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私の心と体をほぐしてくれる香り〜後編

 カラオケボックスで子どもが固まった時に自覚した自分自身の心の緊張感は、主に「カラオケをやりたかったと言った子どもをカラオケボックスに連れてきた自分の試みは、失敗だったのか?」「また新しいことに挑戦できなかったうちの子…やりたいにもかかわらず、一歩が踏み出せないなんて…」「たかがカラオケで固まるなんて、この先もっと大事なことに挑戦するとなった時、どうなるのかな」みたいな不安から生じていたように思う。これは、カラオケボックスで歌えないこと=失敗・挫折と捉えていたということになる。この捉え方には、違和感があった。

 そこから、捉え方の方向転換をして、「今日は、歌おうが歌うまいが、そこはどうでもいい。子どもが、初めてカラオケボックスに入って、“カラオケボックスとはこういう場所だ”ということを、実際に身を置いて経験することができた。それで十分」「子どものことはそれはそれとして、私は私で10数年ぶりのカラオケを楽しもう」という捉え方にした。その時、自分の体を固まらせるような緊張感が解けた気がした。そうか、心の緊張感は、自分の捉え方を変えることによって解くのか!と、緊張を解くコツをつかんだような気がした。

 ところで、捉え方の方向転換をするためには、自分の内面にある程度の柔軟性が必要だ。柔軟性が無いと、一つの捉え方に固執してしまうことになりがちだ。そして、内面の柔軟性を育むためには、体からほぐしていくことも必要な気がしている。

 自分の実感として、ストレッチやもみほぐしに加えて、香りも、心、ひいては体をほぐしてくれることがある。アロマテラピーでは、ローズマリーやマジョラム等の精油をマッサージに使うことが多いようだが、一般的に体の凝りや緊張に効くとされていないような香りが、自分には効くことがある。イメージとしては、体の芯のところが固まっているのが、香りを感じることで、柔らかくなってほぐれていき、体が軽くなるような感じだ。

 今、自分にそのような効果をもたらしてくれるものは、ジャスミンがメインに据えられた香りのようだ。特に、桃のようにフルーティーに香るものが良いが、ジャスミン茶のように香るものでも良い。また、イランイランの香りも、以前は強過ぎるように感じることが多かったが、最近は、そのパワフルさが必要になってきている。

 自分がボトルを所有している香りで言うと、Fueguia1833のAmalia Gourmand、Amalia、Tinta Roja、Dama de Noche…
これらは、アルコールで希釈していないプーラ・エッセンシアが、より心に沁み込んできて、凝り固まったものを溶かしてくれるような気がする。
 その他には、GUERLAINのL'INSTANT DE GUELAINやSAMSARA PARFUM。ランスタンに関しては、パルファン濃度のものが切実に欲しい。
 自分の根深い緊張をほぐしてくれるのは、濃厚な花の香りのようだ。

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