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1年間フリーター?で過ごして思ったこと

 マジでコロナ許さねえ…いったいどれほどのものを奪えば気が済むんだっ!――というのが大多数の人類の総意である(主語がでかい)とは思いますが、私も2020年ままならない一年を過ごしたひとりであります。

 20年3月に「わしゃ日本脱出するんじゃ!」と言いワーキングホリデーに行く準備を整えて、満を持して3年務めた会社を辞めたところに終わりの見えないコロナ禍。それ以前に建てていた短期人生計画が総崩れした。
 聞こえ良く「フリーター」などと名乗っていますが、実際は無職、日によってはニート、穀潰し、プー太郎、親のすねかじり……何となく自尊心が擦り切れるのですが、こんなもんでしょうか。めでたく次の就職先が決まったので、最後にnoteに残しておこうと思う。
 私は幸いにも、家族との仲は円満でこんな調子で実家で寝てても大した文句は言われず(小言はある)、貯金も少しはあって(留学資金!!!)、ぼやぼや過ごしてても最低限死ぬことはなかったが、どちらかでもかけていればさぞや荒み切った一年になっていたに違いない。それでもけっこうしんどい1年だったのは確か。まあ、高校大学何も考えずに普通に行って普通に卒業して普通に就活してブラックでもなくホワイトでもない普通の会社で普通のOLしてきた私にとっては、貴重な体験だったのかもしれない。

 前述のように3月に仕事を辞め、3か月ほどニートし、失業保険もらいながら塾講師バイト、失業保険期間過ぎたら加えて近所の飲食店スタッフとしてバイトを始めた。途中で正社員目指して就職活動を開始し、先日内定を頂いたのでフリーター?も終了。

結論

働かなくていいの最高。しかし生きてるだけで金がかかる。明日の糧のため(来月の税金・社会保険料のため)金がいる。死ぬのと働くの、どっちか選べ………うーーーーーーーーん(熟考)、、、、‥‥働きます。ワンワン

メリット

 まず朝。起きなくていい。私は比較的夜型で、集中力の「うおーーー🔥🔥」って時間はだいたいPM10時半~12時くらいにやってくるので、睡眠時間は12時ー8時か2時ー10時くらいが幸せ。
 働くとなるとそうはいかない。中には11時出社とかフレックスの会社もあるけど、そこ重視してたら永遠に決まらん。シフト制はスケジュール管理が苦手。

 次に休日。エブリディホリディ\イエーイ/。「ねえ、今度ご飯行こう?いつ暇?」「うーん、いつでも暇!」「そっか笑、じゃあ○日ね」「いいよー!」バイトの身でも社員に比べて自由な時間は多い…というより本能のままにシフト希望を出すと出勤日が少なくなりがちだし、基本的に好きな日に休み希望が出せる。
朝起きて、今日は何をしようかなー?から始まる。どうせ明日も暇だから少々時間かかるものに取り組んでも問題ない。買い物行きたいなーでも人多いの嫌だなー、平日に行けばいいのか!
時間があるからいろんなことに挑戦できる。新しい勉強始めてみたり、創作活動をしてみたり、無為にお散歩してみたり。
 働くとなるとそうはいかない。基本的に週5日8時間労働。残業があるかとか有休は気兼ねなく取れるかとか、入ってみないとわからない。ていうかそもそも週5日8時間も働きすぎだと思う。これは一切の家事を任せられる人がいる前提の時間じゃないだろうか。一日6時間労働くらいが健康で文化的な暮らしをするのにちょうどいいんじゃないかと思う。その労働時間で愉快に暮らせる収入を確保したい。

 三つ目、気楽。なにせバイト。責任が軽い軽い。もちろん向き合う生徒さんやお客様には出せる限りの全力で対応しますが、そうはいっても時給850円のバイト。求められるものもその程度なので気楽。そして辞めようと思ったらいつでも辞められる。
 社員になるとそうはいかない。長期雇用(場合によっては終身雇用)の前提だから、保証もバイトより手厚い分、責任も重い。辞めようと思えば辞められるけど、バイトほどの気軽さはない。

デメリット

 まず金!お金が足りない。
私のバイト先はどこもいわゆる鬼シフトみたいなのは組んでくれないいい職場だったのですが、ぜんぜん稼げない。今年はほんとに服も化粧品も買わなかったし、遊びにもほとんど行けなかった。ほぼほぼずっと家にいたし、家賃も生活費もほぼかかっていない。なのに毎月赤字。
わりとゆるめシフト希望出したり、家から近いという理由だけで時給安いところ選んだ私にも非があるのだが。塾講師は生徒依存の勤務だし、コロナ禍で生徒は増えない辞めていく、飲食店は緊急事態宣言のあおりを受けて営業時間短縮。
お金がないって日常生活の些細なストレスに直結してる。のど渇いたけど、水買うお金もったいないからずっとのど渇いたままで我慢しよう、とか。この本面白そうだけどお金ないから買うのやめよう、とか。スマホ壊れて通話できなくなったけど買い替えるお金ないとか。
 毎月固定の収入があるのは精神安定のためにかなり重要。不定期で臨時収入確保できるともっと良い。

