塩見泰隆、1試合3打席連続本塁打

東京ヤクルトスワローズの塩見泰隆が、得意の「固め打ち」でチーム史上7人目となる快挙を達成した。

5月27日、楽天生命パークでの東北楽天ゴールデンイーグルス戦で塩見は今季初となる「2番・センター」で先発出場。
1回1死走者無しの第1打席で、楽天先発の瀧中からレフトスタンドに先制の6号ソロホームランを放つと、2回の第2打席では1死一、二塁の場面で、右中間へ7号3ラン本塁打を放ち、2018年のプロ入り以来、自身初の1試合2本塁打をマーク。

さらに、4回1死走者無しで迎えた第3打席では、瀧中からバックスクリーンへ8号ソロホームランを叩き込んだ。

NPBで「1試合3本塁打」は2021年5月28日の阪神タイガース・佐藤輝明(対埼玉西武ライオンズ戦)以来だが、「1試合3打席連続本塁打」となると、2020年9月9日、読売ジャイアンツ・坂本勇人(対中日ドラゴンズ)以来となる。

また、NPB全体で、先発2番打者が1試合3打席連続本塁打を放ったのは2004年5月18日、横浜ベイスターズ・内川聖一(対読売ジャイアンツ戦)以来、18年ぶり2人目である。

うちヤクルトの選手の1試合3本塁打は2016年9月10日、対阪神タイガース戦の山田哲人以来、18人目(22度目)だが、1試合3打席連続本塁打となると、2006年5月9日、対西武ライオンズ戦でのグレッグ・ラロッカ以来、16年ぶりの快挙である。

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実は塩見は2021年6月3日、対楽天戦(神宮球場)で先発の瀧中と対戦し、7号ソロホームランを放っており、この日はその打席以来の対戦となったが、なんと、1年越しで瀧中から4打席連続でホームランを放っていることになる。

さらに、塩見には大記録の可能性が残されていた。
「1試合4打席連続本塁打」、または「1試合4本塁打」である。

NPBの長い歴史で見ても「1試合4本塁打」を達成したのは、

①岩本義行(松竹ロビンス、1951年8月1日、対大阪タイガース戦)
②王貞治(読売ジャイアンツ、1964年5月3日、対阪神戦、4打席連続)
③トニー・ソレイタ(日本ハムファイターズ、1980年4月20日、対南海ホークス戦、4打数連続)
④ナイジェル・ウィルソン(日本ハムファイターズ、1997年6月21日、対近鉄バファローズ戦、4打席連続)
⑤古田敦也(ヤクルトスワローズ、2003年6月28日、対広島カープ戦、4打数連続)
わずか5人しかいない。

塩見はさらに6回2死走者無しで4度目の打席が廻った。
大記録のプレッシャーがかかる中、楽天2番手の右腕・酒居知史と対戦し、ショートゴロ。
8回1死一塁で迎えた第5打席目は楽天4番手の右腕・西口直人からサードゴロに倒れた。
塩見は結局、この試合は5打数3安打、3本塁打、5打点と、チームの勝利に貢献した。

塩見はNPBタイ記録の「1試合4打席連続本塁打」、「1試合4本塁打」という大記録を逃したが、昨年2021年9月18日の読売ジャイアンツ戦(東京ドーム)で、NPB史上71人目(76度目)のサイクル安打を達成している。

塩見は当たりだしたら止まらない、固め打ちができる選手であり、次はどんな「固め打ち」のサプライズを見せてくれるか注目だ。

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