偏頭痛が治った話

私が経験してきたことの中で、一番誰かの有益になりそうなことはこれだ!とずっと思っていたので、「偏頭痛が治った話」を書きます。
私自身がこれまで相当苦しんできたので、同じくいま偏頭痛に悩まされている方の参考になれば幸いです。

結論から言うと「15年以上続いた偏頭痛が、頭痛外来に通い、薬を飲み続けて4年で治った」です。偏頭痛はそもそも疾患ではないので、治るという表現は間違っているかもしれませんが、10あったのが1になった感覚です。
以下、過去からつらつらと書いていきます。
さくっと結果が見たい方は【具体的に何をしたか】まですっ飛ばしてください!

【頭痛が痛い】
偏頭痛のつらいところは、「歩く振動だけで頭が痛い」「階段が地獄」という、とにかく動きたくなくなる点だと思います。動くと痛みが悪化します。吐いたり寝込む方もいると聞きますが、私の場合はまだ動ける、逆に動けるから動かないといけないのです。
「明日の自分が元気かどうか分からない」という不安もありました。1度偏頭痛が起きると4~10日くらい続くのです。朝起きて「治って…ない……」という絶望を何度も味わいました。つらい。
私の場合、気圧変動に影響を受けたことがありません。また、頭痛が起きる前に稲光が見えることもありません。強い光や音で悪化します。急なサイレンの音や急な目覚ましアラームの音などで心拍数がガッと上がると頭痛を起こすこともしばしば。ゆっくり音量が上がる目覚ましアプリを使ってます。とにかく頭にやさしく…。

ちなみに、高校入りたての頃に「緊張型頭痛」を起こしたことがあります。重い教科書を斜めがけバッグに詰めて、電車で1時間くらいの通学していたのが原因でした。こちらについては、神経外科で先生に言い当てられたのち、リュックに代えたらすぐに改善しました。今でも肩こりが原因で頭が痛くなることはよくあります。
中学の頃の先生が「群発頭痛」持ちの方でした。いつも朗らかな先生が今日めちゃくちゃ怒ってるぞ…と教室がしーーんとなったのを覚えています。先生はただ頭が痛かっただけで、酸素バーに行って元気になりました!と数日後に話していました。症状を見るだけでも、自分が群発頭痛だったら…と思うと恐怖です。いろんな頭痛があるものです。

【小学生~大学生までの話】
私は幼い頃(記憶しているのは小1、2年生)から、めまいと頭痛がありました。頻度でいうと月に1、2回です。
朝起きた際に激しいめまい、吐き気があり、下を向くとぐらっぐらしました。洗面所で顔を洗うのは一番の苦行です。母に「ぐらぐらする~」と訴えても、残念ながら母もめまいと頭痛持ちだったため、そのうち治るやろと特に心配されませんでした。(この時きちんと病院に連れて行ってもらっていれば、多少は生きやすかったかもしれないとたまに思います)
おえおえしながら学校へ行き、給食を食べてお昼休みになったあたりで、めまいは頭痛に変わりました。めまいより頭痛の方がまだ耐えられます。なので頭は痛いものの、平気で遊んで勉強して帰宅する…という日々でした。
他にも、極度の乗り物酔いがありました。
(後々、上記に該当する症状の名前を知りましたが、診断されたわけではないので書くのはやめておきます)

小学生の高学年頃になると、めまいの頻度より頭痛の頻度が増えました。
やっかいなのが、1度頭痛が起きると数日間続くことです。バファ〇ンを飲んでしばらく寝て治ってたらラッキー、治らなかったら地獄でした。
鎮痛剤は気休めで販売されているものなのだと思い込んでいました(今はそんなことないと分かってます)
真剣に偏頭痛に向き合うようになったのが、大学入学を機に一人暮らしを始めたのがきっかけでした。
この頃には、月の半分くらいは偏頭痛が起きていました。
一人暮らしはとにかく「自分との対話」の時間が膨大にあります。実家だとテレビなり家族なり、気が他に逸れることが多かったですが、一人暮らしだと自分自身から気が逸れる要因が少ない。常に「頭が痛い」ということに支配されていました。今はまだ学生だからいいけれど、このまま社会人になって、毎日仕事に行く時にこんなままでは駄目だ…と打ちひしがれる日々でした。

