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ジョン前田が教えてくれた「即興」セミナー

「参加者の質問をトピックにすれば、参加者と”一緒につくる”即興セミナーができあがる」

僕は2015年からアメリカのボストンにあるMITという大学のデザインスクールに留学していました。ボストンは京都に似ているなと思います。大学がたくさんあって、学生も多く、古い建物が結構残っていて、歴史を感じる美しい街並みです。

大学が多いということもあり、このエリアでは毎日のようにセミナーやイベントが行われています。ある時、ジョン前田さんという超有名なデザイナーの方がMITでセミナーをするという情報をゲットし、すぐさま予約して参加させてもらいました。

彼はデザインとテクノロジーの融合といった領域で有名な方で、過去にはMITメディアラボの副所長をされていたり、世界的に有名な美術大学であるRhode Island School of Designの学長をされていたりします。

どんな話が聞けるんだろう?とワクワクしながら、待っているとご本人が現れ、こんなことを言いました。

今日は一般的なセミナーはやりません。
みんなが知りたいこと、聞きたいことを話したいと思います。
質問が10個出たら話始めるので、まずはみんなの知りたいことを教えてください。

質問からスタート?
参加者もすごくて、30~40人が同時に挙手。
ジョン前田さんは、自分のパソコンをプロジェクターに映し、マインドマップという考え方を整理するツールで整理しながら書いていきます。
似たような質問をすると「それさっきの質問と同じ。次の人!」と、どんどんスキップされる(笑)

10分後、会場の中の人がどんなことを知りたくて参加しているのかが見える化されました。
そこから、ジョン前田さんが自身の体験も含めて、どんどん答えていく。
そして、それをマインドマップに記載していき、セミナーが終わる頃には、みんなが知りたかったこととその答えが目の前にプロットされていました。
即興のはずなのに、まるで最初から準備されていたかのような濃密な内容。

それは、僕がそれまでに参加したセミナーの中で、最も一体感があり、勢いがあるものでした。情報を与えるというセミナー以外にも、ワークショップのように即興で一緒に作り出すやり方もあるんだということを学ばせていただきました。

これは相当な知識と経験があったこそなせる技。
もっともっと勉強と経験を重ねて、僕も3年以内に即興セミナーをやるぞ!と心に誓う今日この頃です。

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