 次に社会保険料・税金もろもろ。
健康保険・国民年金給与天引きされてた頃は深く考えたことなかった(もらえもしない年金クソ高いんじゃとは思ってた)。会社員でなくなるとそれを自分で払わないといけなくなる、コンビニで、わざわざ。しかも高い。高くもない収入の半分以上が税金となって消える。まあ失業保険もらったし、病院代も3割で済んでるんで文句は言えないけど。例の給付の10万円も全額税金として国にお返ししました、ははは。
 あと確定申告めんどくさい。ほんとにめんどくさい。ネットでピッピッてしたら終わるでしょと思ってたけどめんどくさかった。源泉徴収票全部集めていろんな控除証明書探し出して…。
 毎月コンビニに支払いに行く・確定申告のあれこれをしなくていいだけでも社員っていいなあと思った。

 三つ目、体裁が悪い。
シンプルに自分のプライドの問題。しかし、なかなか決まりが悪い。
夏ごろに大学のゼミのオンライン飲み会があった。当時からなぜ自分が入れたのかわからないくらい人間力が高く優秀な面々がそろっていて、卒業後4年たってもその優秀さは衰えず、銀行、有名メーカー、総合商社等々で着々とキャリアを積み上げている同級生(既婚者子持ち多数)を見て死にたくなったのは言うに及ばず。「いろいろあって3月に仕事辞めて、今は塾講師してますヘヘッ」と引きつった笑みを浮かべながら「電車来たんでそろそろ抜けます~」と言いながら早々に退出したのを覚えている。まあ仕事辞めてなかったとしても、華麗なキャリアの同級生と比べたら間違いなく落ち込んではいたのだろうが。

 四つ目、時間がありすぎる。
これはメリットでもあるけどデメリットでもある。無職という体裁の悪さゆえのメンタル不安定との合わせ技で凶悪ですらある。
何もすることがないので、何でもできる反面何もしなくていいのである。暇なのでネットのしょうもない記事を読んで感情をかき乱されたり、知り合いの結婚式の写真などを見て(私何やってんだ…?)って落ち込んでみたり、人生とは何ぞやと禅問答みたいな思考回路にハマり、(なんか生きてる意味なくね…?この橋から飛び降りたら寒いかな…?)と負の無限ループに落ちてみたり。
 そして「あれ、今日って何曜日?昨日なにしたっけ?あれ、時間無駄にしてる……」とまた落ち込む。
 定期的に「やらなきゃいけないこと」(=仕事)を設定するのは大事だった。

さいごに

 私は前職が好きではなかったので「お仕事大好き!毎日超楽しい!」という心境は想像がつかないのですが、転職活動中に話した人の中にも少なからずそういう方がいて、すごく羨ましいと思いました。できればそういう職場で働きたい。

 それはそうとして、いくつかのデメリットはあるがやっぱり働かなくていいの最高!!!!睡眠時間しっかり確保することで、体調もいいし肌もつやつや。好きなだけ絵が描ける。好きなだけ本が読める。好きなだけミシン使える。その合間にアニメ見たり映画みたり(AmazonPrimeありがとう)。中学生の春休みみたいな素敵な時間だった。働かなくていいなら一生働きたくない。

 そうは言ってもいつまでも親のすねをかじりしゃぶり続けるわけにもいかないし、やっぱり自立したい。一人暮らしして好きな時に好きなもの食べたいし、欲しいものは自分で(稼いだお金で)手に入れたい。そう思うと庶民たる私は何かしらの形で労働して社会参画しなければならない。社会の一員として労働することによってしか得られない喜びとかなんかそんなのもたくさんあるし。ね?ほら、世界は誰かの仕事でできている。ね??

 それにしてもさ、どこぞで会社務めとなると、平日は12時間近く家を空けることになる。はーーーーーーーしんどいな??この生活スタイル、現代にあってないんじゃないかと思うのよ。在宅勤務は在宅勤務なりに苦労もあるのでしょうが。おしごとしたくない。

ディズニーピクサーの「ウォーリー」って映画、見たことあります?あれに出てくる人類が理想なんですよね。人類は地球を捨てて宇宙船で世代を重ねることになるのだけど、人工知能やロボットが著しく発達して人間は働かずとも遊んでいられる。歩くことや考えることも放棄して赤ちゃんみたいな姿で生きるのはどうなんだとも思うけど。

そこまでいかなくても理想の暮らし方は、天気のいい日はお散歩して、暑い日はクーラーの利いた図書館で、寒い日は猫を小脇にお布団で。普段はエヴァでシンジくんが食べてるようなねとねとした完全食で、気が向いたときはパエリアでも焼きたい。好きな絵をかき、好きな本を読み暮らしたい。実際そんな生活になると刺激が足りないって思うんだろうけどね。

いくら理想を語ってもお金と行動力がないと実現できないので、今は気張って働きましょうか。



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