【夢日記】居場所
友人が行方不明になってしばらく経った。
山の中にある駐車場で野宿していることがわかったので、そこへ向かうと、友人は業務用のゴミ箱の陰で寝泊まりして、拾ってきたものや釣った魚なんかを食べて暮らしていた。
すごいねと私が言うと、彼は「もうじきこの暮らしも終わります」と言った。行き詰まりを感じた彼はここで人生を終えるつもりなのだ。私が止めても彼は聞かないだろうし、私がしてやれることは何もない。
業者用のゴミ箱は友人のゴミでいっぱいになっていたので、彼が外出している間にゴミをまとめておく。
友人が帰ってきた。なにか様子がおかしい。
とっさに身を引くと、彼は握っていた包丁を落とし、「それもう要らないっす」と言った。自暴自棄になって、盗ってきた包丁で私を刺し殺してしまおうと思っていたようだ。彼が罪を重ねないように、後ろに預かっておく。
賑やかしに、街頭で声をかけてカップルや他の男性を連れてきた。だがカップルが自分のねぐらでイチャイチャするのを見て、友人は腹を立てているようだ。私は後ろにあった包丁やナイフ計4本をさりげなく回収して自分のリュックに入れる。その間に友人はふらっと出ていった。男性も酒買いに行ってくる、と出ていった。
友人は自分の居場所がなくなったと思って、凶器になるものを物色しに行ったのだろう。後ろ髪を引かれながら、私もその場を去ることにした。
(2021.8.15)
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