二人

晴れだという天気予報は外れてしまった。いつもの夜がもっと深く黒くなった気がする。だからなのか、アスファルトを照らす車のヘッドライトが反射して、余計に眩しい。予定もない明日をどうするか、そんな事を考えながら、ハンドルを握る彼の横顔を、ひそりと眺めていた。

私たちどうなるの、どうするのと彼に聞ければ、一番いいのだけれど、聞けないし言えないし、聞いたところで彼の返事は曖昧なものだという事もわかっている。

惰性で続く長い春の答えは出すのが正解なのか、正解じゃないのか、私も彼もわからないまま、結局、一緒にいる。いつかお互いが描く答えにたどり着けるのだろうか。少しウトウト仕掛けた頃、雨が少しだけ止んだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?