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許す。

お腹痛い、頭痛いって休むか弱気な新人。わからない、でも聞けないって、びーっと泣く。自分の意見も言わない、言えないまま。

私が絶対私に許さなかったこと。泣いても誰も助けてはくれない、平等なんかない、絶対に誰にも負けないと誓った時から、こんなに自分を苦しめてきたんだなぁ。

意識することはもうないけど、覚えている。

親は離婚するし、再婚するし、可哀想って言われるし、学校じゃいじめられるし、うまくいかない。

いじめられても誰も助けてはくれない。みじめで、でも世界で私が1番不幸なわけでもない、所詮死ぬ勇気もない。

死ねないなら自分が強くなるしかない。

はい、謝ったんだから、仲直り。

そう言われる学校が大嫌いだったもの。謝るかどうかは、相手が決める。許すかどうかは、私が決める。

絶対に誰ひとり許すもんかって腹に決めて生きてきた、この怒りで私は多分苦しんでいる。

許せないんじゃなくて、許さないって決めた。

何ができるわけじゃない。
何にもできないなら、ただ許さない、私の自由になるこの気持ちだけは絶対に譲らない、信じることで何か少しでも可能性があるなら、呪いでも祟りでもいい、私の気が済むまでは許さないって。

これで苦しんでいるのが私なら、
私のために許したい。

今から、憎んでいたすべてを許したい。

親が離婚して寂しかったことも、寂しいと言えなかった小さい自分も、余裕のなかった父親も、腫れ物に触るように、世間体を気にした祖母も、あれだけ母がいないことを我慢したのに再婚すると言い出した父も、訳もわからない小さいころに私の身体を触った叔父も、いじめてきたすべてのひとも、気づかなかった父も、やり返せ、情けないと言った祖母も、それらを忘れて話しかけてくる人たちすべても、甘える余裕のなかった家庭も、甘えられなかった自分も、産まれなかった我が子も、産めなかった自分も、一緒に暮らしたこともなかった義母を頼って里帰りして、うまくいくと思っていた家族みんなも、自分も、死産してすらまわりを気遣って元気なふりをした自分も、私を捨てたかもわからない母親も。

自分を大事にしない自分も、嫌われるのが怖い自分も、本当は嫌いな後輩と同じくらい自信がなくておどおどしている自分も、それを隠そうと一生懸命で空回りして傷つく自分も、綺麗や女らしさを自分に許してあげられない自分も、苦し紛れに冗談ばかり言って弱さを見せられない自分も、自分の外見が恥ずかしくって綺麗になれない自分も、いじめられてから笑われるのが1番怖い自分も。

恥ずかしくてもいい。1番じゃなくていい。失敗してもいい。できないことがあってもいい。困ってもいい。笑われてもいい。誰かに助けてもらってもいい。泣いてもいい。辞めてもいい。

幸せに生きていけるなら。

美味しいお茶を飲んで、気分よくまた何か書き残せますように!