柳田悠岐、1試合5三振のNPBワーストタイ記録

福岡ソフトバンクホークスの柳田悠岐がNPB史上20人目のワーストタイ記録をつくった。

その記録とは「1試合5三振」である。
柳田は5月31日、対読売ジャイアンツ戦(東京ドーム)で「3番・ライト」で先発出場したが、

1回 一死三塁 空振り三振(アンドリース)
3回 無死一、三塁 空振り三振(アンドリース)
5回 一死走者無し 空振り三振(アンドリース)
7回 一死一、三塁 空振り三振(高梨雄平)
9回 無死一塁 空振り三振(今村信貴)

柳田は5回の打席で、4度、走者を置きながら、いずれも5打席連続の空振り三振に倒れた。

しかし、ソフトバンクは主砲の大ブレーキにもかかわらず、試合は3-1で勝利した。

NPBで過去、1試合5三振を記録したのは柳田まで20人いる。

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このうち、5三振すべて空振り三振だったのは1997年の大豊泰昭(中日)、2006年の里崎智也(ロッテ)、2011年の館山昌平(ヤクルト・投手)に次いで、柳田が4人目である。

また、一部の報道では、ソフトバンクにとって柳田悠岐が「球団初の不名誉な記録」と書かれていた。
しかし、この20人は9回までに5三振した選手のみで、延長戦で記録した三振は含んでいない。


ソフトバンクで柳田悠岐より前に、参考記録ながら1試合5三振を記録しているのは、2008年の小久保裕紀、2009年の田上秀則がおり、柳田がチーム3人目である。

なお、NPBで延長戦を含む1試合での最多三振は、2014年7月14日のブラッド・エルドレッド(広島)の6三振である。

エルドレッドはこの年、2014年に1試合5三振以上を2度も喫しているが、いずれも5三振目以降は延長に入ってからであり、参考記録扱いとなっている。

1試合5三振を記録した選手を見てみると、

・意外と一番打者が多い(参考記録を含め5人)
・1試合で同じ投手から5三振した選手はいない。
トニー・ソレイタが1980年7月4日、対ロッテ戦で5三振のうち、先発の村田兆治から4打席連続三振を喫している。
・現存する12球団で唯一、西武の選手は前身チームを含めて、一人もいない。
・投手で達成したのはリッチ・ゲイル(阪神)、鶴田泰(中日)、上原浩治(巨人)、渡辺俊介(ロッテ)、館山昌平(ヤクルト)、秋山拓巳(阪神)の6人で、全員、9回を投げ切り、完投勝利を挙げている。
・1試合5三振を喫した同じ試合で安打を記録しているのは、2006年の里崎智也(ロッテ)と2020年の秋山拓巳(阪神・投手)のみ。
・2008年6月1日、巨人対ソフトバンク(福岡ヤフードーム)では、ソフトバンクの4番・小久保裕紀が5三振(参考記録)を喫しているが、巨人も2番・木村拓也が6打席で4三振を喫していた。

「1試合5三振」は決して不名誉な記録ではない。
4三振しても交代させられなかったのは信頼の証である。

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