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手渡されたボールを持ったとき、僕はいつもその柔らかさに拍子抜けしてしまう。心の中にある…
「うーん、だって。おいしいものとか、たのしいこととか、まだまだ体験したいし。二十年は短す…
僕、イナモ、サマー、モク、レイン。みんなそれぞれ違う形の椅子を円に並べて対話をする。そ…
レインはキッチンの隅々を目で見て、頭を動かしながら点検していた。まるで、この世界の輪郭…
目が覚めたときにまず思うことは、今日もまた一つ分、新しい一日を生きなければいけないとい…
ターミナルの裏口は、今日が命日になる人たちがなだれ込む表口と違ってひっそりとしている。…
僕が最後の吹き出しを消すと、窓を見ていた作業員たちがぞろぞろと動き出して、細長い部屋の出口にむかう。僕も、作業をやめグラスを外し、壁に掛けて廊下に出る。 廊下にも長い窓があり、そこからは人々が服を脱いで次々に、それぞれの肌を見せているエリアになる。僕はまたその鮮やかで優しい色を見て、反対に感覚が少しずつ麻痺していくのを感じる。 なかなか服を脱がない人がいると、エミルが指さしをして、指摘をする。すると、窓の向こうで黒い円盤状のロボットが床を這って出てくる。ロボットは素早く
僕らは、見回りながら入り口に集合する。僕らを確認するとリーダーのポムが、壁のハッチを開…
僕らは、長い動く歩道を歩いていて、その前にも何人も人がいる。列はスムーズに進み、僕らは…
そして、ロボットが僕をめがけて加速してきた瞬間に僕は飛び上がった。黒いロボットはすごい…
森を歩いていたら、いつまで歩いても景色が変わらない暗闇になってしまった。僕らは叫んで泣…
晩ご飯の準備はみんなでした。僕らは料理も自分たちでする。僕がお米を研いで、炊飯器に入れ…
イナモが机を拭いて、サマーがその机をどかす。僕とレインは椅子をいったん広げて、机を脇に…
「だって、それは何かがテルハに伝えようとしているから。」 「そっか。」 僕は全く意味がない夢だと思っていた。それどころか、その夢を見たあとは無力感に包まれて、早く今日を終わりたいとすら思った。「わたし実は、死なない気がしているんだよ。」 レインは、子供の頃に戻ったみたいににっこりと笑った。 「どうして?」 僕は尋ねた。そして、それにはとても勇気が要ることだった。 レインはしばらく答えないで、じっと僕の顔をのぞき込んだ。僕は目をそらさないでそのままレインの目を見た。