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勤続6年目、解離性障害だと診断される ~#3
昨年の今頃は、『来年の秋に向けてキンモクセイを育てたい!』と意気込んでいました。有言不実行。死ぬまでにやりたい事リストへの追加を決意。
おはようございます、ななすけです。
最初はいつもの貧血かと思った。
倒れる音とともに泣きじゃくる私。
呼びかけへの反応は一切なく、みるみるうちに瞳孔は開き身体は硬直していき、これは一大事と思った同僚が上司の電話を取り、救急車を呼んで良いか部長に指示を仰いだ。
5、6分で救急車が到着。
血液検査、CT、脳波、髄液検査、・・とにかくありとあらゆる検査をするも原因不明。
夜中に家族が駆けつける。意外だったのだが、部長も本社からタクシーを使って駆けつけてくれていた。
目を覚ました私は状況がうまく呑み込めない。完全個室で腕には点滴。胸には心電図。おまけにおむつ。髄液検査の影響だろうか、とにかく腰痛と頭痛が酷かった。
『ここは・・・病院?』
まるで映画やドラマで見るワンシーンだ。
しばらく入院し、カウンセリングも受けさせられた。精神科へ連れて行かれたのだ。診てくれた先生には必要であれば診断書を出すと言われた。
いつでも休職出来るように、だそう。
1週間ほど仕事を休み、当時交際していた彼が毎日見舞いに来てくれた。花や塗り絵の楽しさを教えてくれたのは彼だ。優しく、人に寄り添うのがとても上手な男性だった。一般病棟に移ってからは友達や同僚も来てくれた。
多くの顧客を抱えている私が1週間も休むというのは6年勤めて一度もなかった。実際、休んでいる間も仕事の電話は鳴り止まない。上司は部下の業務を把握出来ていない分、フォロー出来る訳がない。この経験をもとに自分の部下には自分が居なくなっても働けるよう育てている。
復帰した後も社内の空気は何も変わらなかった。もちろん、早めに切り上げても文句は言われないのだが、皮肉は言われる。
不幸なことに上司はその後本社へ異動になった。私の倒れた理由が上司にあると判断されたのだ。能天気な会社である。
社員が1人倒れたくらいじゃ組織は変わらない。毎日罵声を浴びせられている上司の精神状態が心配だ
倒れてから約1年。
以前に比べると感情のコントロールが効かなくなる事は無くなったが、それでも稀にこみ上げる涙が止められない日はある。
朝まで眠れない日もある。
些細な気がかりが頭の中から離れず朝まで苛まれるのだ。本当に些細な事。例えば、あの言い方で大丈夫だったかな、とかディスプレイの電源落としたかな、とか。
眠れずに出勤する日は最悪だ。まさか自分が精神的に弱る日が来るとは思っていなかった。
そして今日も、あまり眠れないまま元気に出勤。また1日頑張って働いて来ます。
ちなみに診断書は断った。
私から仕事を取ったら何も残らないのだ。こんな会社でも雇ってくれて毎月お給料をくれる、それだけでも自分の存在意義が確かめられるからである。
世の中には不満なく思った通りに働いている人はどのくらいいるんだろう。
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