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143:久しぶりに写真に触れてみた

久しぶりに写真に触れてみた.写真はどこを触れても動かなかった.写真は指の動きに追従しない.指は写真の表面を滑るだけだった.そのあとすぐ,iPhoneでGoogleフォトを起動して,「写真」に触れてみた.こちらの「写真」は指の動きに追従してきた.指が「写真」の上,ディスプレイのガラスを滑っているだけであった.

Googleフォトで触れている「写真」はどこかしらモノのような感じがある.写真は紙にプリントされているのでこちらの方がモノだと言えるが,指に追従するという点でGoogleフォトの方をモノらしく,モノというかオブジェクトらしいと感じるようになっていた.

写真に触れていると,写真は指に追従しないので,そこに映っているモノに触れているような感じがするかというと,それはしない.写真に触れているという感がある.写真というサーフェイスに触れている感じ.Googleフォトはもっとオブジェクトに触れているという感じ.指に追従するように動きがデザインされたひとつのオブジェクトとしてソフトウェア上では処理されているから,「オブジェクト」と感じるのか.指に追従する自己帰属感から,Googleフォトの「写真」の方が,身体と連続するオブジェクト感があり,写真にはそれがない.自己を帰属する先がハードウェアからソフトウェアに変化しているのかもしれない.

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