『いちばんすきな花』の無限ループは終わるのか ―『海のはじまり』のはじまりを前に

日本のテレビドラマが好きな29歳。わたしは、これまでたくさんのドラマに胸を焦がし、度肝を抜かれ、涙を流してきた。

大袈裟でなく、自分の価値観に影響を与えてくれたドラマはたくさんある。

たくさんのドラマを楽しませてもらってきているなかでも、生活の一部になるドラマというものがある。

もちろん全話録画していて、放送当時は次の回が放送されるまで前の回を何度も観て、最終話が終わってからはまた初回から週に1話ほど観る。また最終話まで見たら初回に戻る。ひとつのドラマを無限ループして、永遠に終わらないドラマにする。生活の一部になったドラマは、こんな狂気の状態に陥るほどに観続けるのだ。

無限ループドラマ『いちばんすきな花』

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わたしが現在、無限ループをしているのは、昨年秋クールに放送されていた『いちばんすきな花』というドラマ。

社会現象クラスで話題になったドラマ『silent』チームでの制作ということでも話題になっていたと思う。多部未華子さん、松下洸平さん、神尾楓珠さん、今田美桜さんのクアトロ主演。もう、このドラマが好きすぎる。

ゆくえちゃん、つばきさん、もみじくん、よよちゃんの4人の物語。2人組になれない4人が出会って、たくさんの言葉を交わしていくドラマ。

4人のキャラもそれぞれとても愛おしく、このドラマが掬い上げてくれる感情がすごいのだ。ああ、この気持ちを感じている人がわたし以外にもいたのか、と嬉しくて涙を流すこともあるし、こんなことに対してそんなこと思うの？と、自分が漠然と雑に抱いている感情が、もしかしたら誰かを傷つけてしまっていたのかも、と考えさせられることもある。

4人は、物事を繊細に、深く考えているひとたちだけれど、根本的な人間性は違う。だからいろんなことを言い合って、完全に気持ちを分かろうとせずとも、考えて、想い合っている。すごくおもしろい。

何度観ても飽きることのない、きれいで心が落ち着く映像。本当に何度観ても好きだ。劇中で流れる音楽も、胸がきゅっとなって、本当に好きだ。わたしの人生のBGMになってほしい。もう、本当にこのドラマが好きなのだ。

暮らしの中で、もやっと自分の心を曇らせるようなことがあったとき（たとえば、仕事を雑に押し付けられたけど文句言わずにやったとき、水たまりの水を爆速で通りかかった車にかけられたとき、疲れてることを理由に周りに優しくできなかったとき）、わたしは『いちばんすきな花』を観る。

救われる、とかじゃないけど、こんなこともあるよなーと、細いため息をつく。これが、わたしの生活の一部になっているドラマということだ。

「言っちゃいけないことはたくさんあるけど、思っちゃいけないことはない」と、つばきさんに言ってもらいたい夜がある。このドラマがこの世界にあってくれて、本当に助かる、と思う。

そしてこのドラマは終盤、4人以外の、1人の女性を中心に展開されていく。4人の人生に、すこしだけ登場していて、おおきく影響を与えていた女性。観返すと、1話からいろんなエピソードのセリフにちょこっと登場していて、とてもおもしろい。あ、そこにもいたのか、と気付いたときにじんわり嬉しくなる。

人ってひとりでできてない。いろんなひとのいろんな言葉とか、過ごしてきた空気感で、なんとなくできてるんだなあ、と思う。

『海のはじまり』のはじまりを前に

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そんなこんなで、もう何度目の『いちばんすきな花』か、という状況ですが、7/1から、この素晴らしいドラマを制作したチームが再集結するドラマ『海のはじまり』がはじまるのです。歓喜！！

キャストもすごい。強すぎる主演・目黒蓮さん、ドラマでみれるの嬉しすぎる池松壮亮さん！

そして！！！わたしが！！心から！！愛する！！
有村架純さん！！！！！！！！！
愛してる！！！！！ありがとう！！！！！！

取り乱してすいません。有村架純さんと古川琴音さんって、『コントが始まる』すぎて、震えますよね。

そして子役は『いちばんすきな花』でよよちゃんの幼少期を演じていたあの美少女、『オールドルーキー』で綾野剛さんの可愛すぎる娘さんを演じていたあの美少女、泉谷星奈さん！！そしておばあちゃんが大竹しのぶさん！！強！！

キャストだけでこんな取り乱してしまうんですけども、あのドラマを作り上げたチームが再集結ってことがそもそもすごい。そして主題歌はback numberさん……エモ致死量。

この夏、こんなドラマが毎週観れることが確約されているのがありがたすぎる。もうそれだけで、この時代に日本で生きていてよかったと思える……

『いちばんすきな花』の無限ループは、このドラマによって終わるのでしょうか。とりあえず今週末、何度目かの『いちばんすきな花』を最終話まで観ときます。

月曜夜、はじまりがとっても楽しみです。