもしれない。

でも、本当に企業はそういう人材を求めているのだろうかと疑問になった。

そこまで就職する側に求めるのならば、そもそも「その職種」で限定して、つまり職務定義書付きで採用するのが筋ではないか。なぜ「総合職」での採用なのか。

求職者に対して、「確固たるキャリアプラン」を要求し、かつ、「総合職として会社側の都合の良いように再配置する」というのは、いささか都合が良すぎないか。どう考えてもそれらは両立しない。

企業側が和洋折衷と言うか、強欲なので、それに従うと、「私には明確なキャリアプランがありますが、御社の指示通りにどんな業務でも遂行して見せます」という滑稽なことを求職者は言わざるを得ない。

「だからお前はだめなのだ。相手が求める言葉を言うのが大人だろう。空気を読め」と僕の心の声は言うけれど、そうやって面接対策だけするのは、心理的ハッキングで、全然誠実ではないと自分に反論したい。

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