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読書メモ

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2024年8月の記事一覧

ずっとあなたが好きでした/歌野晶午

ずっとあなたが好きでした/歌野晶午

最近読んだ本の中ではとても面白かったです。詳しい理由を書いていきます。

読み始めたときは「恋愛を絡めた短編のミステリー小説」だと思っていました。物語の終わりが見えてきても、このまま大きなどんでん返しはなく終わるんだろうなと予測していました。

自分は意外性のあるミステリ作品が好きなので、そういう意味で歌野さんの作品を読むことが多かったですが、今回の「ずっとあなたが好きでした」はマンネリした内容が

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慟哭は聴こえない/丸山正樹

慟哭は聴こえない/丸山正樹

デフ・ヴォイス関連の3作品目。

相変わらず面白かったです。ミステリとしても教養としても楽しめる作品だと思います。過去作から時間が経っていて、登場人物たちが大人になっている姿も良かったです。

次は何森刑事のスピンオフ作品を読みます!

龍の耳を君に/丸山正樹

龍の耳を君に/丸山正樹

あとがきに書かれていた

という表現に納得させられました。

デフ・ヴォイス関連の作品は聴覚についての知識が得られて、ワンダフル・ライフでは介護の世界を知ることができました。

家族で暮らすことにストレスを感じ、何も言わずに失踪する。そして最終的には事件の被害者になった人物について。

どこか自分に似ている気がして、失踪することになった感情などが理解できました。

自分は「要領が悪い」と言われるこ

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漂う子/丸山正樹

漂う子/丸山正樹

ミステリー小説でありながら、世間にあまり知られていない社会問題にも触れているのが、丸山さん作品の特徴だと思います。

たとえば・・

ワンダフル・ライフ:障害や介護について

デフ・ヴォイス:ろう者や聴覚障害について

このように物語としてはテーマにするのが難しい(重い内容だから敬遠する人もいそう・・)ことを、そこまで重く感じさせないストーリーで書かれているような感じがします。

そして今回はデフ

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デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士/丸山正樹

デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士/丸山正樹

丸山正樹さんの「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」という本を読んだ感想を書いていきます。

「ワンダフル・ライフ」を読んだことがきっかけで、丸山正樹さんの作品に興味を持つようになりました。

今回の「デフ・ヴォイス」は、ミステリーとしても面白く、教養としても学べる部分が多くありました。

聴覚に障害がある人をメインに取り上げた物語で、自分の知らないことが多く書かれていて、ミステリーの展開を楽しむよ

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