![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/140816148/rectangle_large_type_2_5ccb3fde7aaad12214bd76caa7a014c9.png?width=800)
29歳の春にドラマ「9ボーダー」をみる
2024年春、TBS金曜10時という激強枠で放送中のドラマ「9ボーダー」。
19歳の妹、29歳の主人公、39歳の姉という各年代のラストイヤー3姉妹とその周りの人々の物語。
金曜ドラマ『9ボーダー』
川口春奈がTBS金ドラ初主演!
木南晴夏&畑芽育と3姉妹役を演じる!
19歳、29歳、39歳・・・
各年代のラストイヤー“9ボーダー”
3姉妹がモヤり、焦りながら、
自分の生きる道を模索
金曜日がハッピーになる
ヒューマンラブストーリー!
主人公と同じ29歳であることもあってか、必要以上に共感してしまう金10ドラマ。明日の5話放送を前に、ここまでの感想を記します。
全女子共感型ドラマ
9ボーダーぴったりじゃなくても何歳の人でも、まったく境遇は違っても、三姉妹のどの人かには共感すると思う。この世に生きる女性の漠然とした不安とかいらだちみたいなものを凝縮したドラマだ。
夫の不倫と価値観のズレからの離婚、出来すぎるがあまり手に負えないほど抱え込む仕事、できない彼氏、元カレの結婚話、マッチングアプリでのトラブル、実家問題…ちょっと思い出して書いてるだけでしんどくなるラインナップ。そりゃ19歳の妹も将来から逃げたくなるわ…と同情できるほどの人生ドン詰まり感。
三姉妹が住むことになる実家の銭湯がやたらとお洒落なことと、登場人物のファッションがころころ変わって素敵なことと、妹の作るポップでキュートなお菓子たちで何とか中和されているような気はするけれど、さすがにしんどすぎる。共感してしまう日本の現代女子たち、みんな頑張りすぎだ!
何人目の記憶喪失か
主人公の前に突然現れる男・松下洸平。もうずいぶんと話題の、今期ドラマ何人目かの記憶喪失のひとり。
川辺で弾き語りして現れて「記憶ないんです…」って子犬みたいな目して、急に名前で呼んだり辛いとき寄り添ってくれる松下洸平さん。とっても良すぎ。ありがとうございます。
彼の存在がこのドラマにおいて妙にファンタジー感を出しているような、でもミステリー要素も担っているような不思議な存在である。
1話では、何も覚えていないことでまっさらになった人生をまっすぐに生きようとしている姿がとても印象的だった。三姉妹がドン詰まって苦しんでいることもあって、楽しそうに生きている彼だけがファンタジーの妖精のように感じられた。
話が進むにつれて明らかになる彼の以前の姿や記憶。不穏な感じも出てきて、さらなる展開に期待。
セカオワと過ごした十数年の記憶
ドラマ主題歌は、SEKAI NO OWARIの「Romantic」。ドラマを全然邪魔しない耳心地の良さながら、少し心が切なくなる楽曲。
そして、劇中歌として毎話異なるセカオワ楽曲が超大切に使用されている。セカオワのMVをみているかのような、楽曲とドラマが完全にシンクロした数分が毎話用意されている。これはすごい作り方すぎる。完全にアンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜(主題歌・挿入歌がすべてMr.Children楽曲という神ドラマ)。
セカオワのメジャーデビューは2011年。その前からインディーズで人気もあったため、好きで聴いている人はもう十数年セカオワの楽曲を聴いてきたことになる。
39歳の姉は20代の頃に飲み会後のカラオケで歌いまくっていたのかもしれないし、29歳の主人公は学生時代の青春の曲として聴いていたのかもしれないし、19歳の妹は音楽を自分で聴き始めたときには当たり前の国民的アーティストとして認識しているのかもしれない。
私がそうであるように、セカオワのヒットソングとともに十数年を過ごした人の心に、そっと違和感なく寄り添ってくれるのがあの劇中歌のシーンだと思う。
金曜日が楽しみになる金10ドラマ
金曜10時。これまでも大好きなドラマが放送されていた枠で、毎回楽しみにしているドラマ枠だ。
今回の9ボーダーは、生きててしんどく感じることもしっかり共感して包み込んでくれつつも、画面が常にお洒落で綺麗で、明るい気持ちになれる。金曜夜にぴったりなドラマで、毎週金曜日が楽しみだ。
9ボーダー三姉妹、それぞれのかたちで前向きに、絶対ハッピーエンドであってほしい!!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?