【プロ野球春季キャンプ】キャンプ地・沖縄と優勝の関係



プロ野球チームの一軍の春季キャンプ地といえば、いまや沖縄が主流である。
一軍の春季キャンプ地を沖縄に移した後、チームには「優勝」という成果がもたらされているのだろうか?

順番に見てみよう。

沖縄で最初に春季キャンプを実施したのは、日本ハムファイターズ

現存するNPB12球団で沖縄で春季キャンプを行ったのは、「大沢親分」こと、大沢啓二監督率いる日本ハムファイターズが1979年に名護市で実施したのが最初である。
最初は投手陣のみだけだったが、1980年、日本ハムの投手陣は好調となり、チームは3位だが、防御率はリーグトップ。
1981年の春季キャンプから、一軍のすべての選手が名護入りした。
その年、日本ハムは見事、リーグ優勝を果たした。

広島東洋カープ

続いて、広島カープが1982年に沖縄市で春季キャンプを開始すると、3年目の1984年、リーグ優勝と日本一を果たした。

中日ドラゴンズ

その次に沖縄キャンプを始めたのは中日ドラゴンズだが、最初に選んだ石垣市は1983年の1年のみで、本格的には1987年から石川市・具志川市に移った。
星野仙一監督就任2年目の1988年には沖縄、フロリダ州ベロビーチと2か所でキャンプを張ったが、早速、リーグ優勝を収めた。

その後、北谷町(1996年)、石川市(1997年-2003年)と移り、2004年から北谷町に戻って、現在まで続いているが、
石川市に移って3年目の1999年にリーグ優勝、北谷町に移った1年目の2004年、3年目の2006年にリーグ優勝、4年目の2007年には日本一を掴んでいる。

横浜大洋ホエールズ(現 横浜DeNAベイスターズ)

続いて4番目は、横浜大洋ホエールズである。
1987年から宜野湾市で行っている。
1998年に、1960年以来となるリーグ優勝・日本一を成し遂げた。

ロッテオリオンズ(現 千葉ロッテマリーンズ)

1989年に投手陣のみ石垣市で実施したが、1年のみ。
2008年に一軍選手が再び、石垣市に戻った。
その後、3年目の2010年にリーグ3位から「下剋上での日本一」を果たした。

オリックスブレーブス(現 オリックス・バファローズ)

オリックスは球団譲渡1年目の1989年に投手陣のみ糸満市で実施した。
翌年1990年から一軍選手が実施し、1993年からは平良市に移動したが、3年目の1995年にリーグ優勝、1996年の日本一に輝いた。

2006年から宮古島市に移ったが、2015年を最後に、翌年2016年からは宮崎市へと移り、沖縄を出て行った。

福岡ダイエーホークス(現 福岡ソフトバンクホークス)

ホークスが福岡移転後、最初の春季キャンプとなった1990年、読谷村で実施したが、翌1991年からは高知市、その後、2004年から宮崎市に移った。

沖縄でのキャンプはダイエー初年度の1年だけ、ということになる。

ヤクルトスワローズ (現 東京ヤクルトスワローズ)

スワローズは2000年から浦添市に移ると、翌2001年にはリーグ優勝、日本一の栄冠を掴んだ。

阪神タイガース

阪神は星野仙一監督が就任2年目の2003年、宜野座村で春季キャンプを実施した。
すると、その年、長い沈黙を破って、1985年以来となるリーグ優勝を果たした。

東北楽天ゴールデンイーグルス

楽天は球団創設の2005年から久米島町で実施していたが、2021年から金武町に移動。
リーグ優勝は2012年のみ。

読売ジャイアンツ

巨人のキャンプといえば、宮崎のイメージが強いが、2011年の春季キャンプからスタートは宮崎だが、途中から一軍は那覇市に移った。
直後の2012年にリーグ優勝、日本一を果たした。


いかがだろうか?
現存する12球団のうち、埼玉西武ライオンズだけが唯一、沖縄でキャンプを実施したことがない。
面白いことに、沖縄で春季キャンプを本格的に始めた、あるいは、沖縄県内でキャンプ地を変更した3年以内にリーグ優勝、日本一を掴んでいるチームが10球団中、8球団もあるのだ。

恒常的に沖縄でキャンプを行っているチームでこの条件を満たして優勝していなかったのは、東北楽天ゴールデンイーグルスと横浜DeNAベイスターズだけである。

楽天は2021年から金武町に移動しており、ジンクスで言えば、3年目の今季にはリーグ優勝か日本一があることになる。

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