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148:「景色」と呼ばれるような遠くの平面的な「イメージ」

遠くを見ていると,どこからかは明確にわからないけれど,立体的にモノを見ることができずに,すべて平面になっていることに気づく.遠くのモノは平面に見える.そこにあるモノが立体的なモノであることはわかっているけれど,見ているのは平面になっている.立体的なモノだと頭ではわかっているけれど,見えているのは平面な「イメージ」になっている.手を伸ばして触れることはできない遠さなので,確かめることはもちろんできないけれど,その遠くに見える平面の「イメージ」はとても奇妙な感じがあるわけではない.なぜなら,それらは立体的なモノだということは理解しているから,ただ平面的な「イメージ」として見えているだけでしかないからである.とは言っても,写真を見ているときとはもちろん異なる感触がある.それは,触れることができないからだと思うし,立体的なモノが平面的な「イメージ」として見えるのは,距離が必要だということが関係しているのだと思う.写真は手元にある平面的な「イメージ」であるのに対して,「景色」と呼ばれるような遠くの平面的な「イメージ」は,自分の目で見えるギリギリの遠くのある.この違いが,平面的な「イメージ」に対する感覚を変えているのかもしれない.

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