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「近藤誠のがん放置療法は責任を一切負わない」の嘘

【責任を一切負わない近藤誠】

 (前略)一方では、「待機療法」というものもあります。手術が適応と考えにくい超高齢者などの前立腺がん患者さんには、期待寿命もそれほど長くはないため、すぐにリスクのある治療を開始しないで転移による症状が出てくるまで無治療で経過観察を行い、症状が出た時点で姑息的なホルモン療法を開始するというものです。これに対し、近藤氏の放置療法は、「主人公は患者です。放置するのも、治療を受けるかどうかを決めるのも患者です」とあるように、彼自身は何も行動せず、症状が出たらあとは緩和ケアをよそですべてお願いというような、責任を一切負わないやり方です。 大場大〈東大病院を辞めたから言える「がん」の話〉より

✔️【真相〈人間・近藤誠〉】

 〈がん患者よ、近藤誠を疑え〉から引用します。ちなみにこんなタイトルですが、書いたのは近藤誠自身です。

 がん患者は自分が宿しているがんの真実、あるいは自分が受けているがん治療の真実を知りたいと思ってやって来ます。

 しかし、延べ10万時間もの時間をかけて国内外の医学論文を渉猟し、万という単位のがん患者を診てきたこの僕でさえ、「がんの真実を見究められたのか」と問われれば、やはり「ノー」と答えざるを得ないのです。

 実際、がん細胞が発生する瞬間や、がん細胞が転移する瞬間を、その目で見た者は誰もいません。僕の主張もがん医者らの主張も、本質的には「仮説」にすぎないのです。

 しかし、疑い、考えることを通じて、真実に近づくことはできます。

 僕のセカンドオピニオン外来は「これまでの治療データなどをお教えする場」です。データは「考えるための素材」ですから、患者さんは僕がこれまでの著書で述べてきたことを含め、僕がセカンドオピニオン外来で話すことについて、自分で考え、評価することになります。

 その場合、たいていは標準治療ワールドの仮説をはじめとして、僕の主張とは180度異なる対立仮説があるはずですから、具体的には、いずれの仮説が正しいのかを比較・分析することになります。

 別の言い方をすれば、僕のセカンドオピニオンをバネに、どちらの仮説により合理性があるかを考える、ということです。

 そのためには、患者さんは虚心坦懐に、予断を排して頭の中を白紙状態にしておく必要があります。そうしなければ、科学的で理性的な評価はできません。

 僕の意見と標準治療の考え方とを比較・分析する際も、それぞれの仮説を等価値に置いてから始めるのがベターです。対立仮説を等価値に置くということは、僕の主張を絶対視しないこと、すなわち僕を疑うということなのです。

 外来予約を受ける際、事前に相談票を提出してもらうため、患者さんの現状は把握済みです。外来当日は、患者さんの具体的な質問に耳を傾けながら、僕の意見を述べていくわけですが、その際、少なからぬ患者さんが、その場で「結論」を出そうとして、あれこれ悩み、考えようとするのも事実です。

 そういう方には、僕は次のようにお伝えしています。

 「今日は僕が最良と考える意見を含め、いくつかの選択肢を提示いたします。今後、どのような治療法を選ぶかは、ご自宅に戻って後、どうか落ち着いて決めてください」

 僕のセカンドオピニオン外来は、考えるための素材を提供する場であって、最終的な判断を行う場ではありません。

 セカンドオピニオン外来そのものは、いまや珍しいものではなくなりましたが、その点、金太郎飴のような既定の結論を、その場で患者に押しつけるものとはまったく違うのです。何かにすがったり、頼ったり、何かを信じたりするのではなく、自分が納得できる考え方とデータで道を切り開いていく。それ以外に方法はありません。(中略)

 僕は「こうしなさい」「やめときなさい」といった言葉をなるべく使わないようにしています。患者は、がん医者らを疑い、この僕をも疑って、みずから考える、わけですから、当然、導き出される結論も患者によって違うはずです。

 逆に、他人任せで得た結論は長続きしない、ということです。

 あえて言いますと、自分の頭で考えようとせず、他人に頼ろうとする患者さんほど、僕の意見にすぐに納得してしまう傾向があります。

 しかも、そういう患者さんにかぎって、僕のところから一歩外に出て、付き添ってきた家族から「あの先生の言うこと、ちょっとおかしいのでは?」などと囁かれると、途端にぐらついてしまうのです。

 そうなると「もう1人、聞いてみようか」という話になって、セカンドオピニオン外来のドクターショッピングが始まります。

 疑うことは大切ですが、自分で考えるのでなければ、すべては徒労に終わります。結局は、前述した金太郎飴オピニオンの奔流に押し流される形で、自分の運命を多数決に委ねることになってしまうのです。

 反対に、すでに自分で結論らしきものを出していて、最後の最後に背中を押してもらうために、僕の外来にやってくる人も少なからずいます。そういう患者さんはもともと意識が高いため、家族や親戚の一言でぐらつくことはないのです。

 ……いかがでしょうか?

 近藤誠のこの文章を読んだ人の中に「近藤誠は責任を負わない、不誠実な人間だ」という感想を持つ人が果たしているでしょうか?

 私はいないと思うのですが、大場さんはどうでしょうか?


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