見出し画像

知野直人、セ代打満塁本塁打100号

横浜DeNAベイスターズの知野直人が9月3日、本拠地・横浜スタジアムでの対読売ジャイアンツ戦で、セ・リーグで100本目の代打満塁本塁打を放った。

DeNAが1-4の3点ビハインドで迎えた2回二死満塁の場面、知野は代打で登場、巨人先発・井上温大がカウント1ボール2ストライクから投じた150キロのストレートをレフトスタンドに叩き込むグランドスラムを放った。
プロ入り5年目の知野がプロ1号を放ったのは2021年5月26日、横浜スタジアムでの対オリックス・バファローズ、9回裏に漆原大晟から打ったレフトオーバーのソロ本塁打であり、これが2年ぶりとなるプロ入り2本目のホームランであった。

NPBが1936年に公式戦を開始して以来、代打による「グランドスラム」、満塁本塁打は知野で192本目だが、そのうち1リーグ時代に1本、セ・パ2リーグに分立後に191本が記録されており、セ・リーグではちょうど100本目となった。

NPBで2016年シーズン以降の「代打満塁本塁打」を見てみよう。

NPBにおける代打満塁本塁打(2016年以降)

2016年以降、代打満塁本塁打が最も多いチームはDeNAで4本。
そのうち、2019年には佐野恵太、楠本泰史、梶谷隆幸の3人が記録している。特に楠本はプロ初本塁打で史上8人目となる快挙であった。

逆に、この期間で代打満塁本塁打をもっとも打たれているのは読売ジャイアンツの投手陣で、高山俊(阪神)、福田秀平(ソフトバンク)、中谷将大(阪神)、高濱祐仁(日本ハム)、堂林翔太(広島)、知野直人(DeNA)の6人に被弾している。

「代打逆転満塁本塁打」の後に再逆転を許して敗戦はセ・リーグ2度目

3点差をひっくり返す代打逆転満塁本塁打は2007年5月31日の矢野謙次(巨人)以来、NPB史上12本目で、DeNAでは知野がチーム初。

代打満塁本塁打のうち、逆転弾となったもので、その後、再逆転を許して負けたのは、セ・リーグでは2022年の小野寺暖(阪神)が初めてであったが、今回、DeNAは代打・知野が逆転満塁弾を放ったにもかかわらず、終盤、ひっくり返されて敗れている。

NPB史上初の代打満塁本塁打は、投手の野口二郎

なお、NPB史上初の代打の満塁本塁打は、1941年4月14日、大洋の野口二郎が後楽園球場で行われた対朝日戦で井筒研一から放ったものである。
野口はこの年、投手として25勝を挙げており、NPBにおける元祖「二刀流」の一人である。

野口二郎は戦前・戦後に通算517試合に登板、防御率1.96、237勝を挙げているが、打者としても通算830安打、9本塁打を放っている。

1946年には打者として31試合連続安打という記録をつくり、1971年に阪急の長池徳二に破られるまでNPB記録であった(現在は歴代3位)。



この記事が参加している募集

野球が好き

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?