大学2年生の頃にいくつか転機がありました。
母が実家で、私のために頭痛に関するテレビ番組を録画していてくれました。偏頭痛に悩む主婦が「予防薬で月1、2回の頻度になって人生変わりました」と語っていました。ほんまかいなと。半信半疑ながらも「頭痛の予防薬」というワードをそこで得ました。
また別の日、友人と出かけている最中、市販の鎮痛剤が切れたので薬局に寄りました。「飲んでも効かへんねんけどなぁ」というと「え!?効かんの!?」と驚かれたことに驚きました。「むしろ効くの!?」「効くよ!!」と。鎮痛剤は気休めだと信じ込んでいた私はこの時やっと病院に行く決心がつきました。

【具体的に何をしたか】
原付で山を越えて(大げさだけど本当)、頭痛外来がある脳神経科に行ってみました。過去のことを色々話し、神経系は母方からの遺伝が強いと教えてもらいました。納得。MRIを撮って脳に異常がないことを確認してから薬をいくつか出してもらいました。
その時は確か、漢方薬とアマージ(頓服)だったと思います。
漢方薬は効く気配なく、ひと月で辞めました。次に出してもらったのが「ミグシス」というカルシウム拮抗薬です。こいつが例の「頭痛の予防薬」です。
ちなみにこんな薬↓
https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/drugdic/prd/21/2190023F1037.html

ミグシスを毎日2錠飲んで、頭痛が起きそうになったらアマージを飲む生活が始まりました。1年くらい続けました。
残念ながらアマージは副作用が出ました。飲むときっかり30分で肩こり、悪寒、吐き気が出ました。これ以上弱い頓服はないとのことで、アマージをロキソニンに切り替えて半年くらい続行。
もうこの段階で1年半経ってますが、改善してるわ~!という感覚はなかったと思います。
ロキソニンの使用頻度が減らないので、「とにかく敏感になっている脳を鎮めましょう」ということで、ミグシスを1日4錠、頓服にロキソニンを使用することになりました。
長期服用で臓器への影響があったり、妊婦には禁忌とのことで、一生この薬を飲まないといけないのかという不安はありました。献血の際も、よく分かんない薬飲んでるから…と断られて無念だったこともあります。

時は流れ大学を卒業。この頃はまだ「階段がつらい」と感じていた記憶があるので、頻度は減ったものの偏頭痛は起きていたと思います。
お世話になった先生に別れを告げて上京。東京に来てからも頭痛外来がある脳神経科に通いました。MRI画像が入ったディスクと診断書を先生に渡し、同じくミグシス4錠とロキソニンを続けました。

上京して2年経った頃、締切りに追われる仕事に当たり、薬をもらいに行かないといけないのに行けない日が2週間続きました。
そして徹夜している最中、「しばらく薬飲んでないけど頭痛くなくない?」と気づきました。ロキソニンも飲んでいなかったのです。私にとってはものすっっごい事態でした。
納品が終わり、病院の先生にこの事を話すと「ではしばらく止めてみましょう。でも少しでも痛くなるようだったらすぐに再開してください」と言われました。そしてそれが最後の診察となったのです。


【現在】
あれから4年経ちますが、ミグシスは飲まず、偏頭痛が起きたらロキソニンを飲んでいます。
月に数回偏頭痛が起きてもロキソニンを飲めば痛みが引くようになりました。未だ階段を上ったり激しく動いたりすると、こめかみがドクドク痛くなりますが数分で治まります。母が録画していてくれたテレビ番組の主婦の言葉は嘘じゃなかったと、半信半疑で見てたのが申し訳ないです。
頭痛に悩む友人に、頭痛外来に通って治したよ一度行ってみたら?と伝えたところ、実際に自分に合う薬や対策法を教えてもらってだいぶ楽になった!と言っていました。
私は自分に合う薬と飲み方を見つけるまで数年かかりましたが、あの時あの処方を選んでくれた先生のお陰で、かなり生きやすくなっています。本当に感謝…。いつか菓子折りを持って病院にお邪魔したい気持ちです。

頭痛や生理痛などなど、市販薬が効かない場合はとりあえず病院に行ってみた方がいいというのが個人的な教訓です。
お医者さんに相談だ!

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