いい姿勢 2012-04-12

鍼の先生にはいつも、並大抵の肩こりじゃないと言われていたのです。

鍼の先生の見立ては、デスクワーク(パソコン)と、なによりもベースを弾くことが非常に負担になっている、とのこと。



対策としてはなによりもベースをより控えるように、そしてまたいつも診療台に腰かけて背中から姿勢を見てもらうと、頭の重心が少し前になっている、といって「本来はここよ」と、頭の位置をなおされるのでした。



自分の幼稚園の時の写真をみると、アゴをちょっと前に突出し、背中が丸まり気味・・・

幼稚園の時からの積み重ねでこの肩こりになってるのかと思うと、これがいくらかでも解消できる日はくるのかと途方にくれたりして。



そして背骨も、腰のあたりで左にカーブし、胸のあたりでも少し曲がっていると言われ、まっすぐにするとこういう感じよ、と手を加えてもらうとなんだか胴体に斜体をかけたような気がして、でもそういう方向に自分で矯正するようにした方がいい、と言われておりました。



でもそれって、本来の位置を覚えて再現できるかというとできないし、やってもあってるかどうか見れないし、さらに先生は言うのです。

「そのいい姿勢も、長く続けると体には負担になるのよ」と。



なんだかそれって、八方ふさがりで理不尽な感じ。どうすりゃいいの?

つまりサメやマグロみたいに動き続けないといけないってこと????うーんなんか違う。





でもね、アレクサンダーでは、「いい姿勢」とか、「ベストポジション」ていう考え方はしないのです。

ジェレミー先生曰く、日本人が小さい時から刷り込まれる「気を付け!」の姿勢、あれをいい姿勢と思い込み、条件反射にまでなってしまっていることこそが日本人に肩こりが多い理由だ、と。



いい姿勢というと、背骨をまっすぐに、と言うけれど、背骨はS字を2つつなげたようにカーブしているもの。

それをまっすぐにしようという、実状に合わないことをしようとするからカラダに負担がかかって肩こりになる、ということらしい。



じゃ、いい姿勢ってないの?



アレクサンダーでは「いい姿勢」も、しょせん結果でしかないということらしいのです。

ベストポジションを再現しようとするのではないところが、いままで見聞きしてきたものとは違うので、飲み込むのに時間がかかるのですが。

「いい姿勢」を目標にしたとたん、ストレスが生じる、んだそうです。



また、鍼の先生は脊椎がカーブしている反対方向に自分で矯正するといい、と言うのですが

アレクサンダーでは、そういうやり方はしなくて。

それは新しいストレスを前のストレスに重ねるだけ、また新たなストレスが生じてしまうだけなんだというのです。



確かに、曲げている原因を取り除くのが一番効果的で負担がかからない。

一般事象で考えるとそうなのですが、自分のカラダのことになると、反対側に曲げて矯正しよう、という思考になる。

なんか不思議ですね。



そうそう、だからね。見学の時「好きな姿勢をしていいの、どんな姿勢をしてもいいのよ」と言っていたなぁ。

しかし、アレクサンダーを習いたての頃は、「頭と脊椎の関係」はこうである!というものがあってそれをしなきゃ!と思ってしまい、なんだかロボットみたいな動きになってしまったりするのね。

私もまだその範疇なんだけど。



しなきゃ、っていうのもストレスなんだそうです。

「しなきゃ」ではなく、「お願いする」

それは、自分の自分自身との関係だというのですが、そこらへんの理解もいま一つなので今日はひとまずこのへんで。

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