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近藤誠が川島なお美にラジオ波焼灼療法をすすめた真相
【近藤誠に裏切られた川島なお美】
女優の川島なお美さんががんで亡くなったのは、記憶に新しいところです。
彼女の胆管がんは、2013年の8月に人間ドックで発見されました。
胆管というのは、消化液のひとつである胆汁の通り道です。がんができた部位が肝臓の中にあると治療しにくく、消化器系のがんの中では、予後も悪いほうです。なお美さんのがんは、肝臓内にできていました。
治療自体の難しさとは別に、なお美さんは舞台に立てなくなる手術や抗がん剤治療に消極的だったようです。そこで、がんとわかってから、何人もの医師にセカンドオピニオンを求めています。
そして、その2番目として、がんが見つかった翌日に近藤誠医師を訪れています。
彼女とがん放置理論とのかかわりを、遺書『カーテンコール』から考えてみましょう。彼女が亡くなった後、近藤医師も雑誌の取材などに答えていますが、それは参考にとどめます。ここで大事なのは、患者さん自身がどう感じていたかなのです。
著書を読んで近藤氏に傾倒していたなお美さんは、彼に「放置しておけば大丈夫」という答えを期待していたそうです。
しかし、意に反して、こんなことを言われました。
「胆管がんだとしたら厄介だね。2、3年は元気でいられるけど、ほうっておいたらやがて黄疸症状が出て肝機能不全になる。手術しても生存率は悪く、死んじゃうよ」
近藤医師の言動を、なお美さん自身がどう感じたかは、著書に書かれています。ですから、私はあえてそこまでは触れません。しかし、このくだりを読んで、放置療法を標榜する医師のいいかげんさに呆れ果てました。
しかも近藤医師は、自身の意見として、胆管がんの治療には適していないラジオ波焼灼術を提案しました。その結果、希望を持ってラジオ波の専門医を受診したなお美さんは、「治療不適」という結論に一時打ちのめされています。
最終的に手術を受ける決断をした彼女は、2014年1月に腹腔鏡手術を受けます。しかし、術後半年で再発し、悲しい結末を迎えてしまいました。彼女が亡くなったのは、2015年9月のことでした。 石井光〈医者の罪と罰〉より
✔️【反論〈近藤理論は単純ではない〉】
まず、近藤誠に「がんを放置しよう」と言ってもらうことを期待していたが、そう言ってもらえなかったことにショックを受けたらしい川島なお美と、放置療法を標榜しながら全然異なる治療法を提案した近藤誠に呆れ果てたらしい石井光に一言言わせてもらいます。
「あんたたちは子供か?」と。
川島なお美が近藤誠のどの本を読んでいたのか知りませんが、〈がん治療で殺されない七つの秘訣〉や〈がん患者よ、近藤誠を疑え〉などの本を読めばわかるように、近藤誠がするアドバイス内容というのは、100人のがん患者1人1人細かく異なります。
「がんはぜーんぶ放置でいいんだよん」などという単純なものではありません(子供じゃないんですから、近藤本を何冊か読んでいたなら、その程度のことは普通わかると思うのですが……)。
近藤誠は放置療法を柱にしていますが、放射線が効果的な患者には放射線をすすめ、またあるときはバイパス手術やステント手術をすすめたりします。
患者1人1人の状態に応じた最善の策を、常に必死に模索しながら提案しているのです。
ラジオ波焼灼術もそうでしょう。手術より体へのダメージが格段に軽いラジオ波焼灼術をすすめたところに、近藤誠の川島なお美への気遣いを感じます。
【世界の最新データを知らなかったラジオ波専門医】
ちなみに近藤誠に紹介されたラジオ波専門医は治療を断ったそうですが、当時、欧米で「胆管がんのラジオ波治療後の5年生存率は50%で、手術後の5年生存率は20%」というデータが報告され、医療界で話題になっていたそうです。
川島なお美の治療を断ったラジオ波専門医は、その世界の最新データを知らなかったと見られています。
【実は川島なお美はなにがしかの治療を望んでいた】
余談ですが、近藤誠〈がん治療の95%は間違い〉には……
「私は川島さんに放置を勧めたのですが、川島さんがなにかしらの治療を受けたがっていたので、次善の策としてラジオ波焼灼術を勧めました」
と、書かれているのですが……?
【まとめ】
●川島なお美はがん放置ではなく、なにがしかの治療を望んでいた。
●近藤誠はそんな川島なお美に、手術よりリスクが低いラジオ波焼灼療法を提案した。
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日本人の3人に1人がかかると言われる国民病のがん。しかし、手術、抗がん剤、放射線の標準治療は大変危険なものなのです。がん食事療法をぜひご検討ください。
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